両親を事故で亡くした篠田夏生（堂本剛）は、実家の自転車店を継ぎ高校生の弟・篠田純（小栗旬）と妹・篠田知佳（池脇千鶴）と暮らしている。ダイビングが趣味で、純や知佳と一緒に出かけては海に潜っている。高校三年生の純は、子供時代の事故が原因で聴力に障害が残ったが、補聴器を使うこと以外は日常生活には支障はない。高校二年生の妹・知佳は優しくしっかり者で、篠田家の家事全般を任されている母親的存在。実は純の幼なじみの末次弘人（今井翼）と秘密で交際している。ある日、公園で男の子に自転車の乗り方を教えていた夏生は、仕事で営業周りをしていた片瀬ユキ（広末涼子）とぶつかり、足に怪我を負わせてしまう。地元の信用金庫に勤める新人のユキは、５歳の時に心筋拡大症と診断されて以来、持病と闘いながら生きてきた。また２歳の時に母親を亡くしてから、刑事の父親・正悟（角野卓造）と二人で暮している。純にはメールで知り合った女性「ユキ」がいたが、耳に障害があることを隠していた。しかし「ユキ」に障害のことを知られてしまい、なじられて傷つく純。それを知って怒った夏生が純の相手に会いに行くと…。

耳の障害のことで弟の篠田純（小栗旬）を傷つけた「ユキ」に会いに行った篠田夏生（堂本剛）。名前から「ユキ」が片瀬ユキ（広末涼子）だと勘違いしていた。ユキに純が障害を隠していたことを謝罪した後、「誰にだって人を傷つける権利なんてない！」と怒鳴りつけて立ち去る。しかし全く身に覚えのないユキ。本当に「ユキ」の名前を語っていたのは、ユキの同僚・鈴木美紗（国仲涼子）だった。数日後、人違いだったと気づいて謝りに行った夏生は、笑って許してくれたユキと打ち解けて趣味や家族の話などで盛り上がった。ある日、夏生は純の学校に呼び出され、純が教育大学進学を志望していると知る。耳に障害がある純に余計な苦難を背負わせたくない夏生は、純が教師を目指すことを猛反対した。夏生と口論になった純は、「障害を一番気にしているのは兄貴だ」と言い捨て、幼なじみの末次弘人（今井翼）のところへ家でしてしまう。純に罪悪感を持っている夏生に、その言葉は深く刺さった。１４年前、純の耳に障害が残った事故の原因は、遊びに夢中だった夏生が目を離したからだった。その後、一人で海にダイビングに行った夏生は…。

片瀬ユキ（広末涼子）の言葉に心を動かされた篠田夏生（堂本剛）は、篠田純（小栗旬）の教師になる夢を応援することにした。ある日、夏生からダイビングに誘われたユキ。心臓病を患うユキにとってダイビングは命取りになる危険な行為だった。ユキは夏生に病気のことを言い出せないままプール講習に向かうが、プールの前で足がすくんで動けなくなってしまう。一方、夏生の妹・篠田知佳（池脇千鶴）の体にある異変が起きる。家族には秘密で交際していた末次弘人（今井翼）との子供を妊娠してしまった知佳は、弘人に産みたいと言い出せずに中絶を決断した。高校生２人では子供を育てるのは無理だと主張する弘人は、中絶費用をつくるために昔の不良仲間と共にひったくりを企てる。ひったくり未遂で警察で事情聴取を受ける弘人の身元引受人として出頭したのは夏生だった。その後、夏生に知佳と付き合っていることがばれる。父親と仲が悪く、都合の悪いことは人のせいにして遊んでばかりいる弘人は、夏生から説教を受けた。両親を失った夏生の言葉が重く響く…。

高校生で妊娠した篠田知佳（池脇千鶴）の出産に大反対する篠田夏生（堂本剛）は、中絶費用を用意する。出産する意思が変わらない知佳と、お互い譲らずに平行線だった。そんな中、夏生はユキからの誘いで、難病と闘う子供達の元にボランティアに出かける。そこは心臓病を患うユキが幼いころ過ごした病院だった。ユキと同じ心臓病患者のゆかり（福田麻由子）が意識を失い、すぐに回復するが、もう長くは生きられないと知った夏生。ゆかりの懸命に生きる姿に心を打たれた夏生は、命の大切さを考える。その後、知佳の決心を尊重し、応援する決意をした夏生は弘人の家を訪ねる。しかし肝心の弘人（今井翼）は、自分の両親に付き合っている知佳のことや妊娠の話も言い出せないままだった。弘人の父に全てを打ち明けた夏生は、土下座をして出産を認めてくれるように頼むが断固拒否される。一方、ユキは主治医の橘青児（中村俊介）から臓器移植の患者モデルとしてアメリカ行きの話を持ちかけられる。返答できないユキ…。

生まれてくる子供のために、父親になる覚悟を決めた末次弘人（今井翼）が篠田家に家出してきた。篠田夏生（堂本剛）は、高校を卒業すること、自転車店を手伝うこと、一つのことを投げ出さずに頑張る…などを条件に弘人が居候することを認める。ある日、夏生はユキと海へダイビングに行く約束をしていた。受験勉強ばかりで息が詰まったいう篠田純（小栗旬）も付いて来てしまったが、ユキと仲良く海に潜ることができて喜ぶ夏生だった。一方、アメリカで行われる心臓移植のモデルに、橘青児（中村俊介）の強い推薦のおかげでユキが選ばれる。正悟（角野卓造）は喜ぶが、夏生と離れるのが辛いユキは素直に喜べなかった。後日、夏生から食事に誘われたユキが篠田家に初めて遊びに来た。ユキの存在を知って驚いた知佳と弘人は夏生に詰め寄るが、上機嫌の夏生だった。篠田家で夕飯の鍋を囲み、楽しい時間を過ごしたユキは帰り道に夏生から真珠のネックレスをプレゼントされる。喜ぶユキに幸せを感じる夏生だった。その夜、ダイビングスクールからのユキ届いた郵便物を見つけた正吾は…。

篠田夏生（堂本剛）と一緒にいる時に心臓発作で倒れ、病院に運ばれた片瀬ユキ（広末涼子）。そこで初めてユキの重い病状を知った夏生は、ユキの父・正悟（角野卓造）から「もう娘とは会わないで欲しい」と懇願される。ユキの体のことを想って別れを決意した夏生は、徹底的にユキを避ける。自分では明るく振る舞っているつもりの夏生だが、元気のない兄の姿に知佳（池脇千鶴）や純（小栗旬）は心配していた。そんなある日、夏生が風邪をひいてしまった。ユキに連絡するきっかけを探していた知佳は、早速ユキに電話をかける。そしてお見舞いにやってきたユキは、夏生に自分の体のことやアメリカ行きの件も正直に伝えた。しかし夏生に冷たく別れを告げられ、ユキは泣いて謝り立ち去った。実はユキの体のことを想っての辛い決断だった。ある日、仕事で配達中の夏生はパジャマ姿のゆかり（福田麻由子）に出くわした。父親に会いたいと話すゆかりのために、夏生はゆかりの父親・深沢（阿部サダヲ）に会いに行くことを決めた。そこで深沢の想いを聞いた夏生は…。

今日は篠田夏生（堂本剛）が片瀬ユキ（広末涼子）の父・正悟（角野卓造）に交際を認めてもらうために挨拶に行く日だった。

珍しくスーツを着込み、気合を入れて準備する夏生。しかし夏生がユキのマンションに到着して早々、正悟は仕事に出かけてしまう。全く相手にしてもらえず落ち込む夏生だが、ユキから給料日にご馳走すると励まされて元気を取り戻した。そして帰宅した夏生は、家から３万円が失くなっていることに気づいて不審に思う。３万円を拝借したのは、昔の不良仲間からひったくり未遂事件をネタに金を強請られている弘人（今井翼）だった。一度お金を渡してしまった弘人は、度々金を強請られるようになる。再び篠田家のお金に手をつける現場を知佳（池脇千鶴）と純（小栗旬）見つかってしまった。一方、何も知らない夏生は、ユキがご馳走してくれるという焼肉店に向かう。浮かれ気分の夏生だったが、テーブルに着くと席が４人分用意してあり疑問に思う。そこに美也子(原日出子)が正吾を連れて現れ、狼狽する。正吾も何も知らされておらず、全ては密かに正吾に思いを寄せる美也子とユキが仕組んだことだった。渋々席についた正吾に、頭を下げる夏生だが…。

昔の不良仲間のパチンコ店襲撃計画に、末次弘人（今井翼）が参加していると勘違いした篠田純（小栗旬）はパチンコ店へ向かう。その頃弘人は自首するために、夏生（堂本剛）に付き添ってもらって警察にいた。犯行グループの一人だと勘違いされ、誤認逮捕される純。事情徴収を担当した正悟（角野卓造）は、取調べ中に純の耳が不自由だと分かり誤認逮捕を認める。釈放された純は、弘人が今回の事件には関わっていないと知って安心した。警察を責めるつもりで駆けつけた夏生だが、ユキの父・正悟には強く訴えることができなかった。また別の日、22歳の誕生日にみんなからサプライズパーティーを開いてもらった夏生。ユキからの誕生日プレゼント、海に降る雪を模した模型のスノーボールをもらい幸せを感じていた。一方、警察では誤認逮捕を隠すために純を公務執行妨害で書類送検しようしていた。純の担当教師から夏生に、純が書類送検され、退学処分になるかもしれないと連絡が入る。夏生は警察に抗議にいくが…。

片瀬ユキ（広末涼子）の心臓の具合は悪化していたが、篠田夏生（堂本剛）の前では元気な素振りを見せ続ける。ある日夏生は、海に行きたい、潜らず見ているだけでもいいというユキの希望を叶えるために水族館に連れてゆく。ユキの体を心配して仕事を辞めるよう薦める夏生だが、過剰な心配だと感じるユキの不満は限界に達してしまう。同情されているようで、余計な心配を嫌うユキだった。夏生が帰宅すると、弘人（今井翼）と知佳（池脇千鶴）が口喧嘩をしてた。だらしない弘人に苛立ち、口うるさく注意する知佳。夏生は「世話をやくほうはいいけど、やかれるほうはたまったもんじゃない」と説教するが、自分もユキに対して世話を焼きすぎていたと気付き、深く反省する。一方、定期検査を終えたユキは、もう薬で抑えて生活するのは限界だと確信した。反省した夏生はユキに謝罪の電話をかけ、海が見たいというユキの願いを叶えてやることにする。翌日、約束どおり２人で海へ行くが…。

病状が進行した片瀬ユキ（広末涼子）は、休職して入院する事になった。入院する前日、篠田夏生（堂本剛）の家に泊まりに行くことを父親の正悟（角野卓造）に許してもらったユキ。夏生の家族、純（小栗旬）、知佳（池脇千鶴）、弘人（今井翼）も喜んで迎える準備をした。ちょうどその日はお月見、夏生の母の浴衣を着たユキの美しく儚げな姿に胸が痛い夏生。ユキの死を意識せずにいられない夏生は、一人隠れて涙を流した。入院する当日、夏生は橘青児（中村俊介）を訪ねた。青児は次に発作が起きたらもう助からないと告げ、自分が費用も持ち、移植手術のためにアメリカに連れて行きたいと宣言する。一生面倒をみる決意を固めている青児に、ユキを任せる夏生だった。一方、院長からアメリカでの移植手術にかかる莫大な費用を、青児が負担して再挑戦する話を聞いたユキ。青児との将来は考えられず、夏生を好きな気持ちを大切にしたいと断固拒否する。ユキはたとえ死んでも、夏生のそばにいたいと言う…。

空港で発作を起こし倒れた片瀬ユキ（広末涼子）は、救急車で搬送された。ネックレスを握りしめ、うわごとで篠田夏生（堂本剛）の名前を呼び続ける。一方、弘人（今井翼）と自転車屋で仕事をしていた夏生に、ユキが倒れたことを告げる電話がかかる。慌てて駆けつけた夏生は、正悟（角野卓造）からちぎれたネックレスを渡された。自分のエゴでユキと夏生を引き離してしまったと後悔し、謝罪する正悟だった。ユキには移植手術の必要があり、適合するドナーが現れない限りあと一ヶ月の命だという。家に帰った夏生は、悲しみで晩御飯を食べることができない。心配する純（小栗旬）、知佳（池脇千鶴）、弘人（今井翼）に泣きながらユキの状況を話す。そして「ユキと別れるなんてやっぱ間違ってた。どんなことがあっても、ずっと一緒にいる」と決心し、みんなも応援してくれた。ユキのちぎれてしまったネックレスを宝石店で修理してもらった夏生は、少しでもユキのそばにいる為に車で病院へ向かう。その途中、赤信号の横断歩道を渡る少年に出会って…。

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