13年前 四大世家により消滅したとされる夷陵老祖、魏無羨。莫玄羽は、献舍という術によって自分の命と引き換えに伝説の夷陵老祖を再び世に復活させる。目覚めた魏無羨は自分の腕に3つの傷を見つける。莫玄羽が3つの願いを残していたのだ。魏無羨は莫玄羽を虐げていた莫家荘の御曹司である莫子淵を追い掛けて屋敷へと乗り込むが……。

藍忘機の琴の音により鬼手は鎮圧されたが、魏無羨は藍忘機の姿を見てその場を去り、大梵山へと向かう。すると魏無羨のロバが罠にかかってしまい、そこに金凌と江澄が現われる。藍忘機が登場したことで魏無羨は事なきを得るが、金凌が師姉の忘れ形見と知るのだった。その後、小競り合いになった金凌、藍思追、藍景儀は、鬼手に取り付かれた天女像に遭遇し……。

20年前、魏無羨と江澄は雲深不知処の座学に参加し、そこで清河聶氏の聶懐桑と友になる。自由奔放な魏無羨は夜中に姑蘇の銘酒“天子笑”を飲んだことで、藍氏双璧のひとりである藍忘機を怒らせてしまう。そんな中、いよいよ藍氏による座学が始まるが、魏無羨は調子に乗って持論を展開し、藍啓仁に叱責され罰を受けることに。そのころ、彩衣鎮の湖では漁民が何かに襲われていた。

魏無羨や江澄ら各世家の弟子たちは、藍忘機とその兄の藍曦臣とともに、魔物退治のため彩衣鎮へやって来る。魏無羨の舟が蘭陵金氏・金子軒の舟にぶつかりもめそうになったところ、突然、水の怪が現われる。一行は水の怪を撃退後、碧霊湖へと進むが、水底には彼らの舟底を狙う水の怪たちがひしめいていた。魏無羨や藍忘機たちは御剣で水の怪を攻撃し湖に網をかけるが……。

雨の夜、書房で水の怪のことを考えていた藍忘機は、こっそり酒を持ち込む魏無羨を見つけたため罰を与えようとするが、一進一退の攻防の末、魏無羨は藍忘機もろとも塀の外に落下し、藍忘機に“夜間外出禁止”のおきてを破らせてしまう。藍忘機は魏無羨とともに板打ちに処されることに。藍曦臣は重傷を負った魏無羨に裏山の冷泉で療養するように勧めるが、そこにはすでに藍忘機がいて……。

いいなずけの江厭離に対し侮辱する言葉を吐いた金子軒に、魏無羨は激怒し殴り掛かってしまう。罰として魏無羨はひざまずかせられ、迎えに来た江氏宗主・江楓眠と蓮花塢へ帰ることに。金子軒と江厭離の婚姻が白紙になったこともあり、江楓眠の妻・虞夫人は魏無羨を激しく非難し、江楓眠と口論になってしまう。その様子を見ていた魏無羨は師姉に申し訳ないと感じるが、逆に師姉から励まされ……。

温氏の清談会に参加した魏無羨は、弓の修錬を行なう温寧と偶然出会う。魏無羨は同じく参加していた藍忘機を抹額が曲がっているとからかい、藍忘機を激怒させる。温氏が盟主のごとく幅を利かせる中、緊張のあまり的を外した温寧を魏無羨は明るく励ます。その後の狩猟大会では温家の成績が振るわないため温晁が傍若無人な振る舞いをし、そこへ藍忘機が助け舟を出すが……。

綿綿をかばって焼きごてを受けた魏無羨。怒った温晁は自分たちだけ洞窟から脱出し、入り口をふさいでしまう。玄武のいる洞窟に閉じ込められた魏無羨たちは、洞窟の奥に出口があると予想、魏無羨が玄武を牽制する間に江澄が仙師たちを連れて外に出るがそこには温晁が待ち受けていた。一方、洞窟内に残り玄武と戦う魏無羨のもとに藍忘機が助けに入るが、藍忘機は玄武に襲われ深手を負い……。

屠戮玄武の体から不思議な剣を見つけた魏無羨。湖の底へと沈んでいくが目覚めるとそこは雲夢だった。江澄は魏無羨の無謀さを責めるが逆に江宗主に叱責される。それを聞いていた虞夫人が魏無羨の母親のことを持ち出したため、江宗主は怒りその場を離れる。呆然とする江澄に魏無羨は江澄こそ将来の宗主だと告げるのだった。一方、不夜天城で温晁から報告を受けていた温若寒は、温晁に監察寮を設けることを命令し……。

不遜な態度を取る王霊嬌を痛めつけた虞夫人だったが、そこへ温逐流が現われ温氏の大軍が江宗主不在の蓮花塢に猛然と襲い掛かる。江氏一門は陣を張って蓮花塢を守るが、陣は破られ蓮花塢は壊滅の危機に。虞夫人は紫電の指輪を江澄に託し、魏無羨には命に代えても江澄を守るように言い渡して蓮花塢へと戻っていくのだった。

温氏によって江氏一門が殺され、お尋ね者となった魏無羨、江澄、江厭離。姑蘇では藍忘機が魏無羨たちの行方を案じていた。一方、温氏の追っ手を避けて身を隠す魏無羨と江澄だったが、魏無羨が目を離した隙に江澄が姿を消してしまう。魏無羨は蓮花塢に戻り深手を負った江澄を連れて脱出しようとするが温氏の門弟に見つかってしまう。手を差し伸べたのは清談盛会で出会った温寧だった。

江澄を抱山散人が住んでいるという夷陵の山へ送り出した魏無羨。だが魏無羨は温晁につかまり、乱葬崗へと捨てられてしまう。その後、温氏は各地で殺戮を重ね、魔の手は蘭陵金氏の金麟台にも及んでいた。そんな中、魏無羨の行方を捜して問霊を行なう藍忘機の前に行方不明だった藍曦臣が戻ってくる。藍啓仁が焼き討ちに遭った雲深不知処に各世家を集結させ打倒温家を呼び掛ける中、藍曦臣も江澄と決起を呼び掛け……。

四大世家は温氏を討伐するべく射日の戦いを繰り広げ、徐々に温家を追い詰めていった。そのころ、温氏の監察寮では温氏の門弟が怪死する事件が次々と起き、死者のたたりだと恐れられていた。門弟が全滅した監察寮で護符を見つけた藍忘機は、それが魔よけでなく妖邪を呼ぶ札だと気付く。一方の江澄は無事に姉の江厭離との再会を果たすが、潜伏先を温家に知られてしまい……。

闇に響く笛の音に操られた屍が温氏の仙師たちを襲う。そこへ黒い怨霊に包まれた謎の人物が現われる。すさまじい力で温逐流の金丹を破壊した謎の人物は魏無羨だった。魏無羨は動く屍と化した王霊嬌を操り温晁を始末する。変わり果てた魏無羨の姿を見た藍忘機は、邪道を進めば代償を負うと忠告、姑蘇へ行こうと告げるが、魏無羨は藍忘機を冷たく突き放し、江澄とともに蓮花塢へと戻っていくのだった。