時は江戸中期、景気は悪化の一途をたどり、日本国民は質素、倹約、勤労の日々を強いられていました。格差は広がるばかりで、人々はこの景気を改善し、国と国民を豊かにしてくれる将軍の登場を待ちわびています。そんな中、倫子は第10代将軍・徳川家治との政略結婚を強いられ、京から江戸城本丸の裏にある大奥へ渡ると、そこには1000人近くにもおよぶ将軍に仕える女性たちがいました。たった一人の天下人の寵愛を受けるべく、今、女たちの熾烈な戦いの火蓋が切られるのです。一方その頃、大奥を、江戸幕府を、混乱の渦に陥れようと、ある人物が陰謀を企てていて――。

倫子(小芝風花)の身だしなみを整えるお品(西野七瀬)が昨晩の御渡りについて問いかけると、倫子は「何もなかった」と口にし、家治(亀梨和也)のことがよく分からないと話し出す。そんな折、倫子が家治と仏間で手を合わせていると、松島(栗山千明)が現れる。松島は、倫子の目の前で家治に側室をもうけるよう迫る。

倫子(小芝風花)は、お知保(森川葵)が家治(亀梨和也)の側室になったことを知り、動揺。さらに、早速御渡りがあると聞かされてショックを受ける。そんな折、増上寺代参が行われることになる。松島(栗山千明)は「忙しい上様、御台様に代わって奥女中たちが代参を務める」と切り出すが、倫子は自分も共に行くと答える。

倫子(小芝風花)は、家治(亀梨和也)がお知保(森川葵)へ御渡りしたことにつらい思いを募らせる。そんな中、田沼(安田顕)のたくらみにより、武家伝奏に信通(鈴木仁)が就任。倫子は信通の姿に動揺し、家治も信通が倫子の手紙の相手だと気付く。倫子と話す機会を得た信通は、倫子に彼女の母親が病に伏せていることを告げる。

倫子(小芝風花)は、打ち掛けの裾を踏まれて倒れてしまったお知保(森川葵)に慌てて駆け寄る。倫子は女中たちを問いただすが、逆に家治(亀梨和也)の子を宿せないことをやゆされてしまう。一向に妊娠の気配がなく焦る倫子のために、お品(西野七瀬)はいつもの蔵で倫子の食事について貞之助(小関裕太)に相談する。

倫子(小芝風花)に長らく子ができなかったのは、お梅(小南満佑子)がすり替えていたお香が原因だと判明。すり替えを命じた者を探ろうとするが、肝心のお梅が姿を消してしまう。そんな中、松島(栗山千明)に裏切られた田沼(安田顕)は、高岳(田中道子)一派に接近。田沼の新たなたくらみは、予期せぬ方向に進もうとしていた。

急に産気づいた倫子(小芝風花)を心配し、家治(亀梨和也)が駆けつける。子を産むにはまだ早い時期だったが、倫子は出産。しかし、その結果は悲しいものとなってしまった。そんな中、お品(西野七瀬)が懐妊し、お品の子を将軍の世継ぎにしたい田沼(安田顕)の意気は上がる。一方、お知保(森川葵)は傷心の倫子を気にしていた。

増上寺代参の日、定信(宮舘涼太)と浜御殿で会った倫子(小芝風花)は、自分を励ましてくれた礼を述べる。すると、定信は世継ぎがお知保(森川葵)の子・家基に決まったことで大奥も安泰だと口にする。その頃、田沼(安田顕)は高岳(田中道子)から、お品(西野七瀬)の子が世継ぎに指名されなかったことを責められていた。

家治(亀梨和也)から自身の秘密を打ち明けられ、困惑する倫子(小芝風花)。そんな中、田沼(安田顕)はお品(西野七瀬)の子を世継ぎに指名することを迫るが、家治は将軍家の血を引かない自分の子でよいものかと苦悩する。一方、倫子の元に定信(宮舘涼太)から贈り物が届くが、同封された文には驚くべき内容が記されていた。

倫子(小芝風花)は、松島(栗山千明)から家治(亀梨和也)が倒れたことを聞かされる。一方、家治の子細を聞いた定信(宮舘涼太)は、ようやく自分たちの出番が来たと笑う。そんな中、浅間山が噴火し、江戸にも火山灰が舞い降りる。黒い雪のような火山灰に、倫子も不吉な予兆を感じずにはいられないでいた。