主人公の医師・岩森明（松田龍平）は娘を連れ、行方不明となった妻・仁美（蓮佛美沙子）を探しに、妻の故郷「鵜頭川村（うずかわむら）」を訪れる。12年ぶりに開催される「エイキチ」という名の神を祀る祭りの準備の只中で村は活気づいているように見えたが……。そこは血縁に基づく不毛な一族同士の権力闘争が続けられる一方で、都市部から取り残された若者たちが鬱憤を溜める、絶望に支配された空間だった。そんな中、突如大雨が襲い村は孤絶状態に。やがて一人の若者が何者かに殺害され、遺体で発見される…。村中を不信と不安が覆い始める中、更なる殺人事件が発生。血縁同士の争いに加え、憤懣をためていた青年団の若者と大人たちの世代間対立も先鋭化していき、岩森もその争いに巻き込まれていく――。極限状態の中で見えてくる人間の本性。岩森も妻の行方を探しながら村の騒動に向き合う中で、やがて自分と、その過去に向き合うことになり…… 。明らかになる連続殺人事件の犯人、そして、その裏に隠された村の秘密とは…… ！？

「エイキチが来た……。」謎の言葉を残し、何者かに殺害された青年団の降谷敬一（篠原悠伸）。トンネルの崩落で村は孤立無援となり、それがエイキチのたたりだと村人が恐れおののく中、矢萩吉朗（伊武雅刀）をはじめ、矢萩家が不穏な動きを見せ始める。一方、岩森は栄鬼知神社で仁美のネックレスを拾い、仁美が鵜頭川村にいることを確信。駐在所の警官・吉見忠彦（荒川良々）はひとり、隣村に助けを呼びに行くことになるが……。

エイキチの儀式を受ける役に選ばれた降谷美咲（山田杏奈）は、不安な胸の内を岩森と有美に吐露。話を聞いた岩森たちは、美咲が言及した謎のビデオテープの行方を追う。そんな中、村長の降谷正宗（綾田俊樹）が異様な病状で倒れ、治療に追われる岩森。同じ頃、美咲と矢萩廉太郎（宇佐卓真）はエイキチの面をかぶった謎の人物に襲われるが、探していたテープを発見する。しかし、そこに写っていたのは、思いもよらぬ人物だった――。

村長の死を受け、有無を言わせず村長代理となった吉朗。青年団の降谷辰樹（工藤阿須加）たちはその決定に猛反発するものの、村の人々は吉朗の権威を恐れ、黙って従うことになる。一方、地域活性化コンサルタントの金井誠（眞島秀和）から、矢萩家の倉庫に女性が監禁されていると聞かされた岩森。矢萩家が仁美をさらったのではないかと疑念を深め、矢萩総業の私有地に潜り込んだ岩森だったが、そこで予想外の事実に直面する。

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