沖縄県竹富島の小さな児童養護施設「うつぐみ園」で育ち、海辺の民宿で働く星野波流＝愛称・ハル（中谷美紀）は養母の死をきっかけに、生まれて初めて島を出て上京することを決意。赤座夏見（加藤あい）ら同じ施設で育った仲間たちを頼って東京へ旅立つ。実は、１番の目的はハルが兄のように慕っていた樹下涼（竹野内豊）と再会するためだった。１８年前、水難事故で家族を失い、独りぼっちのハルにとって、涼は南の島に雪を降らす“奇跡”を起こし、生きる希望を与えてくれた大切な存在だった。久々に再会した仲間たちは、１８年前とはすっかり変わっていた。弁護士になっていた志村愁一（深沢邦之）。お金持ちの家に引き取られ、過去を忘れたい柘植晶子（山田麻衣子）。そして夏見は、バイトをしつつタレントになり、有名になることを夢見ている。その後、ようやく涼との再会を果たしたハルだが、涼は優しい“涼兄ちゃん”ではなくなっていた。プロボクサーへの道を捨て、今ではすっかり都会の垢にまみれ、他人を騙して金を稼ぐどうしようもない男になっていて…。

思い出の絵を持って空港に現れた涼（竹野内豊）に心を揺さぶられたハル（中谷美紀）だが、本心とは裏腹に憎まれ口を叩く。その頃、夏見（加藤あい）はハルが島に戻っていないことを知り、行方を探していた。そこで愁一（深沢邦之）から番号を聞き涼に電話した夏見は、涼の言葉を頼りに東京タワーでハルを見つけ出す。その後、ハルは街中でばったり涼と出会う。またもや口喧嘩になる２人だったが、ハルが東京に残ったのは、涼が１８年前に２１世紀の自分自身に宛てて書いた「自分への手紙」を渡すためだった。そんなハルに、涼は東京でうまいものも食わせてやりたいし、と東京に留まることを促す。そして、しばらく東京にいることにしたハルは風俗のスカウト・中田慶治（杉本哲太）の口車に乗せられ、沖縄料理の屋台を開くことにするが、どうもきな臭く…。一方、涼はまっとうな仕事で稼いだ金でハルに食事をご馳走するため、中華料理屋で皿洗いのアルバイトを始める。しかし、涼をヤクザにしたい大橋晃（大杉漣）は、涼が真面目に働くのが気に入らず…。

ハル（中谷美紀）の屋台を守るため、ヤクザと乱闘になり警察に連行された涼（竹野内豊）。弁護士で涼の幼なじみでもある愁一（深沢邦之）から涼の引き取りを拒否された刑事の板東軍司（伊武雅刀）は、前科がつかないのはこれが最後だから２度と人を殴るな、と厳しく涼に伝える。一方、自分のせいで喧嘩に巻き込まれたと思っているハルは、涼を心配し、警察署の前で釈放を待ちわびていた。しかし、涼はハルの思いが心苦しく、ついハルを避けてしまう。そんな中、愁一から食事の席に呼ばれたハルは、自分の夢を打ち明け、愁一にその手伝いをお願いする。沖縄料理の店を出したいというのだ。その頃、涼はまたもや慶治（杉本哲太）にそそのかされ、クラゲを売るという妙な商売に手をつける。しかし、この商売も大橋（大杉漣）から止めるように言われ…。そして、いよいよハルの店「サザンクロス」がオープン。幼なじみたちの予約席を準備し、皆が店に来るのを待つハルだったが…。

涼（竹野内豊）はハル（中谷美紀）と食事の約束をしたが、大寝坊で遅刻。張り切って化粧をして待っていたハルを怒らせてしまう。遅刻のせいでお洒落なレストランが閉まってしまい、町の中華料理屋に行くことになり、２人はギスギスする。しかし、別れた後ハルが虹を見つけはしゃいでいるところに、同じく虹を見つけた涼から電話が入り、２人は心を通わせる。その後、涼は板東（伊武雅刀）に就職先を紹介して欲しいとお願いする。ハルのためにもまともな職業に就こうと思い始めたのだ。しかし、なかなか働き口が見つからない中、またもや慶治（杉本哲太）が現れ、今度の仕事はかたぎのサラリーマンだと言うのだが…。一方、夏見（加藤あい）がドラマのオーディションに合格した。嬉しさいっぱいの夏見は涼を騙してホテルに呼び出し、涼に買ってもらったアクセサリーがお守りになったと、伝える。ある日、「サザンクロス」に大橋（大杉漣）がやって来た。大橋のことを知らないハルは、普通に接客する。南十字星の話をするなど和やかな雰囲気だったが、そこに愁一（深沢邦之）が来店し…。その夜、急にドラマ出演をキャンセルされた夏見は、激しいショックを受け、雨の中涼の家へ。そして、ずぶ濡れの夏見は一途な想いを涼にぶつけるが…。

ハル（中谷美紀）に送られてきた戸籍謄本を見てしまった夏見（加藤あい）は、ハルの父親の名が「樹下龍平」と書かれているのを発見。「涼（竹野内豊）とハルは兄妹？」と疑念を抱き、涼に確かめに行く。否定した涼は夏見の話を聞き流すが、初めて聞く事実に強いショックを受けていた。もしもハルが妹だとしたら…？そう考えるとハルに対する態度もぎこちなくなってしまう。一方、ハルは急に逃げ腰になった涼に不安を感じ、やけ酒をして酔っぱらう。見かねた夏見はハルを慰め、涼とハルの仲を深めるためのアドバイスを始めるのだった。そんな中、涼は、涼の母親と同じ石垣島出身の刑事・板東（伊武雅刀）を訪ねた。死んだ父親の過去を知る板東に、ハルとの関係について何か知らないか尋ねるためだ。そこで板東の重い口から、ふたりの出生の秘密が明かされる…。

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