ゲゲゲの女房 (2010)
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Eri Fuse as
Episodes 156
さよなら故郷(ふるさと)
昭和36年1月30日がやってきた。布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)の結婚式当日である。茂の母・絹代(竹下景子)は、新郎となる息子の緊張感のなさに憤慨するが、父・修平(風間杜夫)はマイペースでリラックスした風情で、どうにも足並みがそろわない。いよいよ結婚式が始まった。緊張する布美枝のかたわらで茂は…。
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結婚式の席上で、緊張した布美枝(松下奈緒)とは対照的に、茂(向井理)はおならをしたり、飲めない酒を飲んでひっくり返ってしまったりと、何かと型破りだった。式が終わり、布美枝と茂は境港の村井家へ。絹代(竹下景子)から布美枝はあらためて「茂のことをよろしく」と頼まれる。
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結婚式のあと、夜になってようやく酔いがさめた茂(向井理)は、布美枝(松下奈緒)に幼いころの“のんのんばあ”との不思議な思い出を話して聞かせる。翌朝、茂はなかなか起きてこない。布美枝は修平(風間杜夫)と絹代(竹下景子)と朝食をともにしながら、ふたりの個性に強い印象を受ける。
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結婚式の翌日、ついに布美枝(松下奈緒)が故郷を旅立つ朝がきた。源兵衛(大杉漣)以外のミヤコ(古手川祐子)たち家族が布美枝を見送りに駅のホームにやってくる。涙の別れのあと、東京へと向かう汽車のなかで、茂(向井理)の旧友・浦木(杉浦太陽)があらわれ、布美枝たちに絡んでくる。
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布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)を乗せた汽車は東京駅に着き、つきまとう浦木(杉浦太陽)を振り切るようにして茂は布美枝を連れ、調布の家へと向かう。あこがれの大都会での暮らしを予想していた布美枝だったが、ふたりの乗った車はどんどん郊外へと向かっていく。都会の雰囲気などまったくないところに車は止まり、そこで布美枝が見たのは…。
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茂(向井理)が布美枝(松下奈緒)を招き入れたのは、おんぼろの一軒家だった。以前に見た写真から、瀟洒(しょうしゃ)な家を想像していた布美枝だったが、実際の家は予想とはかけ離れたものだった。しかも、茂は仕事部屋に閉じこもってしまい、茂の兄の雄一(大倉孝二)がやってきたり、集金人が押しかけてきたりと、布美枝は戸惑うことばかりで…。
Read Moreプロダクション旗揚げ
「雄玄社マンガ賞」を受賞して以来、茂(向井理)のもとには、漫画の注文が次々と舞い込むようになった。“本格的にアシスタントを雇おう”と考える布美枝(松下奈緒)と茂だったが、やって来るのは使いものにならない人ばかり。菅井(柄本佑)もその中のひとりで、茂は相手にもしない。そんな慌ただしいある日、「墓場の鬼太郎」を映像化したいというプロデューサーの船山(風間トオル)が村井家にやって来る。
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船山(風間トオル)は「墓場の鬼太郎」をテレビ化するために動くと言う。布美枝(松下奈緒)は、うれしいと同時に信じられないような気持ちだった。深沢(村上弘明)は布美枝に対し「茂(向井理)もプロダクションという会社組織をとってみてはどうか」と提案。茂がその画才に目をつけた倉田(窪田正孝)、偶然出会った元漫画家の小峰(斎藤工)、そして再びやって来た菅井(柄本佑)と、奇妙な男たちで村井家はあふれる。
Read Moreプロダクション旗揚げ
茂(向井理)が三人の男たちと共に、漫画を描き始めると、菅井(柄本佑)の手際の悪さが目立った。菅井からの懇願もあり、頼りなさそうな菅井も、ひとまずは雇ってみることになり、小峰(斎藤工)と倉田(窪田正孝)を含めて三人のアシスタントたちが調布の狭い家にひしめきあう。一方、船山(風間トオル)が企図する「墓場の鬼太郎」のテレビ化は、思うように進んでいなかった。
Read Moreプロダクション旗揚げ
プロダクションの経理を手伝う気持ちになりかけていた布美枝(松下奈緒)だったが、2人目の子どもを妊娠していることがわかる。雄一(大倉孝二)と佐知子(愛華みれ)が村井家を訪れ、経理を佐知子が担当することが決まり、布美枝は少ししょんぼりする。昭和41(1966)年6月「水木プロダクション」が旗揚げとなり、その発足記念パーティーには、多くの関係者が集まり茂(向井理)を囲む。
Read Moreプロダクション旗揚げ
アシスタント、出版社の原稿取り、経理を担当する佐知子(愛華みれ)と、にわかに人が増えた村井家は毎日が大騒ぎだった。「このままでは仕事にならない」と、業を煮やした茂(向井理)は、執筆の環境を整えるために家を改築することを宣言。仕事に明け暮れる日々のなか、家の改築工事も猛スピードで進む。一方、安来の源兵衛(大杉漣)は身重の布美枝(松下奈緒)のことを考え、あることを思いつく。
Read Moreプロダクション旗揚げ
失敗を繰り返す菅井(柄本佑)は“水木プロをクビになるのでは”と落ち込むが、布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)は、彼のよさを認めていた。源兵衛(大杉漣)の考えで、村井家に安来からいずみ(朝倉えりか)がやって来る。菅井はいずみにときめくが、倉田(窪田正孝)は“仕事の邪魔になられてはかなわない”と、つっけんどんな態度。そのころ「墓場の鬼太郎」のテレビ化をねらう船山(風間トオル)たちに、転機が訪れていた。
Read More鬼太郎ブームがはじまった
布美枝(松下奈緒)は、車の免許を取ろうと自動車学校に通いはじめる。倉田(窪田正孝)は茂(向井理)のアシスタントをしながら、漫画の新人コンクールに出すための作品を描いていた。しかし応募の締め切り当日、倉田は水木プロの仕事で、郵便を出しに行けずに困っていた。そこで、いずみ(朝倉えりか)が代わりに郵便を出しに行くことに。アシスタントの菅井(柄本佑)と編集者の北村(加治将樹)は、いずみに気がある様子で…。
Read More鬼太郎ブームがはじまった
いずみ(朝倉えりか)に思いを寄せる北村(加治将樹)や菅井(柄本佑)とは対照的に、倉田(窪田正孝)は漫画を描くことだけに集中しようとしていた。ある出版社が嵐星社との合併話を深沢(村上弘明)にもちかける。同じころ、郁子(桜田聖子)は豊川(眞島秀和)に頼んで、大手の雄玄社で仕事をするようになっていた。いずみは、自分の見合い話が実家でもちあがっていると布美枝(松下奈緒)から聞くが、気乗りしない様子で…。
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倉田(窪田正孝)は、コンクールに漫画を応募し続けていたが入賞できずにいた。倉田といずみ(朝倉えりか)は、お互いに対する素直な思いを表すことができないままだった。そして布美枝(松下奈緒)は、いずみが安来に帰りたがらない本当の理由がわからず困っていた。かつて、2階に間借りしていた元漫画家の中森(中村靖日)が、久しぶりに村井家を訪ねてくる。貧乏だった時代をくぐりぬけた布美枝の心の強さを知ったいずみは…。
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布美枝(松下奈緒)は浦木(杉浦太陽)から「嵐星社がほかの出版社と合併するらしい」と聞き、忙しい茂(向井理)との会話不足のために“そんな大事なことも知らずにいたのか”と思う。茂は倉田(窪田正孝)に“漫画家としてやっていくための心構え”を語り、布美枝といずみ(朝倉えりか)は“漫画を描いて生きていくことの大変さ”をあらためて感じる。「墓場の鬼太郎」の主題歌が茂の作詞によって完成し、それをきっかけに…。
Read More鬼太郎ブームがはじまった
深沢(村上弘明)は、苦労している多くの漫画家たちにまともな原稿料を払うため、他社との合併話を真剣に考えていた。しかし、相手は「ゼタ」の名前と、茂(向井理)たち人気漫画家が欲しいだけだったことがわかり、結局は断ることに。それをきっかけに、郁子(桜田聖子)は嵐星社に見切りをつけ、深沢のもとを去る。いずみ(朝倉えりか)は、安来に帰ることを決心し、倉田(窪田正孝)とも別れのときを迎える。
Read More鬼太郎ブームがはじまった
昭和43年1月、「ゲゲゲの鬼太郎」のテレビ放送が始まり、茂(向井理)が作詞した主題歌とともに番組は人気をよぶ。放送が始まって半年もたつと、漫画の注文のみならず取材の申し込みも殺到するようになり、茂の弟・光男(永岡佑)を九州から呼び寄せ、マネージャーを務めてもらうことが決まる。倉田(窪田正孝)と小峰(斎藤工)は、水木プロから巣立ち、修平(風間杜夫)と絹代(竹下景子)が東京の村井家に同居することに。
Read More妖怪はどこへ消えた?
昭和56年4月。布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)の長女・藍子(青谷優衣)は大学に進学し、次女・喜子(荒井萌)は中学3年生になった。喜子は、父親譲りのマイペースで、毎朝学校に遅刻続きだった。茂が“漫画界の第一線”に躍り出てから、すでに15年ほどが過ぎ、その間、茂はずっと仕事漬けの日々を送っていたが、このところ漫画の注文が急に減り、光男(永岡佑)たちはプロダクションの先行きを心配していた。
Read More妖怪はどこへ消えた?
水木プロダクションの仕事は激減していた。しかし茂(向井理)は、まだどこかでそれを“一時的なもの”ととらえようとしていた。ある日、テレビ局の取材者が仕事場に来て、茂にマイクを向けるが、視聴者受けを第一に考えるインタビュアーの質問に、茂は当惑。布美枝(松下奈緒)は、久しぶりに戌井(梶原善)の妻・早苗(馬渕英俚可)と会い、戌井が文庫サイズの漫画出版から手を引き、今は軽印刷の仕事に絞っていることを聞く。
Read More妖怪はどこへ消えた?
布美枝(松下奈緒)は、茂(向井理)がこれまでになく気落ちしている様子が心配だった。あれほど夢中になっていた南方の仮面や装飾品に向ける目に光がなく、それらを「ガラクタ」と呼ぶ始末。かつて茂を魅了していた物が、今の茂にとっては価値のない物になってしまったようだった。一方、次女・喜子(荒井萌)は、修学旅行のしおりに妖怪の絵を描き入れようとして、茂に質問をしようとするが…。
Read More妖怪はどこへ消えた?
絹代(竹下景子)と修平(風間杜夫)は布美枝(松下奈緒)に対し「茂(向井理)に漫画の注文が来なくなったことで、気をもみすぎることのないように」と気遣いをみせる。喜子(荒井萌)は、修学旅行のしおりに妖怪の絵を描いたことで、クラスメートたちから白い目で見られるようになり、“妖怪ブーム”が過ぎ去って虚無感を抱える茂と、同じ気持ちを分かち合う。
Read More妖怪はどこへ消えた?
漫画家になる夢をあきらめて郷里の山梨に帰った河合はるこ(南明奈)が久しぶりに村井家を訪ねてきた。はるこは小学校の教師を目指して努力を重ね、この春ようやく本採用が決まったという。はるこの学校では、子ども同士のもめごとがあったり、受験のプレッシャーに苦しむ児童がいたり、いくつもの問題が存在していた。はるこは、茂(向井理)に「山梨に来て、伸び伸びした子ども時代の話を学校でしてもらえないか」と言う。
Read More妖怪はどこへ消えた?
茂(向井理)は、はるこ(南明奈)の求めに応じて山梨を訪れ、小学校の子どもたちと共に自然豊かな山中で川遊びを楽しむ。それは、茂が久しぶりに伸び伸びした気持ちを取り戻したひとときだった。茂が谷川沿いを歩き上流にさしかかると、どこかから奇妙な歌声が聞こえてくる。声のする方向に茂は目を向け、そこに妖怪「小豆洗い」の姿を発見。茂は、小豆洗いと言葉を交わすことになって…。
Read More人生は活動写真のように
昭和59年4月。茂(向井理)の父・修平(風間杜夫)が高齢のため、このごろめっきり元気がないことが、布美枝(松下奈緒)の心配の種だった。出版社の編集者のなかには、子どものころに茂の漫画を愛読していた人も出始め、そうした編集者の茂に対する理解もあり、茂の仕事も再び軌道に乗り始めていた。ある日「茂の漫画をモチーフにした演劇を上演したい」と言う、若い劇団員たちが村井家を訪れ…。
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「絹代(竹下景子)が、交番に保護されている」という知らせが村井家に入り、布美枝(松下奈緒)は慌てて引き取りに行く。街なかでマナーがなっていない若者の集団に対し、絹代がつえを振り回して注意し、相手に軽いケガを負わせてしまったというのだ。その騒ぎをきっかけに、修平(風間杜夫)と絹代は、昔のことを蒸し返して口げんかを始めてしまう。それから数日が過ぎたある日、修平に1通の手紙が届く。
Read More人生は活動写真のように
修平(風間杜夫)が若い女性を連れて銀座を歩いていたことをたまたま絹代(竹下景子)が聞きつけてしまい、絹代と修平の間にはぎくしゃくした雰囲気が続く。一方、布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)の間にも、藍子(青谷優衣)の進路をめぐって行き違いが生じていた。
Read More人生は活動写真のように
ある日、喫茶店で倒れてしまった修平(風間杜夫)が、たまたまその場に居合わせたアシスタントによって家まで抱えて連れてこられる。驚く布美枝(松下奈緒)たちだったが、劇団員の志穂(入山法子)も、なぜか修平とそのときいっしょにいて…。昭和59年7月、藍子(青谷優衣)は教員採用の一次試験を受けに出かけていく。
Read More人生は活動写真のように
娘をいつまでも手もとに置いておきたい茂(向井理)は、藍子(青谷優衣)が教員になることに相変わらず反対だった。修平(風間杜夫)は、このところ体調を崩して横になって過ごすことが多くなり、調子のいい日には、かつて手がけていたシナリオを書く日々を送っていた。次女の喜子(荒井萌)は、自分自身の将来についての悩みを抱えていて…。
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修平(風間杜夫)は寝つきがちな毎日を送り、目をさましては布美枝(松下奈緒)に自分の若き日のことなどを語って聞かせる。かつて、松井須磨子の一座にいた叔父が絵の勉強をするためにパリに渡り、何年もしないうちに亡くなってしまったこと。その叔父の亡くなった日に、茂(向井理)がこの世に生まれたこと…。布美枝は修平に「書いているシナリオが完成したときには、それを読ませてほしい」と言う。
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