Episodes 37

1

運命を決めた日

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March 15, 1991

弱小チームのスゴウアスラーダは、全日本グランプリへの出場権を争う富士岡クオリファイのためにニューマシン「アスラーダG.S.X」の投入を計画。しかしマシンの搬送中、突如謎のヘリからの襲撃を受ける。バイクで同行していたハヤトは、緊迫した状況の中、アスラーダを単身富士岡サーキットまで届けることになってしまう。サイバーマシンのドライビングは初心者であるハヤトにとって、なかなか扱いにくく苦戦するが、無事に車検の締め切り時刻ギリギリで到着することができた。

しかしレース本番が翌日に迫っている中、ハヤトがアスラーダにドライバーとして登録されてしまっていることが判明する。

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2

最年少レーサー誕生

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March 22, 1991

アスラーダのドライバー登録システムは、解除しようとすると1週間はかかるという複雑なもの。レース本番が間近に迫った今、チームの正規ドライバーである日吉がアスラーダで出場できなくなってしまった。チームの夢である全日本グランプリを諦めてレースを棄権するか、素人であるハヤトが出場するか…しかし素人が勝てるほどサイバーフォーミュラのグランプリは甘くない。成り行きとは言え、チームのメンバーに迷惑を掛けてしまい深く落ち込むハヤト。そんなハヤトに向かって、アスラーダは勝てる可能性は非常に低いが、ゼロではない、と告げる。その言葉を胸に、ハヤトはついにレースへの出場を決意する。

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3

燃えろ!ハヤト

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March 29, 1991

初めてのレースに挑むハヤト。しかし身体にかかる予想以上のGや、思うようにマシンの操縦ができないイライラで心身共に消耗していく。そんなハヤトとは対照的に、アオイフォーミュラの新条は初参戦ながら驚嘆のドライビングを見せつける。コース上で新条と遭遇したハヤトは、ムキになって新条を追い、あわやクラッシュという事態を引き起こしてしまう。しかし接触時の走行ラインを解析した牧により、ハヤトが無意識のうちにバイクのテクニックのひとつであるアクセルターンをやってのけたことが判明。もともとバイクレーサー志望だったハヤトはバイクの乗車感覚を応用し、徐々にサイバーフォーミュラの操縦のコツをつかみ、最下位ながらも予選を突破する。

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4

ついに決勝が始まった。しかしアオイのオーナー、今日子にドライビングの甘さを指摘されたハヤトは、なかなか調子が出せない。本来のレースマナーなら周回遅れのマシンはトップにラインを空けなければならないが、最下位争いに夢中のハヤトは、新条にラインを譲るどころか、逆に新条を巻き込んでコースアウトしてしまう。巻き返そうと、凄まじい勢いでトップへと迫る新条。その様子をピットで見ていたハヤトは、アスラーダに新条の無駄のない走行ラインをトレースさせ、大逆転を果たそうと試みる。

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ニセコサーキットで行われる全日本グランプリに出場するため、陸路で北海道に向かうスゴウチーム。

旅は順調だったが、途中立ち寄ったサービスエリアで、臨時ニュースで入った誘拐事件の被害者の女の子を偶然発見してしまう。ハヤトたちは誘拐事件の犯人と思われる男を取り押さえることに成功するが、その男は本当の誘拐犯ではなかった。混乱に乗じて犯人は女の子を人質にしたまま容疑をかけられた加賀のマシンで逃走。それをアスラーダで追撃するハヤト。加賀も自分のマシンを取り戻すためにアスラーダの助手席に乗車する。しかし加賀のマシン、プロトジャガーは素人の操縦でも充分手強いマシンだった。加賀はハヤトの保守的なドライビングにしびれを切らし、アスラーダからデータを得て次々とハヤトにドライビング指示をしていき、見事停車させることに成功する。

ハヤトは加賀が助言したドライビングテクニックは、クラッシュレースのものだったと聞かされる。

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6

北海道の自然児

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April 19, 1991

ペイや牧たちはタイヤ交換の練習に熱心に取り組んでいた。特にデータ解析が専門の牧に至っては、全くの専門外であったが、人手不足の現状、今いるクルーだけで何とかしなければならなかった。すこしでもタイムを縮めるために深夜まで単身特訓する牧の姿にハヤトも触発され、苦手なコーナリングを克服するために練習に出かける。しかしそれを待っていたかのように謎の車両軍団がハヤトとアスラーダに襲いかかる。ハヤトは必死で逃げるが、コーナリングの甘さがピンチを招いてしまう。そこへ、朝知り合ったばかりの大友譲二がアルバトランダーで現れ、コーナリングのタイミングをハヤトに助言する。それが功を奏し、ハヤトは見事に追撃車両を振り切り、コーナリングも克服することができたのだった。

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7

世界へのライセンス

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April 26, 1991

全日本グランプリの予選で好成績を上げるハヤト。しかしそんなハヤトの前に、新たなる刺客としてブーツホルツが立ちはだかる。いよいよ本格的にハヤトを潰してアスラーダを奪おうというのだ。

レース開始後、さっそくブーツホルツから攻撃を受けるハヤト。サーキット上では熱いドッグファイトが展開。

「レースの勝敗はタイヤが決める」。そうハヤトに告げた大友が、2ラップ目にして早くもピットイン。

続いてハヤトもアスラーダの反対を振り切ってピットに入り、みきたちにレインタイヤを用意させる。特に天候が悪化しているわけでもない状況で、順位を落とすだけのマイナス行為にピットクルーは戸惑いを見せる。しかし、レインタイヤに履き替えた途端、雨が降り出したのだった。大友の自然を読む感性と、それを信じたハヤトの勝利だった。ジャストのタイミングで履き替えたレインタイヤを武器に、ハヤトは急速に順位を上げていく!

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8

雨のニセコ決勝

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May 10, 1991

突然の豪雨によって混乱するサーキット。こぞってピットインする他車を横目に、逸早くピット作業を済ませたハヤトと大友が有利に立った。二人が大幅にほかを引き離す中、新条だけが冷静に事態を察知し、レインタイヤへのチェンジを思い切って1ラップ分パスする。ブーツホルツの妨害も思うようにならず、あえなくリタイヤ。さらに招待選手として期待されていたグーデリアンとハイネルもリタイアしてしまい、レースそっちのけで喧嘩をしてしまうなど、大荒れのレース展開となる。1ラップ遅れとは言え、ピットの混乱をやりすごした新条はスムーズなタイヤチェンジで3位をキープ。そのまま1位の大友、2位のハヤトに大きく迫る。そして持ち前のドライビングテクニックと、一歩早めのスリックタイヤへの交換で更にジャンプアップ。ついにハヤト、大友をかわしトップに踊り出る。

3位以内に入賞し、スーパーライセンスを獲得すれば世界グランプリに出場できるとあって、ハヤトの闘志もヒートアップ。意地でも3位に入賞しようと、なりふりかまわぬブースト加速を仕掛け、フロントタイヤをバーストさせながらも力ずくでゴールにねじ込む!ハヤトは自力で3位を掴み取ることに成功する。

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9

嵐の旅立ち

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May 17, 1991

世界グランプリ第1戦の地、アメリカ・グランドキャニオンまでの道のりを、資金の節約からスゴウは船で海路を行くこととなる。のんびりと海の旅を楽しむハヤトたち。そこでハヤトとあすかは、互いに心配に思っていることを打ち明ける。連絡のとれないハヤトの父母、そして失踪したあすかの兄、菅生修のことだ。

第1戦に向けて次第にチームの緊張感は高まっていく折、ペイが整備中に負傷してしまった。しかも輸血に必要な血液型が特殊だったため、片道2時間かかる米軍基地まで行かなければ手に入らない!このままではペイの命が危ない。そこでハヤトはアスラーダでの海上輸送を決意すると、みきたちにアスラーダを水上走行タイプに換装してもらい、ペイを乗せて出発する。大荒れ状態の海上で、ハヤトはペイを助けるために疾走する。

そのファイトが功を奏し、ペイは一命をとりとめるのだった。

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アメリカ・グランドキャニオンに到着するスゴウチーム。ドライブインで食事をとることにしたハヤトたちは、明日のレースに胸を躍らせていた。その様子をイギリスの覆面レーサー、ナイト・シューマッハが、離れたテーブルからじっと見つめていた。ハヤトやあすかを、まるで昔から知っているようなシューマッハ。ハヤトたちの知らないところで、事態は進んでいく。

食事から戻って作業を始めるハヤト。あすかはそんなハヤトに差し入れをしようとして、木陰からこちらの様子を伺う謎の人影を発見した。緊迫した雰囲気がハヤトを包む。加えて、ハヤトが絶対にグランプリに優勝しなければならないと告げる謎の電話も入りハヤトたちの緊張感を高めていった。そうしている間にもグランプリは開幕し、予選という戦いの火蓋は切って落とされるのだった。

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11

アメリカ第1戦決勝

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May 31, 1991

いよいよサイバーフォーミュラ・ワールドチャンピオンシップ第1戦が、アメリカ・グランドキャニオンの地で開催。初めての大舞台である世界大会出場とあって、すさまじい意気込みを見せるハヤト。初心者とは思えない見事な走りを見せ、スタート直後の混戦の中トップへ躍り出る。グランプリでの好スタートに喜ぶスゴウ一同だったが、フライングが発覚して60秒のペナルティを課せられてしまう。

どうにか遅れを取り戻そうと躍起になるハヤトに、追いうちをかけるようにプレッシャーを与えるライバルたち。その60秒のペナルティが、さらなる悲劇を生んでしまうこととなる…。

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12

栄光のレーサー

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June 7, 1991

第1戦での無念の敗退は、チームの信頼関係を大きく揺るがすこととなった。自己の正当性を主張するハヤトとクルーの対立はヒートアップし、どうしても自分の非を認められないハヤトはついにチームを飛び出してしまう。帰る場所を失ったハヤトは街を彷徨い、酒場で客に絡まれたあげく気絶する。

ハヤトに絡んだ男こそ、元CFワールドチャンプのジョン・クリーブだった。翌朝ジョンの家で目を覚ましたハヤトだったが、レース界から逃げた人間に自分の気持ちなど解らないと、教えを諭そうとするジョンに食ってかかる。しかしジョンの本当の引退の理由を知り、ハヤトはジョンが出場する自転車レースの会場へと駆けつける。奮闘する姿に心を打たれ、ハヤトは自分の甘さに気付かされたのだった。

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13

サバイバルレース

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June 14, 1991

ハヤトたちの目の前に、突然加賀が現れた。FICCYが運営する正規のレースではない「草レース」に出場するためのパートナーに、ハヤトをスカウトに来たのだった。ルール無用の潰しあいレースへの出場に猛反対するチームメイトだが、車田の許可でハヤトはクラッシュレースに参加することになった。

見るからに荒くれ者たちの集団であるグレイたちメカニック軍団や、少しの油断で命を落としかねない凄まじいレース。なにもかもが驚きの連続で圧倒されるハヤトに、加賀の檄が飛ぶ。

ハヤトは加賀のアドバイスを受け、次第にレースの駆け引きを体得していく。

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14

青春スクラップ

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June 21, 1991

第二戦は厳しいラリーレースになることが予想されるため、みきやペイたちはアスラーダをラリータイプへとバージョンアップを行った。そのテスト走行で、どうもコーナリングでのアスラーダの挙動がおかしい。しかしこれといった異常も見当たらず、アスラーダ自身も問題なしと判断するが、ハヤトだけが車体に違和感を覚えていた。

ペイとハヤトはお互いの主張を譲らず、対立してしまう。

そんな中、車田がメカニックだった時分に同じような経験をしたことがあったと話をし、車田が師匠から譲り受けたルーペによってペイは忘れかけていた初心をとり戻すことになる。

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15

少女との約束

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June 28, 1991

ペルーで開催される第2戦。本戦の前に会場を散歩するハヤトとあすかは、サイバーフォーミュラのファンだという車椅子の少女リタと出会う。リタはすでに車椅子なしで歩ける状態にあるが、極度の不安感からその事実を受け入れ切れず、車椅子を手放せずにいるらしいのだ。

そんなリタの力になってあげたい、と各選手にサインを貰ってまわるハヤト。

さらにハヤトは、ちょうどレース当日と重なるリタの誕生日に3位入賞を誓った。入賞したら歩いて見せると約束したリタにファイトを見せるべく、ハヤトは第2戦へと挑む。

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16

ペルー第2戦決勝

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July 5, 1991

第1ヒートと第2ヒートに分けて行う、第2戦ペルー大会。レース中、リタの誕生日に贈る歌を口ずさむハヤト。その一瞬の隙を突かれ、以前よりアスラーダを狙うブーツホルツの妨害で、ハヤトとアスラーダは崖下に転落してしまう。サイバーシステムを復帰させるために車外に出たハヤトだったが、足を滑らせてさらに下へと落下し、一時的に視力を失ってしまう。誰もがハヤトのリタイアを予測したが、所在を知らせようとしたアスラーダが機転を利かせて、覚えたばかりの歌を歌う。

見事に復帰を遂げ、驚異的な追い上げを見せたハヤトの熱い魂に影響されたリタは、応援の最中についに立ち上がる。

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17

友情のコンサート

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July 12, 1991

第3戦の舞台はブラジル。ここは屈指の高速サーキットとして有名なコースだった。

スゴウチームはアスラーダを高速走行仕様に調整。その整備のために、みきはお気に入りのガールズバンド「G-GRIP」のコンサートを諦める。

スゴウに入る以前、メカニックの夢を抱いていたみきがどのチームからもよい返事をもらえなかった時に励まされたのが「G-GRIP」の歌だった。

そのことを知ったハヤトや牧たちチームメイトは、みきのために一計を案じる。プレスを装ったハヤトと牧、あすかはコンサート会場に入ると、その様子をビデオに録画を始めたのだ。

プレゼントされたテープを見ながら、チームメイトの優しさに感激するみきだった。

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18

超高速の罠

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July 19, 1991

開幕したブラジル第3戦。ハヤトたちは富士岡でスゴウを飛び出していったドライバー・日吉明と再会する。

一方、ブーツホルツを使ってアスラーダのサイバーシステムを狙うスミスは、新たな妨害指示を出していた。レース中盤に降り始めたスコールを利用して、アスラーダに体当たり掛けるブーツホルツ。それに一足早く気付いたシューマッハは、身体を張ってハヤトを助けようとしてブーツホルツもろともクラッシュしてしまう。

ハヤトは駆け寄ろうとしたがシューマッハに制され、その想いを汲んでレースに復帰する…。

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19

ブラジル第3戦決勝

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July 26, 1991

レースは先のシューマッハとブーツホルツの事故で、イエローフラッグが振られていた。ライバルたちが闘志を燃やしヒートアップする中、ハヤトだけはレースを捨ててまで自分を助けてくれたシューマッハが気になって集中できずにいた。その様子に車田は、自分の走りをするように喝を入れる。それこそがシューマッハへの礼になるというのだ。日吉に対しても負い目を感じていたハヤトだったが、レースに集中することが大切である今、ひたすらトップ目指すことに集中した。

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20

ペンダントの思い出

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August 2, 1991

第4戦が行われるカナダに入ったスゴウチーム。あすかは車田に一日だけの自由時間をもらい、幼いころに家族で訪れた思い出の地“願いの滝”を訪れる。偶然姿を現したシューマッハに、身の上話を語るあすか。シューマッハからの提案で、一緒に遊園地に出かけることになった。

一方でスミスは、シューマッハの正体をつきとめていた。以前ブーツホルツと同じチームに所属していた日本人レーサー、菅生修だというのだ。

あすかは、一日過ごしたシューマッハが実は失踪した自分の兄の修ではないかと感じ始めていた。

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21

シューマッハの正体

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August 9, 1991

スミスはブーツホルツに自らの野望の障害となるシューマッハの暗殺を命じた。しかしブーツホルツは命令を拒否し、今後は一切スミスには加担しないことを誓った。そして一人のレーサーとして、シューマッハに真剣勝負を挑む。その一騎打ちをハヤトとあすかはアスラーダで追いながら見守っていた。しかしゴール手前の展望台付近で、突如スミスのヘリが襲撃!間一髪、アスラーダによって窮地を脱したブーツホルツは自らのマシンをヘリに激突させる。

ヘリはスミスと共に墜落。そんな中、襲撃によって倒れたシューマッハの元へと駆け寄ったあすかは、割れたサングラスの下に兄を確認する。

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22

アスラーダの秘密

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August 16, 1991

病院に運び込まれた修を訪ねて、父である幸二郎や、ハヤトの母の純子も駆けつけた。そこでハヤトをはじめとした一同はハヤトの父、広之の死を知らされる。さらに修から、広之がアスラーダのサイバーシステムの軍事的悪用を恐れて、密かに日本に運び出そうとしてスミスに暗殺されたこと、そしてスミスの追撃をかわすために純子に姿を隠させ、自分は野望を阻止しようとシューマッハになったことを聞かされた。

すべてを知り、言葉もない一同。予想外の父の死に、ハヤトはただ号泣するだけだった…。

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23

カナダ第4戦決勝

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September 6, 1991

ブーツホルツは今までの行いをハヤトに謝罪し、これからは正々堂々と勝負していくことを誓った。

父親の死を知り、不自然に明るく振る舞うハヤト。そんな様子を見て車田は棄権を勧めたが、ハヤトは出場を主張した。始まったカナダ第4戦予選。順調なスタートを切ったハヤトだったが、レース中父の幻影を見てしまい、アスラーダの指示を無視してコーナーでブースト加速をかけてしまった。コースアウトしてアスラーダは大破。ハヤトは堰を切ったように号泣する。

気持ちに区切りをつけたハヤトとスゴウチームは、広之の遺したニューマシンを手に入れるためにイギリスへと渡った。

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イギリスに到着した一同は、風見家のガレージで広之が本来アスラーダを搭載したかったニューマシンを発見した。スミスのものであろう家捜しの痕跡があったが、幸いシステム搭載前のマシンはそのままにされていたのだった。早速アスラーダの本体である、サイバーシステム部分の移植を始めるが、セキュリティーによってアクセスがはねつけられてしまう。広之の死の間際に、純子の手に渡った一枚のディスクを使うが、それにはパスワードが必要だった。思いつく限りのキーワードが試されるが、どれも認識されない。その夜、久々に母と語らったハヤトは、母との会話の中からふと、父の口癖だった言葉を思い出す。ハヤトは父の夢を再認識し、胸に熱いものを感じるのだった。

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25

第5戦はイギリス・ポストブリッジ空港の特設サーキットだ。怪我のために遅れていた修とあすかも、ようやくイギリスに到着しようとしていた。しかし2人を乗せた旅客機は車輪の故障により、危険な胴体着陸を敢行することになる。ハヤトはスーパーアスラーダのブーストで旅客機に追いつき、レーダーサテライトを打ち当てて車輪を下ろそうと提案。タイミングや射出角度など困難な状況下、ハヤトはアスラーダとの連携でみごとハッチへの命中を成功させる。

その翌日開催された予選では、カナダGPX優勝者である新条よりも、飛行機事故を救ったハヤトの方に人々の注目がいってしまう。おもしろくない新条は実力の差を見せ付けようと仕掛けるも、逆に打ち負かされ、ハヤトは初のポールポジションを獲得するのだった。

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26

27秒にかけろ! 第5戦決勝

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September 27, 1991

ハヤトは初のポール獲得で好調なスタートを切った。しかしレースの最中、ハヤトはアスラーダに違和感を覚える。どうやらまだサイバーシステムがシャーシにマッチングしていないようなのだ。

さらに、途中から降ってきた大粒の雹がアスラーダの油圧シリンダーに直撃し、可変システムが反応しなくなってしまった。オフロードとオンロード、高速コースが複合的に配置されている今回のレースで、可変出来ないことは圧倒的に不利な状況にあった。ハヤトは機転を利かせ、ブースト時に変形することを思いつく。常にエンジンバーストの危険性の中、綱渡りのドライビングを続けつつも順位を上げるハヤト。そのまま念願の初優勝を果たした。

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27

初優勝のご褒美にサイバーバイカーズの観戦チケットをプレゼントされたハヤト。

しかしそのレースで優勝した若干14歳の少年カール・リヒター・フォン・ランドルは、サイバーフォーミュラをやる価値もないと切って捨てた。思わずあすかはランドルに食ってかかる。

お坊ちゃま育ちのランドルにとって、あすかは初めて出逢うタイプの少女。彼女を気に入ったランドルは、自宅に招待する。しかしそこでハヤトとあすかの深い信頼関係を目の当たりにし、嫉妬心を抱いたランドルは後日サーキットでハヤトに一騎打ちを申し込む。

勝負に負け、ハヤトをライバルと認めたランドルは、サイバーフォーミュラに本格参戦することを決心する。

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28

氷上の死闘! 第6戦決勝

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October 11, 1991

第6戦はノルウェーのアイスバーンに覆われたサーキットだ。ここから初参戦となるランドルは、ニューマシンのファイアースペリオンで挑む新条さえ押さえ込む驚異的なラップタイムで、華麗にポールポジションを勝ち取る。初出場とは思えない天才的な新人の登場にどよめくライバルたち。たが、ランドルの高慢な態度に一触即発状態となってしまう。いよいよ本戦が始まり、そこでも実力を見せ付けるランドル。反感を抱くハイネルとグーデリアンは、普段の犬猿の仲を感じさせない連係プレーでランドルに荒っぽい挨拶をしようとラフプレーをしかける。しかしランドルは焦ることなくそれをやり過ごすと、トップの新条やハヤトをパスして優勝を果たした。

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29

ハヤトたちの前に、エレナと名乗る一人の少女が現れた。エレナは、自分の父ギャバンが主催するファイアーボールレースに一緒に出場してほしいとハヤトに助けを求める。ファイアーボールとは、ルール無用の公道レース。エレナは、命のやりとりさえ賭けの対象にしてしまっている父の目を覚ましたいと考えており、ハヤトは出場を快諾した。そんなハヤトに、みきは少しずつ修理を進めていたGSXを提供する。会場に到着したハヤトは、なじみの人物と再会する。草レースとなればこの人、ブリード加賀だ。加賀は優勝賞金の半分を条件に、ハヤトに優勝させることを約束。加賀という心強い仲間を得、危険なレースに挑むハヤト。ファイアーボールの戦いの火蓋が切って落とされる。

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Crew 1

Directed by: 福田己津央

Written by: No writer has been added.

Guest Stars 0 Full Cast & Crew

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ファイアーボールは予想以上に過酷なレースだった。このレースのために特殊な改造を施したマシンが容赦なく攻撃をしかけてくる。レースを観戦していたギャバンは、我が娘エレナが出場していることに気が付き、中止を訴えるが、誰一人として了承しない。生まれつき身体の弱いエレナは、レース中発作を起こしてしまう。間一髪で迎えに来たサイバーホイール・HSR-Ⅲにエレナを病院に送り届けてもらい、レースを続けるハヤト。

終盤、ハヤトの援護にまわった加賀はマシンクラッシュしてしまう。ハヤト自身もゴールを直前にして前方車に妨害されてなかなか前に出られない。そんな時、加賀がスクラップ寸前のプロトジャガーを操り、捨て身でハヤトの障害となるライバルマシンを蹴散らしたのだ。ハヤトは見事、トップでゴールインすることができた。

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31

第7戦の地、ケニヤ。葵今日子はこの一戦から新たなチーム、アオイZIPフォーミュラを立ち上げた。 ドライバーにブリード加賀を迎え、クルーには新条のチームにいたエキスパートたちが抜擢された。 事実上二軍扱いされ、新しいクルーに当り散らして荒れる新条。案の定レースでは実力を発揮できず、ステアリングを誤って加賀と接触。ぬかるみにはまってしまう。助けを申し出たハヤトの救助を断り、無事に脱出するも、最下位でフィニッシュ。打ち負かされ、疲れ果ててモーターホームへ戻る彼だったが、そこに待っていてくれるクルーはひとりもいなかった…

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32

第7戦 執念のゴールイン

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November 15, 1991

デビュー時代を知るみきに、F3時代はもっとマシだったよ、と一喝され、ようやく自分の間違いに気が付いた新条は片桐たちクルーに誠意を持って謝罪し、彼らとの信頼関係を築いていく。レースでは後れを取り戻すべく、マシンパワーを限界まで上げてブーストを多用しながら進むが、燃料切れを起こしてしまう。誰もがリタイヤを予想したが、新条は諦めなかった。すぐ目の前にあるゴールを目指して、マシンを手で押し始めたのだ。結局優勝を目の前で逃し、5位に甘んじるものの、レーサーとして完全に立ち直った。そんな新条に、みきはおにぎりを差し入れした。

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第8戦はスペインの海上サーキット。予選終了後、ランドルは市街地で買い物途中のあすかと遭遇。ハヤトのことばかりを語るあすかに、対抗心を燃やしたランドルは本戦でハヤトに勝ったらあすかのキスをもらうと一方的に決めてしまう。そのことをレース当日に聞いたハヤトは、ランドルに一歩も引かない走りで対抗。上から大波が襲い来る、海面スレスレのマーメイドストレートでも二人ともブースト加速で突っ走る。コースが二股に分かれるケルベロスコーナーでは、ほぼ同時のタイミングで合流ポイントへと突っ込んだ。あわや接触、というところでハヤトはランドルをかわすと、そのままゴールイン。ドライビングを誤ったランドルは、そのまま海に転落してしまい、ハヤトはレースに勝利する。

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プレラストとなる第9戦は、サイバーシステムを利用したドイツのドーム内サーキットが舞台だ。いつも通りサーキット付近でキャンプをしていた大友は、下見に来ていたハヤトと新条をテントに招く。先に行われた予選での大友の不調を心配する新条に、大友はサイバーシステムに支配されるこのサーキットだけは好きになれないと告白する。

決勝のハヤトは、信頼するアスラーダのサポートということもあり、絶好調だった。しかしやや不安定な大友の走りを、コースをゆずってくれたのだと勘違いして、接触してしまう。サイバーシステムを信用できなかった大友は、システムを切っていたことで、大クラッシュを起こしてしまう。大友の事故の原因がアスラーダの指示であると思い込んだハヤトは、アスラーダへの不信感を募らせてしまう。

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35

傷だらけのレーサー

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December 6, 1991

第9戦で大クラッシュを引き起こし、重症を負った大友は病院に搬送された。大友の事故の原因はアスラーダのせいだと疑念を募らせるハヤト。病院からモーターホームに戻ったハヤトに、事故を解析していた牧がアスラーダはどこも故障していないことを説明するが、それでもハヤトは納得できなかった。しかし大友の状況が芳しくなく、回復してもサイバーフォーミュラへの復帰は絶望的だと知り、ついに耐えられなくなったハヤトはアスラーダを破壊しようするが、駆けつけたクルーたちによって取り押さえられる。やがて意識を取り戻した大友から、ハヤトにもアスラーダにも何の責任もないのだと伝えられ、チーム内の絆も、アスラーダとの信頼関係も、メンタル面でも、すべてを再認識し、最終決戦に挑むために日本へと向かうのだった。

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最後の決戦を控え、どのチームも万全の体制で闘志に火をつける。しかしスゴウチームは前回のドイツグランプリでのクラッシュから今日まで、スーパーアスラーダの修理がまだ完全に終わっていなかった。そこでハヤトは、スタート地点の北海道からコースの三分の二を過ぎた浦和までGSXでノーミス+無給油で走ることを提案。

いよいよ最後のレースの火蓋は切って落とされた。旧マシンながらコースを順調にこなしてきたハヤトだったが、第一サービスポイント前にラジエータにダメージを受ける。ハヤトは仲間たちの待つ浦和を目指すが、さらに直前でタイヤバーストに見舞われ、火花を散らしギリギリの走行状態ながらも滑り込む。待ちかまえていたクルーは急いでサイバーシステムをスーパーアスラーダに移し替える。修からのアドバイスを国際電話で受け取り、あすかに送り出されてハヤトはスーパーアスラーダに乗り込んだ。

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栄光のウイナーズ

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Season Finale
December 20, 1991

走行距離に合わせ、出力を高めに設定したスーパーアスラーダでみるみる順位を上げていくハヤト。青木ケ原に到着する頃には、トップ争い圏内に入っていた。同じくトップを争っていた加賀は、今日子からの不当な指示に反発して、富士岡を目前に自らリタイヤする。そして新条、ランドル、ハヤトの3人で争うこととなった世界チャンピオン。いよいよ勝負は富士岡サーキットに持ち越され、デットヒートを展開する。ハヤトは6Gもの負担がかかる難所「トルネードバンク」を、修のアドバイスを思い出し、視界が一時的に失われる「ブラックアウト現象」に見舞われながらもアクセルを緩めることなく立ち向かってゆく。

3人のバトルは世界中のファンを釘付けにしていた。大勢の人たちに見守られ、今、決戦は終わりを告げる。ハヤトがトルネードバンクで新条を抜き去ったのだ。瞬間、ハヤトの意識は飛んでしまう。同時に振られるチェッカーフラッグ。ハヤトはトップでゴールインし、世界チャンピオンの栄光を手にしたのだ。サイバーフォーミュラ史上最年少チャンプの誕生である。

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