Episódios 39
第1話:華麗なる人びと
私立青蘭学園高等部の1年B組に入学した御苑生奈々子。そこは、右大将・薫の君=折原薫。宮さま=一の宮蕗子、サンジュスト=朝霞れいという3人の美しい先輩生徒たちと、彼女たちに憧れの眼差しを送る乙女たちの花園であった。そして、この学園には<ソロリティー>と呼ばれる華麗な社交クラブが存在し、今年は10名の新入生が入会できるのだという。驚きと戸惑いの中、奈々子の高校生活がスタートする。
Ler Mais第3話:奈々子 失格?
ソロリティー候補生に指名されて以来、悪質な嫌がらせが奈々子を襲う。残酷とも言える仕打ちの数々に耐えきれず、正式メンバーの選考会を兼ねたパーティーへの出席を辞退しようとする奈々子だったが、親友・智子の励ましに思いとどまる。パーティーの前日、開始時刻が遅くなったとの連絡を受けた奈々子。だが、校門をくぐった奈々子は、自分を迎えたマリ子の慌てように、既にパーティーが終了したことを知る……
Ler Mais第6話:迷い道、ひとり
ソロリティーメンバーに選ばれて以来、今や学校中が奈々子の敵になっていた。そして親友の智子まで……。持ってきたはずのスポーツバッグが見あたらず、智子に体操着を借りようとする奈々子。だが智子は、ソロリティーメンバーに貸すような上等な体操着はないと、言い放つ。その上、ロッカーから出てきたバッグにはズタズタに切り裂かれた体操着が……ついに奈々子はソリティー退会を決意し、宮さまに伝えようとするが……。
Ler Mais第8話:あなたが欲しい
奈々子と智子が友情を取り戻したことに危機感を募らせるマリ子は、自分の誕生日パーティーに奈々子を招待する。エキセントリックなマリ子に恐れを感じていた奈々子だったが、誘いは断れない。しかし、ホテルの大広間にいるのはマリ子とその母、そして自分だけだった。マリ子の長き孤独を思いやる奈々子は、宴の後、マリ子の願いを聞き入れ、彼女の家に立ち寄る。だが、奈々子が帰ろうとした刹那、マリ子の中の何かが壊れた……
Ler Mais第9話:発病、砕かれた心
マリ子の狂気を垣間見た奈々子は、あのパーティーの日以来、彼女に心を許すことができない。そんなある日、薫が突然倒れる。れいならば痛み止を持っているはずと、薫は奈々子にサン・ジェストを探すよう頼む。だが、芝居のリハーサルに勤しんでいたサン・ジュストは、真剣な表情の奈々子を前にしても、謎の微笑みを浮かべるばかり。その心ない振る舞いに怒った奈々子は、ついに泣きながらサン・ジュストの頬を打つ……。
Ler Mais第11話:楡の木にて
ソロリティーメンバーズ恒例の中間テスト勉強会。蕗子は珍しくサン・ジュストにも誘いの声をかけ、5時に中庭の楡の木の下に迎えに来ると約束する。忘れ物を取りに勉強会から学園に戻った奈々子は、大雨の中、楡の木の下にたたずむサン・ジュストの姿を見つけ、驚く。冷え切った彼女を無理矢理タクシーに乗せ、マンションまで送る奈々子。初めて足を踏み入れたその部屋には、おびただしい数の鏡が飾られていた……。
Ler Mais第15話:蕗子、海鳴り
1年C組の仲矢順子は、発熱のために中間試験で50位以内に入れず、宮さまからソロリティーの自主退会を命じられた。理不尽な厳しさに抗議する奈々子に、宮さまは言い放つ—「誰のおかげでソロリティーに入れたとお思いなのかしら?」。自分のソロリティー入会の裏にはやはり秘められた何かがあったのだろうか?船上パーティーの席で、先の言葉を詫びる宮さまだが、それと同時に奈々子に思いも寄らぬ要求を突き付ける……。
Ler Mais第16話:カムバック
復帰後、初めての練習試合に臨む薫。いつの間にか薫を慕うようになっていたマリ子は、バスケに興味のない智子たちまでも応援に駆り出そうとする。心に何かを秘め、これからの試合のすべてに勝ちたいとコーチに宣言する薫だったが、相手のチャージを受けて胸から出血、病院へ運び込まれる。一方、退場した薫に代わって試合に出たサン・ジュストの、日常とはうって変った生命感溢れるプレイに、奈々子は我が目を疑う……。
Ler Mais第19話:うたかたゲーム
自分が発した言葉をサン・ジュストがどう受け止めたのか、奈々子は気になって仕方がない。情緒不安定に陥り、授業中に泣き出したりする奈々子を心配した薫は、彼女を喫茶店に誘い、温かい忠告を与える。蕗子に心を縛られたサン・ジュストへの恋は、つらい思いをともなうことになると……。恋愛について語るときの、薫の穏やかさと真摯さに感じる奈々子。彼女もまた、秘められた恋に苦しむひとりの乙女なのか……。
Ler Mais第22話:夏の日のセレナーデ
自分の誕生日パーティーの準備のために、奈々子とマリ子を別荘に招く蕗子。そこで奈々子は、夜遅く、宮さまが鳴咽を漏らしているのを聞いてしまう。翌日、奈々子は家政婦の峰子から、宮さまが泣いていた「閉じられし部屋」は、彼女が12歳のときの状態がそのまま維持されていると聞かされる。12歳の宮さまに一体何が……?その日、奈々子の眼前で、蕗子は突如、ボートから湖に入水。そして驚愕する奈々子の足下に……。
Ler Mais第23話:禁じられた贈り物
宮さま18回目のバースデイパーティー当日。ソロリティーメンバーズからは次々と豪華なプレゼントが贈られ、手製のクッキーを持参した奈々子は圧倒されるばかり。宴もたけなわとなり、サン・ジュストはみんなのリクエストで、蕗子が一番好きだと信じていた曲をバイオリンで弾き始める。ところが、その曲を耳にした途端、宮さまの表情は一変、ナイフを片手にサン・ジュストに向かって突進する……。
Ler Mais第24話:アンコール
蕗子の逆鱗に触れた理由が理解できないサン・ジュストは、貴から衝撃の事実を聞かされる。6年前の夏、12歳だった蕗子は、貴と共に別荘に現れた辺見武彦に心を奪われ、パーティーの席で彼のために弾こうと、バイオリンであの曲を一生懸命練習した。ところがその日、武彦は急用で来られなくなってしまう。失意を隠しながら、素晴らしい演奏を聴かせた蕗子は、聴衆のアンコールには応えず、湖に向かっていった……。
Ler Mais第25話:薔薇のルージュ
蕗子からプライドを奪い去った原因が辺見武彦にあることを知ったサン・ジュストは、武彦のマンションに向かい、彼と対面する。だが蕗子の名誉と誇りを思うと、聞きたいことも聞き出せず、ひとり悩み苦しむのだった。一方、ソロリティーハウスに呼び出された奈々子は、蕗子から時ならぬ愛の告白を受け、動揺を隠せない。だが、そこに飛び込んできたサン・ジュストは、奈々子の前で蕗子の真意を暴露する……。
Ler Mais第26話:あかし、二人だけの雪
恋のために誇りを失った蕗子に、耐え難い怒りと悲しみを感じるサン・ジュスト。彼女の心の痛手を和らげようとマンションに向かった奈々子だったが、そこに立ちはだかったのは蕗子その人だった。そう遠くない昔、北の地でふたり、心中を決意した日のことを回想するサン・ジュストと蕗子。そのとき果たすことのできなかった心中を今こそ成就しようと、蕗子は中空に足を踏み出す……。
Ler Mais第27話:マリ子刃傷事件
奈々子と智子に両親が離婚することを告げるマリ子。そのあっさりとした態度の裏に、深い悲しみがあることを察知した奈々子は、何もできないながらも、とりあえず彼女のそばにいてやろうと思うのだった。だが、作家であるマリ子の父の離婚は、ゴシップとして写真雑誌の表紙を飾る。その雑誌をクラスメートに見せびらかしてしまう三咲綾。あまりの仕打ちに逆上したマリ子は我を忘れて……。
Ler Mais第28話:クリスマスキャンドル
事件以来、失踪してしまったマリ子。娘の不祥事が自分たちの離婚にあると、彼女の母は自責の念にさいなまれる。一の宮貴に付き添われて家に戻ったマリ子だったが、そこに自分と母を捨てた父の姿を見て、またしても常軌を逸した行動に出る。愛しているがゆえに傷つき、崩れていく悲しい家族—。翌日、学園では宮さまがマリ子のソロリティー除名処分を発表、だがその決定に毅然と異議を唱える奈々子の姿があった……。
Ler Mais第31話:腐った果実
署名運動に浮き足立つメンバーを横目に悠然と振る舞う蕗子。だがその誇り高き姿とは反対にメンバーたちの不安は募る。ソロリティーの行方を案じたボルジアたちは、蕗子の弱みを握ろうと、彼女が奈々子の入会にあれほど固執した理由を探ろうとする。だが、そんな動きを察知した蕗子は「ソロリティーに腐った果実が混ざっている」とメンバーズに警告を発する。もはや後戻りのできなくなったボルジアたちは、奈々子を呼び出すが……。
Ler Mais第32話:誇り、ラストミーティング
ついにボルジアたち有力メンバーもソロリティーを退会し、廃止運動の署名簿に名を連ねる。完全に孤立した蕗子はサン・ジュストを訪ね、深しふたりで歩いた雪の海岸に想いを馳せる。緊急のお茶会を招集した蕗子だったが、ソロリティーのメンバーはついに誰一人現れなかった。サン・ジュスト、薫、奈々子と智子が固唾」を呑んで成り行きを見守る中、蕗子は威厳に満ちた態度で、自らの「誇り」について、滔々と語り始める……。
Ler Mais第36話:蛍火、恋に燃えて…
蕗子の決断でソロリティーは解散した。智子と映画を見に行った帰り、奈々子は、サン・ジュストがこの世に別れを告げた跨線橋の上で、薫が泣きくずれているのを目にしてしまう。病のために余命の知れない薫は、サン・ジュストの死に誰よりも強い衝撃を受け、彷徨っていた。そしてかつて恋人だった辺見武彦との思い出の場所で、彼と再会する。だが、薫は武彦の想いを受け入れることができないでいた……。
Ler Mais第39話:最終回 残り香
ついに結婚を決意した武彦と薫。母とマンションを借りたマリ子。そしてサン・ジュストの幻影と恋を語らう蕗子……青春の一ページに区切りをつけ、それぞれが新しい世界への一歩を踏み出そうとしていた。サン・ジュストの背番号をつけて最後の試合を終えた薫は、武彦との挙式に臨み、ふたりはドイツへと旅立っていく。そして……それから二度目の春が訪れ、奈々子の元に武彦からの手紙が届いた……。
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