Season 1 (1999)
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Episodes 12
朝がまた来る
救急医研修生として勤務することになった楓(松嶋菜々子)は、初出勤の途中でとんでもない事故に出くわす。前のトラックに積み込まれた鉄パイプが滑り落ち、作業員の胸を貫通してしまったのだ。運び込まれた病院の救急医として救急車に乗り込んだものの、何の役にも立たない。幸い、外科医、進藤(江口洋介)の適切な処置で患者は一命を取りとめるが、楓は進藤から怒鳴られどおし。その進藤が楓の指導医になる。仕事が一段落したところへ、次の患者、青山(長江英和)が送られてくる。X線を見た医師、堺(杉本哲太)は、「コンドームに薬物を詰め、飲み込んだってとこだろう」と言う。進藤の説明に反発して病院を出ていった青山は、痛みが再発して病院へ。治療台に載せられた青山は、コンドームに詰めたヘロインを飲み込んだことを明かす。医師たちとしては手の施しようがなく、自然排泄を待つしかない。医師や看護婦たちが見守る中、青山の排泄作業が始まり、飲み込んでいた数十個すべてを排泄する。医師の落合(沢村一樹)と昼食を摂っていた楓は、進藤が病院内で患者とデートしていることを聞かされる。そんな時、手首を切った女性が運び込まれてきた。自殺未遂の常連ということだった。担当する進藤について手術室に入った楓は、その女性が高校時代の同級生、良子(鈴木砂羽)と知って驚く。良子は楓に「友達づらしないで」と言うが、彼女は心臓も悪いのだった。手術が終わったところへ、一家心中を図った父と幼い娘が運ばれてくる。父親は間もなく死亡する。楓は父親とのアミューズメントパーク行きを楽しんでいる娘、彩花(工藤千尋)に言うべき言葉がない。彩花の部屋から泣きながら出てきた楓を見た進藤は、楓のことを救急医に向いてないと言った後、「帰った方がいい」と言う。たまりかねた楓は、「勤務中に患者とデートしてもいいのか」と反発する。
Read More妻が目を覚ます時
心肺停止状態の男性が運び込まれた。進藤(江口洋介)を中心としたスタッフは整然と動き始めるが、不慣れな楓(松嶋菜々子)は治療室から追い出されてしまう。連絡を受けた患者の男性の弟は「死んだら連絡をくれ」と冷たい。進藤も早めに死亡を確認する。朝の会議で、楓の先輩研修医、辻(八嶋智人)は、進藤の処置を非難するが、進藤に軽くあしらわれる。楓は指導医、進藤の人間性を疑問視するが、逆に辻は楓の未熟さを指摘する。そこへ、辻の発言を聞き込んだ患者の弟が現れ、進藤の不手際を問題化して金を脅し取ろうとする。しかし、逆に医局長の多田(清水章吾)に脅されてしまう。楓は、彼らの会話から、進藤が訪れる患者の早紀(高田美佐)が進藤の妻で、交通事故で植物状態になったことを知る。そこへ、睡眠薬で自殺を図った龍村(泉谷しげる)が、さらにステージから落ちたモデルが運び込まれる。進藤は龍村の処置を楓に任せる。楓は感激するが、それも下手な治療で二度と死のうと考えさせまいとすることと知って怒る。治療に疲れた楓は、病院内を探検中の子供、将太(三觜要介 )を捕まえる。進藤の患者、美奈子(宮崎淑子)の子供だった。進藤は「病院は遊ぶところじゃない」と将太を叱る。楓は進藤のような感情のない医者にはなりたくないと思うが、意識を取り戻した龍村との間で「なぜ生き返らせた」「医者の務め」とケンカになる。
Read More鼓動が聞こえる
ピストルで撃たれた中野(阿藤海)が送られてきたが、続いて食中毒にかかった草野球チームのメンバーが運び込まれて救命救急センターは目の回るような忙しさだ。そんなところへ、治療ミスを冒して故郷へ帰ろうとした辻(八嶋智人)と、辻の忘れ物を届けた楓(松嶋菜々子)とが、腹痛で倒れた道子(角田よしこ)を羽田から運び込んだ。道子は46歳。高齢妊娠に加え、高血圧と糖尿病の持ち主。進藤(江口洋介)は道子の夫、佐竹(斎藤暁)に帝王切開をすすめている。仕事が一段落したころ、楓は医局長の多田(清水章吾)に、病院をやめようとした辻のことを弁護するが、それがかえって辻にいたたまれない思いをさせる。さらに、妊娠と分かった女子高生に早期堕胎をすすめて怒らせる。おまけに、学会に発表する論文を打ち込んでいた堺(杉本哲太)のパソコンのコードを蹴飛ばし、データを消してしまう。落ち込む楓は、自分を尊敬してくれるゆき(須藤理彩)に「医師に向いていないのかも」ともらす。朝の回診で楓は、道子の異常に気づく。道子は「陣痛が始まったみたい」と言う。合併症を持つ高齢出産。産婦人科病棟に移すヒマもなく、救命救急センターの初療室で出産が行われることに。必死でいきむ道子。かん子分娩を試みる楓。進藤と代わろうとするが、進藤に「逃げると逃げぐせがつく」と叱られる。夫の佐竹が目をつぶった一瞬後、赤ん坊の泣き声が響きわたる。みんなが拍手をしているのを聞いた女子高生は母親に「生みたい」と言っているが、その騒ぎの中で中野が姿を消して大騒ぎに────
Read More妻への贈り物
海水パンツ姿の男が救急車で運び込まれる。その日が休みの菊池医師(金田明夫)だった。付き添っている志乃(土屋久美子)が菊池夫人と思われたが、志乃は小料理屋のおかみだった。たまたま、そこへ菊池夫人の美和(竹井みどり)がやってきた。看護婦のゆき(須藤理彩)が持ってきた「愛する志乃さんへ」のカード付きのプレゼントを見て怒り、菊池の症状は悪化する。楓(松嶋菜々子)が化粧をしてやった多恵(高田敏江)は大腿部を骨折している。ガンも転移し、おまけに夫の正勝(三橋達也)のことも分からない痴呆症患者である。やってきた正勝に楓は、「奥様がお待ちかね」と病室に案内するが、多恵は夫の方を見向きもせず、入ってきた進藤(江口洋介)のことを「主人よ」と楓に紹介する。午後、脳死状態だった高木が死ぬ。楓は高木の新婚の妻、マキ(宮沢美保)に「奥様が毎日のようにいらしてだんな様も幸せ」と言うが、マキは「病院へ来るのがいやだった」と反発する。帰っていった志乃が再び顔をだし、菊池を見ている美和と女の戦いを展開して帰る。菊池と志乃との間には男女関係はなかったらしいが、怒った美和も「離婚する」と帰ってしまう。多恵の病室では、やってきた正勝を多恵が追い出そうとする。正勝は「もうダメ」と落胆している。楓はその正勝を励ますが、正勝に「あなたなんかに何ができる」と言われる。進藤は絶望して帰ろうとする正勝を早紀(高田美佐)の病室に案内する。「妻だ」と紹介した進藤は7カ月も植物状態であることを明かしていく。
Read More誤診
警察に追われ、ガードレールにバイクを激突させた犯人と、そのバイクに跳ねられた刑事の佐藤とが救命救急センターに運び込まれてきた。佐藤に付き添ってきた刑事の二階堂(深水三章)は、佐藤を先に治療させようとするが、進藤(江口洋介)たちは重傷の犯人の方から治療し始める。ところが、堺(杉本哲太)が処置した後、佐藤の容態が急変し、看護婦の愛子(西田薫)が堺や進藤を呼んだときには手後れだった。心筋梗塞とみられた。佐藤の死を知った二階堂は,進藤を殴り飛ばしたあげく、「貴様が殺したも同然」と怒り狂って帰る。楓(松嶋菜々子)にはイヤな予感がする。そこへ現れた副院長の氏家(清水紘治)は、刑事を優先的に見るべきだったと言った後、二階堂が地元選出代議士の親戚関係にあることを明かし、進藤の指導力不足も問題になるかもしれないと言う。堺を連れて副院長室に向かった氏家は、自分の論文の下書きをしてくれたことを感謝し、今度の異動で第一外科の副部長に推薦すると言う。同時に、救命救急の内情を最初に伝えるように頼む。再び現れた二階堂は、遺体を行政解剖した結果、死因は外傷性胸部大動脈破裂だったと言う。誤診したのは進藤だと決め付け、「お前の免許証をとりあげてやる」とどなる。翌日、進藤は亡くなった佐藤のレントゲン写真を見た結果、大動脈損壊の所見は見られないとスタッフに説明する。多田医局長(清水章吾)はうなずくが、氏家は納得しない。その氏家は、警視庁から調査報告要請がきたことを明かし、明日にも査問委員会を開くことを伝える。進藤にはICUの個室に自分の妻を長期入院させていることも問題だと言及する。ナースカウンターでは、レントゲン写真1枚がなくなったと騒いでいる。一方、佐藤のレントゲン写真を見ていた楓は、うち1枚がすりかわっていることに気づく。
Read More守るべき家族
誤診で刑事を死亡させた救命救急センターのスタッフに対する査問委員会が開かれる。副院長の氏家(清水紘治)が経過を説明,進藤(江口洋介)が問題の胸部レントゲン写真を提出する。映し出された写真は、すりかえられたものではなく、本物。大動脈損傷の部分が分かる。進藤は「今後、ミスを無くすこと」と言うが、氏家は「植物状態の奥さんのことも問題」と指摘する。誤診した堺(杉本哲太)は進藤にあやまるが、実情を知らない救命救急センターのスタッフは、進藤に対して白い目を向け、治療の指示にも素直に応じようとしない。進藤は次々と担当を外される。看護婦のゆき(須藤理彩)に、妻の早紀(高田美佐)が医学生の教材にされていることを知らされた進藤は、指導中の氏家に文句を言うが、「今後も実習させてもらう」と言われて殴り倒してしまう。それを見た楓(松嶋菜々子)は、堺がすりかえたレントゲン写真を氏家に見せ、診断したのは堺だったことを告げる。氏家は「よく話してくれた」と言った後、預かった写真を燃やしてしまう。進藤に対する仮処分が決まる。正式処分まで救命救急スタッフから外れ、外来の軽度の患者を担当することになる。いわば、その間に次の職場を探せ、というふくみらしい。翌日、医師数人の杉田外科病院を訪れた進藤は、そこで雇ってもらえることになるが、やがて週刊誌の「刑事を見殺しにした救命救急医」の記事が出るに及んで断られる。その騒ぎの中、堺はひとり研究室でふるえつづけていた。
Read More復活…そして覚醒
錯乱した進藤(江口洋介)の治療ぶりを、救命救急のスタッフは痛々しく見つめる。楓(松嶋菜々子)に、「本当のことを言ってくれたら」と言われた堺(杉本哲太)もやりきれない思いだ。医局長の多田(清水章吾)から「一週間以内に出て行けばいい」と言われた進藤は植物状態の妻、早紀(高田美佐)のあずけ先を探し回り、大学同期の男に土下座して頼む。そんな時、看護婦のゆき(須藤理彩)が、早紀に反応に反応があったと楓に伝える。それは、行く先のない早紀のことを心配したゆきが、容態さえ変われば病院においてもらえると考えたウソだった。早紀の病室を訪れた堺は進藤にあやまる。だが、早紀の転院先が決まったことを知らせた進藤は、「お前は堂々と出世していい」と励ます。堺が病院幹部に昇進面接を受ける日、アルバイトで一流ホテルの診療を行っていた進藤は、暴漢に襲われた次期総理候補の犬丸(山崎満)を看る。肺を突き刺され危険な状態。秘書たちは極秘に治療したがっているが、「放っておくと死ぬ」と脅した進藤は、救急車を呼ぶことに同意させ、救命救急センターに連絡をとる。昇進面接を受けた堺は、病院幹部たちが進藤のウワサ話をしているのを聞き、病院側の進藤夫妻に対する不当な扱いを非難した上、刑事の治療に当たったのは自分だったと告白していた。初療室前で氏家が堺に文句を言っているところへ、犬丸のストレッチャーがとおる。進藤が付き添っているのを氏家と堺が不審がる。
Read More娘からの告知
看護婦のゆき(須藤理彩)が患者の敬次(山崎一)に流動食を食べさせようとするが、食べたがらない。そこへやってきた娘の奈緒子(池脇千鶴)が調子よく食べさせる。勤務明けのゆきが帰ろうとしたところへ、建設現場の重機にはさまれた桜井剛(江守徹)が運ばれてくる。ストレッチャーの上の剛とゆきの目が合う。父と娘だった。剛の処置が始まる。楓(松嶋菜々子)は剛には娘がいるが、連絡が取れないと報告し、「再調査する」と言う。その楓にゆきが、「私の父」と言って帰ってしまう。看護実習生たちのそばを、葬儀屋の森本(ドン貫太郎)が通り抜ける。もうひとつの葬儀屋、伊集院(一本気伸吾)と葬儀を分担しているが、そこへなにわ斎場が割り込んできて大変なのだ。婦長のルリ子(大島蓉子)と会った森本と伊集院は、情報を流してリベートをもらっているスタッフがいると言う。怒ったルリ子も「徹底的に調べる」と約束する。ゆきは進藤(江口洋介)から剛の肺にカゲがあると言われ、「肺ガンかも」と思う。その剛は、敬次と相部屋。そんなに長くないと言う敬次は、焼き肉が食べたいと言う。剛はその願いをかなえてやろうと考える。剛の話では、ゆきは三年も家に寄りついていない。剛は姉娘を溺愛していたが、その姉娘の死後、ゆきに対する干渉が厳しくなる。反発したゆきは、高校卒業後、家を出て看護学校へ入ったらしい。剛は部屋にホットプレートを持ち込み、ベッドの下で肉を焼く。だが、敬次は食べられず、ベッドにうつぶす。あわてた剛は看護婦を呼ぶが、その間に煙が部屋に充満し、スプリンクラーまで稼動し始める。初療室で進藤の処置を受けていた敬次が、「娘と話させてくれ」と頼む。奈緒子が入ってくると、廊下にいた隆(大滝貴也)を招き入れた敬次は、「義理の弟だ、仲良くやってくれ」と言う。医局長の多田(清水章吾)とルリ子は、勤務表からなにわ斎場が出入りした日に勤務がかち合うのはゆきと割り出す。多田はそれに研修生の辻(八嶋智人)も恋人ができたばかりだと言う。その話はアッという間に看護婦たちに知れ渡り、剛の耳にも達する。奈緒子は父親から義理の弟を紹介されたことに怒り、「勝手に死んだのも許せない」と叫ぶ。進藤は剛の検査結果をゆきに告げる。
Read Moreがんばって…
看護婦のゆき(須藤理彩)が父親の剛(江守徹)に「ガンだからね」と言った翌日、進藤(江口洋介)は剛に「肺ガンだが、手術で治る可能性がある」と検査結果を伝える。ゆきは進藤と楓(松嶋菜々子)に言いすぎたことを謝るが、進藤はゆきと折り合いの悪い父親が葬儀社に情報を流した疑いを持たれた娘の汚名を晴らそうとしたことを明かす。情報を流していたのは辻(八嶋智人)だった。その日、建築中のビルから落ちてきた鉄骨をモロに受けた青年が運びこまれる。両親や友人が駆けつけるが、手の施しようがなく、ゆきも慰めの言葉もない。婦長のルリ子(大島蓉子)もゆき親娘の関係修復につとめるが、ゆきの心をほぐせない。剛は進藤に複雑な親娘関係を打ち明けた上、「手術は怖い」と言う。帰ろうとしたゆきに進藤は、「オペを受けるように父親を説得しろ」と命じるが、ゆきは父親への対処の仕方が分からない。進藤は「ここは命を救うところ、お前はその一員だろう」と問い掛ける。翌日、横になったままの青年の両親が面会を許される。「よく頑張ったね」と誉める姿を見たゆきが、涙をこらえながら病院の玄関へきた時、急ブレーキの音を耳にする。「助けて」と叫ぶ佳代(水島かおり)。目を離したスキに息子が風呂に入り、溺水してしまったらしい。同じころ、剛の病状が急変し、進藤が剛を、堺(杉本哲太)が子供の処置をし始める。動転している佳代をゆきが慰めているところへやってきた楓が、父親の病状の急変を伝えるが、ゆきは「ここが終わってから行きます」と答える。一方、剛はうわごとでゆきの名前を呼びつづけている。
Read More目を覚ませ…早紀
バイクの転倒事故で雅彦(山中聡)と瞳(高橋かおり)が運び込まれる。雅彦のケガは軽いが、瞳の顔面挫創はひどい。だが、その瞳を処置する進藤(江口洋介)の様子のほうがおかしい。楓(松嶋菜々子)は、顔のキズを気にする瞳を個室に入れてやるが、進藤が強い鎮痛剤を飲んでいることを知る。その進藤は、楓に患者のカルテを預け、「治療プランを立てろ」と命じる。そこへ、堺(杉本哲太)が「カミさんが目を開けた」と飛び込んでくる。カミさんとは、植物状態で入院中の進藤の妻、早紀(高田美佐)のこと。駆けつけた進藤の前で目を閉じてしまう。進藤は早紀に対して様々な治療をするが、早紀の反応は鈍い。堺は「あせるな」と出て行くが、反対側から入ろうとした楓は、進藤が目測を誤ったり、頭痛に苦しむ姿を見る。バイク事故の雅彦と瞳は五月に結婚の予定だったが、トイレの鏡で顔のキズを見た瞳は失神し、自分のほうから結婚の解消を申し出て、退院の決まった雅彦にも「会いたくない」といい始める。そのころ、路上に倒れていた男が運び込まれる。検査の結果、脳腫瘍だったことが分かる。家族の話では、鎮痛剤を増やし、飲み続けていたらしい。楓はそれを知って進藤の症状を思い浮かべる。朝の会議後、落合医師(沢村一樹)とナースの響子(北原一咲)との結婚が発表される。響子は今月いっぱいで退職するらしい。一方、雅彦は瞳を説得し、一緒に帰るつもりだ。落合と響子を祝うパーティーに向かう進藤の後を追った楓は、脳腫瘍患者によく似た症状があるのでは?と心配していることを告げるが、進藤は「お前が心配することじゃない」と言う。パーティーでは、次々にお祝いの言葉が述べられる中、自分と妻のことをしゃべった後、「みんなが支えだった。落合と響子さん、幸せに」と結んだ進藤の言葉が感動を呼ぶ。その帰り、響子のストーカーだった学生のワタル(DAIYU)が、ナイフを手に響子めがけて突進し、止めようとした落合が刺される。救急車に連絡が取れないことを知った進藤は、落合を抱いて路肩のバンに飛び乗り、楓が運転して走り始めた。
Read Moreこの命にかえても
楓(松嶋菜々子)は頭痛に悩む進藤(江口洋介)のことが心配だった。相談を受けた堺(杉本哲太)が検査を受けるようにすすめ、進藤がうなずくのをみて二人は安心する。だが、検査の結果は最悪だった。脳に腫瘍が見つかってしまう。堺と楓は手術するようにすすめるが、進藤は手術したがらない。植物状態の妻、早紀(高田美佐)のことが心配なのだ。響子(北原一咲)のストーカーに刺された落合(沢村一樹)が意識を取り戻す。「刺された時より痛い」とボヤく。その落合のところへ、女名前の花束が次々と贈られてきて新妻の響子は心の休まるヒマもない。堺が相談した先輩の脳外科医、植松(大高洋夫)は放射線治療で腫瘍を小さくできると言う。進藤も堺の説得に負け、病院には内緒で治療を受けることに同意する。進藤の放射線治療が始まった。5回目を過ぎたころには頭痛も治まり、目くらみも直って堺を喜ばせる。進藤は、瀕死の重傷だった女性患者の退院を見ながら早紀が元気だったころのことを思うのだった。堺が、6回目の治療に進藤を放射線治療室へ連れていった間に、救命救急センターは目の回るような忙しさに襲われる。辻(八嶋智人)は入院患者、宮を、楓は腰を痛がる外来のおばあさん、たつ江(清水保子)をみる。楓は、たつ江の腰の痛みを鼠径部ヘルニアカントンと診断して婦長のルリ子にほめられる。だが、付き添いのたつ江の孫娘、睦美(西野麻美)が発熱していたことを忘れ、大変なことになる。このため、進藤と堺がいないことが医局長の多田(清水章吾)にバレてしまう。そこへ現れた進藤が自分の症状を明かし、治療を受けていたことを報告する
Read More最後の奇跡が起きる時
肺炎の早紀(高田美佐)を3日3晩、一睡もせずに看病した進藤(江口洋介)は意識を失い、HCUに収容される。その間にも、救命救急センターには、様々な患者たちが運び込まれてくる。楓(松嶋菜々子)は、研修期間の延長を多田医局長(清水章吾)に申し出る。進藤をローテーションからはずすつもりの多田にとっては渡りに船の話。だが、意識を取り戻した進藤は楓の研修期間延長を断る。翌日、花束を抱えたゆかりが、落合(沢村一樹)の見舞いに訪れる。看護婦で、婚約者の響子(北原一咲)は、落合の女性関係の多さにあきれるが、ゆかりは昨年夏に爆発事故が起きた時の患者。お礼にきたのだ。早紀の部屋でメモを取っている進藤を見かけた落合(杉本哲太)は、進藤が自分のいなくなった時の処置方法をメモしていることを知って、手術を受けさせなければならないと決意する。多田も考えは同じだった。楓を連れて脳外科の定例会に乗り込んだ多田は、進藤を助けるための態勢を作ってくれと頼むが、断られる。だが、楓の「進藤は命を救うためには妥協しない」という言葉を聞いた河原部長がOKを出す。そのころ、進藤は激しい頭痛で床に崩れ落ちる。這い上がろうとする進藤の手を、早紀の指がなぞる。初療室には、作業中に感電した患者が送り込まれ、楓がそのうちのひとりを心臓血管外科へ搬送中、エレベーターの事故で中に閉じ込められる。患者の血圧が下がり始め、手の施しようがない。楓は携帯電話で進藤に状況を説明、指示を仰ぐ。進藤は心臓と心膜との間の血液を抜けと言う。楓は進藤の指示どうりに処置し患者は危機をを脱する。「よくやった」という進藤の声が、電話の向こうでくぐもっている。異変を感じた楓が駆けつけると進藤がたおれている。脳外科に運ばれた進藤の手術がはじまる───。
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