長野県の小さな町にある駅で働く駅員・柴田理森(豊川悦司)。ある日、町の有力者の息子綿貫広務(佐野史郎)の妻・かほり(夏川結衣)と誌織(鈴木杏)母子が越してくる。

かほり(夏川結衣)と広務(佐野史郎)が夫婦だと知った理森(豊川悦司)。かほりの身の上を聞くうちに、理森はかほりに惹かれてゆく自分に気付くのだった。

理森(豊川悦司)とかほり(夏川結衣)はお互いの気持ちを確かめ合う。広務(佐野史郎)は激怒し、かほりと誌織(鈴木杏)を引き離そうとする。そして、理森は…。

かほり(夏川結衣)と誌織(鈴木杏)を連れた理森(豊川悦司)は、3人で暮らすため北へ向かった。そして、岩手にある理森の母・すみ子(りりィ)の牧場に身を寄せる。

広務(佐野史郎)の執拗な追跡から逃れるため、理森(豊川悦司)たちは更に北へ。八戸にたどり着いた3人は、この地に落ち着くことを決心するのだが…。

追手が迫る中、理森(豊川悦司)たちは逃避行を再開する。北海道の湖畔に身を潜めるが、そこへ広務(佐野史郎)が。そして、かほり(夏川結衣)は断崖へと向かう。

かほり(夏川結衣)の投身自殺から6年。すべての責任を負って刑務所に入っていた理森(豊川悦司)が仮出所し、故郷に帰ってきた。理森を待っていたのは…。

理森(豊川悦司)は下関に向かう準備を進めていた。一方、広務(佐野史郎)が自分をアメリカに留学させたがっていると知った誌織(山田麻衣子)は、理森の家を訪ねる。

理森(豊川悦司)は下関へ、誌織(山田麻衣子)は鹿児島への旅が始まった。広務(佐野史郎)は理森からの連絡を受けていながら、周囲に詩織が誘拐されたと吹聴する。

南十字星が見える小さな島でかほり(夏川結衣)の遺骨を撒いた理森(豊川悦司)と誌織(山田麻衣子)。そして理森は再び、すべてを背負う決意で警察へ出頭する。

かほりとの愛の逃避行、かおりの夫・広務との壮絶な対立、成長し19歳となった娘・詩織との再会と結婚…。運命の愛を走り抜いた理森は10年後、楽園の島サイパンにいた。ここにたどり着くまで、辛酸をなめた理森はささやかな幸福を得ていた…。