Season 1 (1994)
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Episodes 20
ペルソナ・ノン・グラータ
デパートの役員婦人・英里が殺された。新米検事の夕子は、ベテラン事務官・山野と組み、事件を担当。現場の遺留品から容疑者に英里の愛人・フィリップが浮かぶ。しかし外交官のフィリップは、ウィーン条約によって取調べや逮捕ができない。おまけに3日後に帰国するという。夕子は、サラ金から借金をしているフィリップを告訴して帰国を引き延ばそうとするが、事件後に借金は完済。捜査に行き詰まった夕子は、現場写真から、英里の洋服の着方がおかしいのに気づく。
Read More二粒の火
検事の夕子は葉山の別荘で起こった殺人放火事件を捜査する。被害者の京子は建設会社専務・高倉の妻。死体の損傷は激しく、死亡時刻は不明だったが、火災が発生したのは午後9時ごろ。その時刻、高倉は会社で手がけるホテルの建設現場に一人でいたと主張する。まもなく、高倉が"ユキ工房"というインテリア事務所を強引にホテル建設に加えていたとわかる。"ユキ工房"の社長・雪江と高倉は不倫関係にあり、京子から離婚と多額の慰謝料を請求されていた。このことから警察にマークされた雪江は事情聴取を受けるが、アリバイを主張。雪江は夕子の中学時代の同級生。事件当時、同窓会が開かれており、その席で夕子と顔を合わせていたのだ。
Read More捨てられた女
久保文子という34歳のホステスの他殺死体が発見された。妊娠3ヶ月だった文子は、道路で転んだということで、5日前に流産したばかり。警察は、1年ほど前姿を消したが、再び舞い戻ったらしいギャンブル好きの"ヒモ"斉藤匠を重要参考人として拘束し、取調べを進めたが、斉藤は犯行を否認。そんな中、担当検事の夕子は、文子の数少ない客だった電気メーカーのエリート社員・加川哲郎に注目した。しかし事件当日は朝からゴルフで、アリバイを証言する人物は多数いた。箱根のゴルフ場近くにある会社の保養所裏で女子の毛髪を発見した夕子は、犯行を否認する加川への尋問を始めて-。
Read More早朝の手紙
高層マンションの一室で、美術評論家の槙圭一郎が殺された。凶器はそばに置かれていた果物ナイフ。周辺を調べた捜査陣は、屋上で首吊り自殺をしている槙の妻・みさきを発見。みさきの衣類に槙の返り血が付着していたことから、みさきが槙を殺害し、その後、自殺した線が強くなった。捜査上に、槙とみさきを結びつけた坪内昇子というインテリアデザイナーが浮上したが、みさきの友人という弁護士・安部聡美が、みさきから郵送された遺書を持ち警察に出頭したことから、無理心中の可能性が一段と高まった。まもなく、昇子、聡美、みさきの3人が中学時代からの親友であり、実の姉妹以上に仲がいいことが判明。ある事実を元に、犯人を確信した夕子は-。
Read More知らなかった
横浜市内の運河に、夫と一緒に自転車に乗っていた妻が転落して溺死。警察は事故として処理することになった。死亡したのは人形店主人・穂刈守の妻・トヨノ。遺体の後頭部に打撲痕があったことから、警察はこれが死因とみた。トヨノは守を受取人にして3000万円の生命保険に入っていたが、守はそのことを全く知らなかった。半年前、それまでわが子のように大切にしていた花壇の手入れをやめたトヨノは"私の心は死んでしまった"と語っていたという。まもなく、守が行きつけの喫茶店のバイト店員・工藤三鈴と不倫関係に陥り、半年前にトヨノにバレていたことがわかった。穂刈家内を調べた夕子は、花壇に思わぬメッセージをみつけて-。
Read More予期せぬ花束
マンションで転落死亡事件が発生。死亡したのは佐久間和義というインテリア輸入業者。まもなく佐久間が、警部・黒沢紀一の担当した8年前の殺人事件に絡んでいたことがわかった。この事件は、佐久間が8年前まで勤めていたIT関連の会社社長・杉浦が殺されたもの。当時、佐久間ら社員たちがアリバイを主張する中、杉浦と男女の関係があった椎名典子という出入りの保険外交員が犯行を自供し、一件落着となっていた。やがて、佐久間が殺された当時部屋にいたと証言していた典子が、たまたま花の宅配を受けていた事実が判明。アリバイが立証された。そんな中、杉浦殺しの真犯人が佐久間だった可能性が濃厚となった。夕子はある人物に疑惑の目を向ける。
Read More空白のアルバム
横浜市内の住宅で明石啓一郎という広告代理店勤務の男が刺し殺された。現場は、明石の愛人で、海外のブランド品メーカーの部長をしている岸本由加の自宅。夕子は、高価な調度品の中にあった、10枚ほどの1円玉が入った空のペットボトルと、由加が台所から消えたと証言した茶筒に注目した。明石は、2年前まで外資系家具メーカーの重役だった8歳年上の妻・三奈と、1歳になる娘・理奈の3人暮らし。捜査陣は、由加が刺した可能性が高いとにらむ。一方、三奈は事件当日、子供がビーズ玉を飲んだと救急車を要請していたことが判明する。明石夫婦の間にあった心の隙間を知った夕子は、1円玉入りのペットボトルの秘密が、あるものの代わりだと気づく。
Read More心の天使
横浜港の空き倉庫で女の絞殺死体が発見された。被害者はクラブ歌手兼ホステスの真野玲子。横浜のクラブで働き始めて約4ヶ月、その前は3年ほど金沢にいたらしい。そんな折、夕子の元事務官・山野一平が現れ、犯人はアパレル関連の会社を経営する田部井俊彦に違いない、と話した。山野によると、一年半前、当時金沢に住んでいた田部井の妻が刺殺される事件が発生、田部井の会社が倒産寸前で、妻に1億円もの保険が掛けられていたことが判明。捜査の目は田部井に向けられたが、玲子の証言によってアリバイが成立したのだった。一気に疑惑が高まったが、田部井は犯行を否定。そんな中、夕子は、玲子に対し余りにも私情が入りすぎている山野に、ふと不安を感じる。金沢での調査を開始した夕子は、かつての山野の上司・高嶋から、思わぬ話を聞く。
Read More犬を飼う女
鶴見川の河川敷で男の他殺死体が見つかった。被害者は村井康弘という商社マン。村井の顔写真を見た夕子は、4年前、居酒屋で発生したある殺人事件のことを思い出した。この事件は、田辺美奈という女子大生が星合勘一という男に撲殺されたというもの。その半年程前、電車内で美奈を狙った痴漢騒ぎがあり、美奈の証言などで無実を主張していた星合の有罪が決まった、という伏線があった。夕子は、美奈殺しの取り調べを担当したのだが、その時情状酌量を求めたのが以前会社の同僚だった村井だったのだ。まもなく、刑に服していた星合が2ヶ月前、獄中で病死していたことが判明。星合の未亡人・則子を訪ねた夕子は、痴漢騒ぎのあと星合家で起きた悲惨な出来事を知った。そんな折、村井が殺された美奈の父親・田辺善三と何やら口論していたことが分かった。やがて、痴漢騒ぎの再捜査を行った夕子は、事実を知ってあることに気づくが-。
Read More夏の記憶
横浜の住宅地にある民家で刺殺事件が発生した。被害者は、以前マルチ商法まがいのことをして世間を騒がせた金融業を営む郡進一。郡の家族は、遺体第一発見者で妻の安西葉子と娘・美里の2人。事件当時、葉子は美里と小田原の実家に帰っていたとアリバイを主張。夕子は郡が葉子の連れ子の美里を虐待していたとの情報をキャッチ。また、静岡出身の郡が17歳の時にレイプ事件を起こし、被害者の女子高生が事件直後に自殺していた過去も明らかになった。まもなく、夕子は殺される少し前、郡が携帯で電話をしていた間宮知佳という女に注目した。郡の家の近くに住む知佳は、郡の美里に対する虐待を知って怒り、巡査を連れて乗り込んだことがあったのだ。知佳のアリバイは完璧な上、どう考えても接点はない。そんな中、郡が殺された次の日、知佳が自殺したレイプ被害者の墓参りをしていたと知り-。
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