神威が６年ぶりに東京に戻ってきたことで、日本各地から能力者達『七つの封印』が東京へ集まりはじめた。一方、神威が帰ってくることを夢に見た刀隠神社の桃生小鳥は、兄・封真と共に、幼なじみの神威との再会に胸躍らせるのだが…。

小鳥は神威と再会するが、彼の冷たい態度に心を痛める。国会議事堂の地下で未来の『夢』を見続ける丁。その丁に仕える砕軌(さいき)は神威と会うが、彼の『神威』としての自覚のなさに失望する。一方、普通の人間には入れないはずの結界の中にあの人物が…!?

戦いで傷ついた神威は、炎に包まれる母の夢にうなされて目を覚ます。そんな彼に空汰は協力を申し出るが、すげなく拒否される。一方、封真の父・刀隠神社の鏡護の前に、「七人の御使い」の一人、那托が現れた。

那托によって神剣は奪われた。神威の前には亡き母にうりふたつの妹・時鼓が現れ、母の死の真相を語る。そんな神威を見守る嵐に式神が襲いかかる。結界を張って応戦する嵐だが、その時、もう一人の「七つの封印」が・・・。

神威は自分が何者なのかを知るため、国会議事堂の地下に赴き、夢見の丁と初めて対面する。丁は神威が世界を崩壊させようとする地の龍を阻み、未来を救う存在である事を告げる。その時、丁の妹・庚が現れ、神威にもうひとつの未来をささやくのだった…。

三歳の時に母親の手から引き離され、高野山へと連れてこられた空汰。彼は高野の星見によって、「愛する女の為に命を落とす」ことを予言されていた。一方、遊人との戦いで空汰のデータを把握した颯姫は、封真の出場するバスケの試合会場に現れた空汰と嵐に、ビーストで奇襲をかける。

神剣を奪われた鏡護は「お前は神威の添え星」と封真に言い残し、息を引き取った。一方、神威は「七つの封印」の一人・火煉と出会い、叔母・時鼓からの手紙を託される。そのとき桜の花弁とともに、「七人の御使い」の一人・星史郎が神威を強襲する。

現存する陰陽師の頂点に立つ、皇一門の十三代当主・昴流。｢天の龍｣の一人である彼は、愛する姉・北都の命を奪った桜塚　星史郎を探していた。空汰と嵐は、鎌倉へと向かう昴流の後を追うが、彼は意外な所を訪れていた。

｢天の龍｣である護刃が東京に出てきてから一カ月が経った。自分にしか見えない犬鬼を従えた彼女は、そのために幼い頃から幾多の辛い経験をしてきた。犬鬼を見る事の出来る男・草薙と出会い、彼女の運命が大きく変わり始める。

六年前に東京を離れ、沖縄で暮らしてきた神威。自分の持つ『力』に戸惑う彼は、愛する者を守るため強くなる事を決意する。母の死をきっかけに東京に戻ってきた彼は、自分が封真と小鳥を不吉な出来事に巻き込んでいる事を知り、苦しむのであった。そんな彼の前に、死んだ母の双子の妹・時鼓が現れ、重大な秘密を明かす。

時鼓の死に直面し、母の最期を思い出した小鳥は錯乱して倒れる。彼女を守れなかった自責の念に苦しむ神威の前に、神剣を封印するためＣＬＡＭＰ学園の理事長が現れた。『天の龍』となって今を望むか。『地の龍』となって変革を望むか。選択を迫られた神威は、運命の決断を下す。

覚醒して別の人格に変わってしまった封真は「地の龍」の宿命を帯び、庚の元を訪れる。一方、目の前で小鳥を失ったショックにより、自らの心に閉じこもってしまった神威を取り戻す為、彼の意識の中に侵入した昴流が見た、神威の本当の望みとは。

夢の中で地の龍の夢見・牙暁と会った丁は、小鳥が残した最後の言葉を告げられる。時を同じくして、未だ互いの名さえ知らない「天の龍」が小鳥の墓前に集結していた。来るべき日、本当に「神剣」を必要とする日まで、それを封印する為に。

国会議事堂の地下で、夢を紡ぎ続けてきた夢見…『丁』。そんな彼女を守護し続け、運命から解放する事を使命とする守護…『砕軌玳透』。丁が見た更なる悲劇の夢とは!?　運命の歯車は、確実に彼らを巻き込み、周り始めていた。

封真との戦いで片目を失いながらも、昴流は「僕が望んだこと…」と神威に呟く。一方、封真は星史郎に対し、「彼は右目を失うことを望んでいた」と語る。長年の因縁に決着を着けるため、昴流と星史郎はレインボーブリッジに向かった…。

夢の中で北都に出会う牙暁。彼女の中に見る大海原を背に過去の記憶が蘇る。神威の過去、小鳥との別れ、丁の元に集う「天の龍」達、そして選択の時、封真の覚醒。巡りめぐる想いの中、神威と向い合う牙暁が彼の中に見た希望とは。

「何故人を殺してはいけないの」という颯姫の問いかけ。その心の揺らぎは、護刃から最愛の友、犬鬼を失わせてしまう。その死に涙する護刃は草薙に励まされ立ち直るが、直後に封真に襲われ絶体絶命の危機に。その瞬間、少女は新たな光を生み出した。

地の龍との対決を前に、家族のために離婚届を出す征一狼。それを知った火煉は、妻子を護ろうとする征一狼の思いを聞き、母にすら愛されなかった自分の過去を思い出す。そんな中、那タクの襲撃を受けた火煉は、彼の眼差しにかつての自分をかいま見る。

神威を元気付けるため、食事に招いた空汰たち。仲間たちの温かさに戸惑う神威を見て、幼い頃の自分を思い出した嵐は、改めて空汰の存在を意識してしまう。そんな折、丁が地の龍の出現を予言した。迎え撃つ神威たちだが、嵐をかばった空汰が重傷を負ってしまう。

嵐が姿を消したことで、放心状態へとなってしまった空汰。神威は彼を支える事を皆に誓う。一方、火レンの尾行に気付いた遊人は彼女を撒くが、地下鉄内で蒼軌と出会ってしまう。自分の強さの秘密は守るべき人がいるからだという蒼軌。だが、遊人はそれを否定する。

鏡のように映りあう二人の丁。陰と陽、その心の揺らぎは天の龍たちを混乱へと導いていく。夢見として未来を語ってきた彼女もまた、運命の輪の中から決して逃れられない存在だった。神威へ託される一筋の希望、それは深い悲しみの代償としてのみ伝えられる、せめてもの抵抗なのか。

“地の龍”として天の龍たちの前に姿を現した嵐。空汰は彼女の行動に自分を見失ってしまう。神剣に導かれ、独り戦いへ向かう神威。それに気付いた空汰は走り出す。己が使命と嵐への想いが彼を駆り立てる。

「小鳥と封真が幸せに暮らしていける場所を守りたい…」それだけの理由で天の龍を選択した神威。それによって地の龍となってしまった封真。神威は運命に抗い決着をつける為、残された最後の結界、東京タワーで封真と対決する。