──あいしてるってなんですか? かつて自分に愛を教え、与えようとしてくれた、大切な人。会いたくても会えない。永遠に。手を離してしまった、大切な大切な人。 代筆業に従事する彼女の名は、〈ヴァイオレット・エヴァーガーデン〉。 幼い頃から兵士として戦い、心を育む機会が与えられなかった彼女は、 大切な上官〈ギルベルト・ブーゲンビリア〉が残した言葉が理解できなかった。 ──心から、愛してる。 人々に深い傷を負わせた戦争が終結して数年。 新しい技術の開発によって生活は変わり、人々は前を向いて進んでいこうとしていた。 しかし、ヴァイオレットはどこかでギルベルトが生きていることを信じ、ただ彼を想う日々を過ごす。 ──親愛なるギルベルト少佐。また今日も少佐のことを思い出してしまいました。 ヴァイオレットの強い願いは、静かに夜の闇に溶けていく。 ギルベルトの母親の月命日に、 ヴァイオレットは彼の代わりを担うかのように花を手向けていた。 ある日、彼の兄・ディートフリート大佐と鉢合わせる。 ディートフリートは、ギルベルトのことはもう忘れるべきだと訴えるが、 ヴァイオレットはまっすぐ答えるだけだった。「忘れることは、できません」と。 そんな折、ヴァイオレットへ依頼の電話がかかってくる。依頼人はユリスという少年。 一方、郵便社の倉庫で一通の宛先不明の手紙が見つかり……。
幼い頃から兵士として戦場に送られ、心に深い傷を負った少女は手紙の代筆を始め、人々の思いを言葉にして届けてゆく。栄えあるアニメ賞を贈られた、心揺さぶる美しき物語の総集編。
……大切なものを守るのと引き換えに僕は、僕の未来を売り払ったんだ。良家の子女のみが通うことを許される女学校。父親と「契約」を交わしたイザベラ・ヨークにとって、白椿が咲き誇る美しいこの場所は牢獄そのもので……。未来への希望や期待を失っていたイザベラの前に現れたのは、教育係として雇われたヴァイオレット・エヴァーガーデンだった。
三月に入り、三学期も残り1ヶ月。恋人の桜島麻衣の卒業式を迎えた梓川咲太。七里ヶ浜の海岸で麻衣を待っていると、彼の目の前に子役時代の麻衣にそっくりな小学生が現れる―。「おじさん、だぁれ?」これは夢か幻か、不可思議な体験を思い返していた咲太のところに父親から電話がかかってくる。「母さんのことなんだが、花楓に会いたいと言っててな」それは、花楓に起きた出来事を受け止めきれず、長いこと入院していた母親から届いた「会いたい」という願い。母の願いに応え、花楓と共に母親と会うことを決めるも久しぶりの対面の機会に緊張を隠し切れない。そんな咲太の体には見慣れない傷跡が現れる。これは新たな思春期症候群の前触れか―。
「十八歳。高校最後の年。なのに六花は……まだ中二病だった」大学受験も見えてきた高校三年間近の春休み。相も変わらず冨樫勇太は小鳥遊六花と共同生活をしていた。しかし未だ上位契約も結べていない様子……。そんなある日、姉の十花が六花をイタリアに連れて行くと宣言する。仕事も安定したので、家族で移住すると言うのだ。焦る勇太だったが、大学進学も危うい六花をこのままにしてはおけない、という十花の意見はもっともだった。このままでは二人が引き裂かれてしまう。心配した丹生谷らいつものメンバーから、勇太はなんと〝駆け落ち〟を提案される。こうして、日本全国を舞台にした二人の逃走劇が、今始まるのだった。
インターネットの仮想世界で行うオンライン型対戦格闘ゲーム「ブレイン・バースト」のプレイヤー「バーストリンカー」たちは、現実の1,000倍に加速した世界で戦闘を繰り広げていた。中学生の有田春雪は高円寺を拠点とするネガ・ネビュラスの長・黒雪姫と一緒に、渋谷エリアでの領土戦を展開。ところが、ありえない不可思議な現象に、加速世界が侵食されていき……。
異形の存在・妖夢と人間との間に生まれた半妖の神原秋人は、学校の屋上で栗山未来と出会う。「不愉快です」が口癖でどこか頼りない雰囲気の彼女は、妖夢を討伐する異界士で血を操る一族の末裔(まつえい)だったが、その能力は異界士の中でも異端とされていた。秋人を邪悪な妖夢とみなし攻撃してくる彼女を、秋人はなぜか無視できず……。
妖夢「境界の彼方」を体内に宿す半妖の神原秋人と、その「境界の彼方」を倒すことのできる唯一の存在である異界士・栗山未来。秋人と未来は惹(ひ)かれ合い、一緒に生きていく世界を選択する。ところが、戦いを終えた未来は記憶を失ってしまう。秋人は未来の幸せを願うゆえ、未来と関わらないようにするが、そんな秋人の思いとは裏腹に未来は秋人に接近し……。
「聖杯戦争」の舞台として初となるアメリカ合衆国の地で、数多の魔術師〈マスター〉と英霊〈サーヴァント〉が入り乱れ、繰り広げる死闘と狂騒の物語。
学園都市製宇宙エレベーター「エンデミュオン」完成間近のある日、上条当麻とインデックスは無能力者の少女アリサと出会う。三人で遊んでいると魔術師を引き連れたステイルが来襲し、なぜか科学サイドの人間であるアリサに襲い掛かる。魔術サイドの襲撃に、学園都市はシャットアラウ率いる秩序維持部隊で応戦する。
高校1年生になったばかりの佐藤一郎は、ある日忘れ物をとりに夜の校舎に忍び込んだところ、青いローブを身にまとい、金属製の杖を持った美少女と出くわした。彼の望んでいた平穏な学生生活は彼女に振り回されることで次第に遠ざかり絶望の淵に落とされる。
Plot unknown.