関東大砂漠。数百年前に滅びた文明の廃墟では、今日も弱肉強食の争いが繰り広げられていた。その男、人呼んで"砂ぼうず"。便利屋として、自らの倫理と損得勘定で生きるヤツの今回のターゲットは、盗賊・蛙（かわず）一家。まずは、子分の 三人を手段を選ばずノック・アウト。砂漠に倒れた美女（巨乳）を救い、目指すアジトへ向かったまでは良かったが、そこに は怒り心頭に発した蛙の親分・蛙誠が、手ぐすねひいて待っていた！

便利屋の同業者、雨蜘蛛（あまぐも）。噂には聞いていたが 、砂漠ですれ違った瞬間、砂ぼうずは察知する。目障りなヤツ だ。初対面は無難にやり過ごしたが、皮肉な再会は間もなくや ってきた。仕事の口入れをする組合・無限屋から得た新たな依頼、それは借金の取り立て。さっそく集金に向かったものの、 訪問先はみすぼらしい小屋に住む老人。しかも、そこには別口の取り立てでやって来た雨蜘蛛の姿が！どーする？砂 ぼうず～。

砂ぼうずこと、水野灌太。便利屋稼業での女がらみの失敗から、満足ゆく装備もゲットできずに落ち込む夜。そんな彼の隠れ家を突如訪れたのは、見覚えのあるボイン、朝霧純子。蛙（かわず）一家を敵に回す仕事で、まんまと罠にはめてくれた女狐である。が、彼女の口から出たのは仕事の依頼。しかも、破格の報酬額。借金生活からの脱出目指して引き受けたところ、ナント、 その先には、あまりにもやばすぎる相手が出現！　

朝霧純子から依頼された仕事の報酬で、久々にうるおったフトコロ。新しい装備を購入、メンテナンスも万全、喜び勇んで自慢の狙撃銃の試射を始めようとしたその瞬間、はるか向こうのビルの屋上から銃弾が飛んできた！犯人は砂ぼうずの実力を試そうとする"陽炎の狙撃者"こと、大沼二郎。危うく命びろいしたものの、新品の銃を破壊された怒りは収まらない。砂漠のサバイバル戦、神出鬼没、大沼との駆け引きのスタートだ。

水は富をもたらす。今は干からびた貧しい開拓村でも、掘り進めている井戸次第では栄華も夢ではない。先を見越して、用心棒として雇われた砂ぼうず。質素倹約に努める村人を尻目に、水をガブ飲み、オネーチャンは周囲にはべらすとやりたい放題。だが、おべっかを使う青年一人を子分格にぜいたくを尽くすうち、さすがに村人の怒りが沸点に達してきた。村の美女・毬藻鞠子は青年団とともに、砂ぼうずへ不意打ちをかける。

井戸から水の湧き出た開拓村。だが、村人たちの歓喜とともに盗賊集団・江戸川組がやってきた。窮地に立った砂ぼうずは、何を血迷ったか井戸を台無しにする爆破物を設置、 敵に撤退を促す策へ出る。約束が違うと怒る村人たち。ムフフな密約を守らないと主張する美女・毬藻鞠子。結局、江戸川組と対決することになった砂ぼうずは、白骨都市でワイヤーを駆使しながら、ロケットを背負った相手と激烈な空中戦を展開する羽目に。

戦闘中、危ないところを狙撃者・大沼二郎の元弟子・小泉太湖に助けられた砂ぼうず。久しぶりに住んでいる町に戻ってみると、今度は犬猿の仲の川口三兄弟に救われた話が広まっていた。便利屋の面目丸つぶれ。だが、ふてくされてばかりはいられない。足手まといになりそうだった太湖を弟子に迎え、うまくこき使う方法を考え出す。宅配、エントツ掃除、運搬屋。アルバイト料のピンハネで気楽なヒモ生活に浸れる日は来るか？　

はるか昔から、人間どもの大小さまざまな戦（いくさ）を眺め続けてきた犬女岩。その石塚を撤去しようとする者には、なぜか災いが降りかかると言う。便利屋組合・無限屋に持ち込まれた依頼、それが犬女岩の始末。すでに何人もの犠牲を出している厄介な仕事の引き受け手は、なかなかいない。そこで、白羽の矢を立てられたのが砂ぼうずだ。怖じ気づく小砂（太湖）を引き連れ、迷信に挑戦すべく、石塚の場所へと向かうが……。

関東一の宝探し名人・貝塚薫。朝霧純子の取りなしで、彼の新たな挑戦の手助けをすることになった砂ぼうずと小砂。人使いの荒い貝塚に従って砂漠を進むが、文句一つ言わず大人しくしているのは一千万円という法外な報酬が目当てだから。いっぽう、純子は貝塚にうまく取り入った様子だが、その裏には今回も何かあるもよう。目的地もハッキリしないまま、炎天下4人のキャラバンは続く。

地図にない85番目の白骨都市。その地下には、手つかずの資源と文明の遺産が埋もれていた。だが、それに手を付けようとする者には、廃墟を数百年間守り続けてきた"番人"の容赦ない攻撃が待ち受けている。10年前、ここで死にかけた経験を持つ貝塚薫。関東一の宝探し名人である彼は、苦々しい記憶の残るこの廃墟に、再び挑むつもりなのだ。宝を前に、貝塚、朝霧純子、砂ぼうず、小砂のそれぞれの思惑が交錯する。

廃墟で裏切り行為に出た朝霧純子を捕縛。帰路、小砂を先に行かせた砂ぼうずは、手足の自由がきかない純子を秘密基地の一室に監禁する。しかし、そこは水と食料が完備、エアコンこそなく暑いものの、砂漠では考えられない浴室まで設けられた部屋だった。ゆったりくつろぐ純子。だが、一人きりだと思っていたその部屋は、外側からしっかり監視されており……。男と女のラブ・ゲーム。圧倒的優位に立つオスが仕掛ける罠！

夜霞の島田をリーダーとする人さらいの一団が、資産家令嬢・若芽を誘拐した。監禁先の廃ビルを突き止め、まずは小砂が陽動作戦を展開。その間、見張りをかいくぐって、砂ぼうずはひとまず若芽を助け出すことに成功する。しかし、わがまま放題に育てられた少女は、「服が汚れる」「疲れた」と、脱出中にも文句ばかり。複雑な廃ビル内の通路を進むが、島田たちの包囲網もジリジリと迫ってくる。厄介なのは敵か？ 小娘か？

灼熱の砂漠。水を求める幼い姉妹を無視して、先へと進む砂ぼうずと小砂。一旦、街へとたどり着いた二人は乾きをいやし、水を確保してから再び姉妹の元へと向かう。先の無慈悲は、共倒れを避けるための懸命な策だったのだ。姉妹、さらに、彼女たちを助けようとしたばかりに、自分も脱水症状に陥った青年・海堂勝。砂漠で三人を発見し、まずは救護の手を差し伸べる。しかし、そこには当然、砂ぼうずなりの打算も隠されていた。

「関東大砂漠イチのスゴ腕美人になる！」……決意は堅いものの、今日も今日とて偽装用風船の回収など、地味ぃ～な下働きが続く。理想と異なる現実に不満を感じることの多くなった乙女・小砂14歳。戦闘中、妄想にふけっていた彼女は、敵傭兵に逆襲され、危ういところを師匠・砂ぼうずによって助けられる。未熟な腕を指摘されて恐縮至極。そこで、実装する銃の威力を増そうと、うるさ型の五十嵐銃砲店にやって来るが。

子どもの頃から、砂ぼうずとは因縁浅からぬ川口三兄弟。が、そこにはさらにもう一人、末弟・春男の上に夏子という存在があった。かつて、灌太少年の悪行によってさんざん煮え湯を飲まされた彼女も、今ではオアシス政府の業務を担当するイイ女。久しぶりに兄弟、そして砂ぼうずと再会した夏子は、全員においしい仕事を斡旋してくれるのだった。その内容とは、給食配給車の護衛。カレーを運ぶだけの楽勝な作業と見て、小砂を含む一同は任務に就くが…。

雨蜘蛛を作戦参謀として、次々と襲いかかって来る傭兵たち。幼なじみの川口夏子から請け負ったオアシス政府の任務＝給食用カレー搬送の仕事は、予想もしない危険をはらんでいた。運搬車の故障で立ち往生となった一行に迫る、敵の包囲網。たかがカレー目当てとは思えない執拗な攻撃は何を意味するのか？任務の裏に隠された謎と夏子の真意は？砂ぼうずは小砂とともに偵察に出かけ、敵陣の一瞬のスキを衝いて雨蜘蛛を拘束する。

「助けてくれないと、私、むりやり結婚させられちゃう……」。奇妙な戦闘スーツを身につけた男、谷川清士に追われ、砂漠を必死に逃げのびてきた朝霧純子。偶然出くわした砂ぼうずと小砂に破格の報酬200万円で救いを求めるが、二人はそこに危険な匂いを嗅ぎ取り、相手にしようとしない。が、その瞬間、砂ぼうずのヘルメットに弾丸が命中！不意の狙撃に動揺しながらも、小砂はソリの合わない純子と、倒れた師匠をひとまず安全な場所へ運ぼうとする。

一旦は新型戦闘スーツに身を固めた谷川清士を捕らえながら、わずかな油断から反撃され、朝霧純子まで奪われた砂ぼうず。遅れを取りつつ、砂漠に残された二人の足跡を頼りに追跡を開始する。だが、はるか前方に発見したのは、新型スーツを着た別の男たち三人だった。弾薬も尽きかけたうえに、新たな介入者が増えて状況はさらに混乱。いっぽう、スーツを脱ぎ純子を襲いかけていた谷川も、突然の強力な追跡者の出現に、慌てふためくこととなる。

政府軍への密告が裏目に出て朝霧純子は情報部へ連行、自身も契約書とプライドをズタズタにされてしまった砂ぼうず。どんより落ち込むそんな彼に、新たな人捜しの依頼が舞い込む。遺跡の調査中に行方不明となった軍人の捜索だ。さっそく依頼者と失踪現場である廃坑都市に向かったものの、着いた途端に早くもマシンガン掃射のお出迎え。襲ってきたのは幼なじみの川口三兄弟。失踪した軍人とは、なんと川口夏子だった！

失っていた意識を取り戻すと、そこは川口夏子たちの潜伏する廃坑地下のアジトだった。政府軍の忠実な軍人と思っていた彼女のほか、その場には情報部に連れ去られたはずの朝霧純子、さらに砂漠で倒れていたところを救った経験のある海堂勝の顔までが……。彼らは、密かに反政府色の濃い裏便利屋組合なる組織を立ち上げていたのだ。そして、この秘密結社の長となっていたのが、さらに面識のある例の人物だった。

ロボット兵・鮫氷による不意の攻撃に不覚を取った砂ぼうず。続いて起こった地下遺跡の大爆発と崩落。そして半年。小砂は荒野に立つ師匠の墓に誓っていた。「この小泉太湖、関東大砂漠一のスゴ腕美人、そう、砂ぼうず二世として！　頑張ってみせますからっ！」やがて弟子・満を抱えることになった小砂は、砂坊主が撃退したにもかかわらず、再び息を吹き返した蛙一家の掃討を請け負う。が、助手は頼りなく、内心は不安でいっぱいだった。

助手・満の思いがけないパワーで、蛙一家との勝負を乗り切った小砂。彼女を待っていた次の仕事は、夏子ら「裏便利屋組合」の依頼だった。が、その内容はかなりヤバイもの。オアシス政府に反旗をひるがえす任務となりそうだ。そして、夏子、川口兄弟、海堂勝らとフル装備で向かった場所、そこは貝塚老人が発見し、以前とてつもなく手強い「番人」と死闘を繰り広げた85番目の白骨都市だった。到着早々、遠くで銃声が響き渡り……。

小砂は秘密研究所の護衛という任務を夏子から与えられる。装備の製作を依頼してきた松波ウィンチが火災で全焼、その惨状を目にして以来、意気消沈の彼女だが、仕事は放り出せない。こうして「裏便利組合」の一行とやって来たのは、砂漠の大クレーター内部に設けられた研究所。しかし、付近にはもうひと組、小砂たちを監視する朝霧純子たちの姿があった。いや、正確には別の黒い影も秘密実験を行う研究所へと迫っていたのだった。

暗黒時代の地下工場跡を砲撃する重装甲車「コング」。朝霧純子は「裏便利屋組 合」の敵として、小砂たちを追いつめる。いや、純子だけではない。しっかり生き残っていた砂ぼ うずも、今では西オアシス 政府軍の傭兵として、反乱をもくろむ貝塚薫の命を狙っていた。昨日の友は今日の 敵。師匠と弟子の関係さえも、すでに互いをおびやかす間柄なのだ。しかも、コングの誘爆により、眠っていた超地殻兵器が作動、事態は抜き差しならな い方向に！