エピソード 10

 ある日――

それは文具メーカーに勤める39歳独身・永里大介(香取慎吾)にとって、待ちわびた日だった。長年の努力が結実し、遂に念願のマンションを購入したのだ。業者との荷物の運搬作業中に、空から1枚の女性用ガードルが降ってくる。上方を見上げると、5階のベランダから覗き込む女性の影が。大介はすぐに彼女の部屋まで届けに行くが、乱暴にガードルをひったくられ、ドアが閉ざされる。これが大介と、商社OL32歳独身・熊谷葉菜子(上野樹里)との出会いであった。「なんだ、あのガードル女」……。

 翌朝――

大介の勤め先に、担当する自社製品関連のクレーム電話が掛かってくる。相手は社内でも有名な「クレーマーハナコ」と呼ばれる女性だ。過去に幾度も【僭越ながら、一言】というセリフで始まるクレームメールを受けている大介は、うんざりしながら電話を取り次ぐが、すでに通話は途切れていた。

仕事が終わると、この日も大介は同僚との飲み会を断り、一人黙々とトレーニングだ。ランニングマシン、ベンチプレスなどなど、次々とメニューをこなし、帰りがけにはビアバーで大好きなビールを嗜むという、誰にも邪魔されない至福の時間。しかしそれも束の間、事件が発生する。購入したばかりのマンションに帰ると、周囲は消防車で封鎖され、ざわめく野次馬の人だかりが。その中にガードル女・葉菜子の姿を発見する。「あたしの部屋かも」と心配する葉菜子に、大介は説教めいた対応をするが、実は出火の原因は大介の住む407号室だった。そして消防士に囲まれて出てきた犯人は、まさかの「……オヤジ!?」。

信じられない事に、この何年も顔すら合わせていなかった大介の父親・永里陽三(西田敏行)が、突然田舎から出てきて、管理人から鍵を拝借し勝手に部屋に入り、挙句の果てにベランダで火事と間違えられるような燻製作りを楽しんでいたのだ。しかも、よくよく話を聞けば、陽三は自分の知らぬ間に再婚をした挙句、その相手に逃げられたらしく、新しく出来てしまった13歳の義理の息子まで連れてきていた……。

――こうして突然、大介の平穏は崩れ去り、男3人マンション共同生活が始まった。

“1人になれない”環境の中で困惑する大介は、無事に安住を取り戻す事ができるのか――。

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 文具メーカーに勤める39歳独身・永里大介(香取慎吾)。遂に念願のマンションを購入して、これから悠々自適に自分の時間を自分の好きなように使って生活できると期待を膨らませていたが、静岡の焼津で暮らしていた父親の陽三(西田敏行)と、陽三の再婚相手の連れ子・浩太(高田彪我)が、連絡もなしに大介のマンションへ転がり込んできた。家を飛び出した再婚相手・恵(水野美紀)が東京へ来ているらしく、恵を探すために上京してきたという陽三。大介は仕方なしに、恵が見つかるまでの同居を認める。一方、大介の部屋の一つ上の階に住む葉菜子(上野樹里)も、父親との別居を決めたという母親の律子(風吹ジュン)が頻繁にやってくるようになり、事ある毎に小言を言われ頭を悩ませていた。

 そんなある日、恵の兄・岩淵(戸田昌宏)から大介に連絡があり、近いうちに浩太を引き取りたいと言ってきた。「浩太には俺がいる」と陽三は浩太を手放さないと息巻くが、大介は「変な家族ごっこはおしまいだ」と言い放ちロフトへと上がってしまう。 その数日後、大介の会社の同僚・佐々木(荒川良々)が、引越しパーティをしようと大介に提案するが、大介はまったく聞く耳を持たない。すると佐々木は、大介が留守の間に部屋へと上がり込み、陽三とパーティの話を進めてしまう。呆れた大介は……。

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 ある日、大介(香取慎吾)は浩太(高田彪我)を学校に通わせるために、同僚の佐々木(荒川良々)に頼んで、転校手続きの書類を取り揃えてもらう。しかし、その見返りとして葉菜子(上野樹里)を交えての合コンを頼まれてしまった。佐々木は葉菜子が“クレーマーハナコ”と同一人物という事実を知らず、先日のパーティで一目惚れしてしまったのだ。

 一方、葉菜子が勤め先の帝光商事で仕事をしていると、突然の来訪者が。その相手はなんと、葉菜子の元夫である和弥(田中圭)だった—。一方的に和也を避けている葉菜子は、部下の莉奈(水原希子)に頼んで居留守を使ってもらい、その場を何とか凌ぐが、そのお礼として合コンのセッティングを迫られる。

その後日、マンションの近くで偶然出くわした大介と葉菜子。合コンをセッティングしてほしいと、佐々木に頼まれたことを、大介が葉菜子に伝えた。果たして葉菜子の返事は?

とそのとき、二人の前に和弥が現れた。「どうしても話がしたくて」という和弥に対して、葉菜子は大介とここで暮らしていると嘘をつく。そのとき大介は…!?

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 ある日、葉菜子(上野樹里)の携帯へ、元夫の和弥(田中圭)から電話がかかってきた。直接話がしたくてマンションの下まで来ているという和弥、葉菜子がベランダへ出て階下を見ると和弥が立っていた。律子(風吹ジュン)と、階下のベランダで二人のやり取りを見ていた大介(香取慎吾)と陽三(西田敏行)らに臆せず「もう一度やり直したい」と訴える和弥だったが、葉菜子は聞く耳を持たない。一体、二人の結婚生活に何があったのか?

 そんなことのあった夜、葉菜子の部下の田中莉奈(水原希子)が、大介の部屋を突然訪れた。大介は陽三と食事をしたくないと部屋を留守にしていたが、それをいいことに陽三は莉奈を招き入れる。合コンで知り合って以来、大介のことが気になっているという莉奈は、大介の好きなものや趣味など陽三に聞きまくる。

その翌日、大介が出社すると、佐々木(荒川良々)が婚活パーティーに申し込んでおいたからみんなで行こうと、意気揚々と大介と入江(千葉雄大)に告げる。一緒に行ってやれと、大介が入江に促すのだが……。

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 大介(香取慎吾)の会社の後輩・入江(千葉雄大)がすでに結婚していたということ、それと事情により式を挙げていないことを知った陽三(西田敏行)や律子(風吹ジュン)らは、みんなの力で結婚式を挙げようと盛り上がりをみせる。

大介の勤め先「ペンナ」の社員も巻き込み張り切る陽三や佐々木(荒川良々)だが、当の入江は記念写真を撮れればいいと、やや消極的だ。また、そんな入江を気遣って、妻の茜(川口春奈)も控えめでいいと言う。

 そんな二人だったが、あることがきっかけで離婚をすると言い出した。一体、二人の間に何が起こったのか!?

そんな周りをよそに、他人の結婚式などには関わるまいと、見て見ぬふりをしていた大介だったが、ある晩、日課であるジムでのトレーニングから帰ってくると、なんと葉菜子(上野樹里)の元夫・和弥(田中圭)が陽三と食事をしていた。果たして、和弥は何をしに大介の部屋を訪ねたのか?

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 大介(香取慎吾)は、葉菜子(上野樹里)と和弥(田中圭)が離婚した原因を、葉菜子から打ち明けられる。突然の衝撃的な告白に動揺を隠せない大介は、葉菜子をどう接すれば良いのかわからず、ついよそよそしく距離を取ってしまう。そんな大介を見ていた葉菜子は、ジムの帰りに大介を呼び止めた。果たして、葉菜子は大介に何を話すのか? そんな大介と葉菜子の空気感をよそに、莉奈(水原希子)は大介への積極的なアプローチを増すばかりだ…。

 そんなある日、とあるお見合いパーティーへ参加した佐々木(荒川良々)は、見事にカップル成立! そのカップルとなった相手・久美(小松彩夏)とどんなデートをすればよいか大介へ相談するが、大介の態度はつれない。しかし、その数日後、陽三(西田敏行)のアドバイスもあってか、デートも無事に上手くいき、ペンナのオフィスでプリクラを見せびらかしてた。そんな佐々木の姿を見た入江(千葉雄大)は、相手が美人で若すぎるし話がうますぎると心配をする。それは、単なる入江の思い過ごしだろうか……?

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 ある日の朝、大介(香取慎吾)と葉菜子(上野樹里)の前に突然現れた恵(水野美紀)は、息子の浩太(髙田彪我)をタクシーに乗せて走り去ってしまう。大介は慌ててすぐさま陽三(西田敏行)に報告するが、陽三は特に動揺したそぶりも見せない。そんな陽三の様子から、恵と連絡を取っていたことを悟る大介が問い詰めるが、さっさと仕事に行ってこいと陽三は聞く耳を持たない。大介はますます、陽三が結婚詐欺に遭っているのではと心配するが…。

 一方、葉菜子の会社では、注文していたコーヒー豆と別のものが取引先に届くというトラブルが発生。国内の倉庫の問題か? はたまた荷を送った現地の問題か? 取引先への謝罪ほか、原因究明のために場合によっては、葉菜子がインドネシアへ向かわなければならないというが、翌日には大事なプレゼンが控えていた。

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8

オヤジが死ぬ理由

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2016年03月06日46m

 大介(香取慎吾)は、ようやく陽三(西田敏行)が探しているといっていた再婚相手の恵(水野美紀)と会うことができた。陽三は結婚詐欺に遭っているかもしれない、という大介の心配も晴れて、恵は今年最後の看護学校試験に臨む。試験の結果はどうであれ、これで陽三と浩太(髙田彪我)が大介のマンションに居候する理由もなくなったと、大介が佐々木(荒川良々)らに話をすると、ペンナ企画開発部の面々から送別会を開こうとの声が上がる。一方、律子(風吹ジュン)も、そろそろ夫の待つ川上村へ戻ると葉菜子(上野樹里)と伝えていた…。

 そんなある日、大介に想いを寄せる莉奈(水原希子)が葉菜子と和弥(田中圭)と一緒に、大介の行きつけのビアバーへと現れた。いつものように一人でビールを楽しむ大介は、突然の来訪者にビックリ! 果たして、3人は何のために大介を訪ねてきたのか!?

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9

あいつと一緒にいたい理由

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2016年03月13日46m

 恵(水野美紀)の看護学校合格祝いをかねた陽三(西田敏行)と浩太(髙田彪我)らの送別会パーティーも一段落、大介(香取慎吾)が、いつ焼津へ帰るのか陽三に聞いたところ、突然、陽三は死期が近づいていることを告白。医師で陽三の旧友・シゲ(森本レオ)によると、進行性の肺がんで、がん細胞が身体のあちらこちらに転移しているという。夏まで生きられるかわからないという言葉に、葉菜子(上野樹里)や律子(風吹ジュン)らは絶句する。一方、大介は至って平静を装うのだが…。

 そんなある日、大介らが開発に関わった商品がベストデザイン賞に選出された。社内報で取り上げたいと、広報部の取材を受ける企画開発部の面々。そのとき、取材に来ていた広報部の女性社員・加絵(我妻三輪子)が「私のことを覚えていますか?」と佐々木(荒川良々)に声をかけてきた。加絵に覚えのない佐々木だったが、実は、先日のお見合いパーティーに、加絵も参加していたという。

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10

オヤジに聞かすプロポーズ

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Season Finale
2016年06月19日46m

 末期ガンを告白した陽三(西田敏行)のために、何をしてやればよいのか? 大介(香取慎吾)は迷っていた。そんなある日、大介は葉菜子(上野樹里)に相談を持ちかける。常日頃から「今まで通り普通がいちばん」という陽三の言葉を思い返す大介に対し、「それでいいのでは?」と葉菜子。そして、陽三のために2人が考えたのは、今までどおりに皆で“普通”の生活を送ることだった。

 その数日後、大介はホームパーティーを企画する。葉菜子や律子(風吹ジュン)、恵(水野美紀)、浩太(髙田彪我)はもちろん、大介の同僚の佐々木(荒川良々)や入江(千葉雄大)、そして葉菜子を通じて知り合った莉奈(水原希子)や和弥(田中圭)などなど、陽三が居候を始めたことがきっかけで知り合い、より深い関係を築く事ができた、そんな人たちを招いて行われる飾り気のないホームパーティー。大介の部屋にたくさんの笑顔が集まり、穏やかな時間が流れていく……。

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