鶴亀次郎は裸一貫からたたき上げ、一代で築いた建設会社の社長である。ワンマンで頑固一徹な亀次郎は子どもたちに“おやじ太鼓"とあだ名を付けられている。この“おやじ太鼓"、朝は5時に起き、夜は8時になるともう寝てしまうが、起きている間は鳴り通し。そんな亀次郎をさらりお手伝いさんとかわす7人の子どもたちに比べて、損な役回りはお手伝いさんたち。ひと言多いばっかりに、毎日カミナリを落とされる。
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日曜日の明け方、まだ暗いうちから起き出した亀次郎。例によって、どなりながら家の者をたたき起こした。家族で囲む楽しい朝食。ペチャクチャとにぎやかなことである。そこに、亀次郎の暴言に腹を立てて田舎に帰ったお手伝いの初子が戻り、皆は一安心するのだった。
高円寺で気楽な一人暮らしを楽しんでいる亀次郎の義妹・正子。今日は正子が秋子に縁談を持ってきた。彼女は大変に口うるさく、食べ物のことにまで口出しをする。そのため鶴家にとっては、いささか煙たい存在だ。そこに不機嫌な亀次郎が会社から戻ってきて…。
今日は節分、そして明日は亀次郎の誕生日。だが、愛子の所に、子どもたちが代わる代わるやって来ては、理由を付けて金の工面を頼んだり、欲しい物をねだったり自分たちのことばかり。それでも翌日には、亀次郎の誕生日を盛大に祝う鶴家の皆の姿があった。
秋子の恋人・神尾が秋子のお見舞いにやって来た。しかし、間が悪いことに秋子に新しい縁談を持ってきた正子と一緒になってしまい、二人は言い争いに。さらに、帰ってきた亀次郎が家族へカミナリを落とす様子を目の当たりにし、神尾は眉をひそめるのだった。
結婚式の祝辞を読む練習をしている亀次郎。しかし、どこか元気がないように見える。自分の子どもたちはまだ誰も結婚が決まっていないのに、他人の結婚式の祝辞ばかり練習するのはつらいものなのだ。特に、空襲で足が不自由になった洋二はどこか影があり、亀次郎は気がかりに思っていた。
正子が鶴家に持っていくケーキを選んでいると、ばったりと神尾に出くわす。聞けば、亀次郎に挨拶に行くところだという。しかし、鶴家では亀次郎がまだ会ってもいない神尾のことを、気に入らないとどなり散らしていた。武男をはじめ、子どもたちは皆心配していたのだが…。
今日は武男の誕生日。亀次郎は朝からお酒を飲んでご機嫌だったが、ひとたび問題があればすぐおかんむり。あきれた子どもたちはドライブに出かけてしまう。そんな中、幸子の友人である水原が訪ねてくる。家に残っていた洋二と話していた水原は…。
大学入試が終わり、ホッと一安心の敬四郎。あとは合格発表を待つばかりだ。しかし、亀次郎は仕事の途中で帰ってきてしまうほどに、敬四郎の試験の出来を心配していた。そうとは知らず遊びほうけて家に帰ってこない敬四郎に、亀次郎はいらだちを募らせる。
鶴家では皆、イライラしながら武男からの電話を待っている。武男が敬四郎の合格発表を見に行ったからだ。しかし、いつまでたっても連絡はなく、落ちたと思って諦めるしかないと言う愛子。そんな中、気落ちした武男が帰ってきて…。
箱根へ保養に来た亀次郎たち。まだ寒い季節だというのに、亀次郎の提案で遊覧船に乗ることになる。一方、スキー旅行から帰ってきた敬四郎が、お土産にビックリ箱を持ってくる。まんまと引っ掛かった末っ子のかおるは、怒って敬四郎にガブリとかみついた。
秋子と神尾の仲を許さない亀次郎。武男はエープリルフールにかこつけて、二人の仲を認めるように言うのだが、亀次郎は聞く耳を持たない。正子は相変わらず秋子にお見合いの話ばかり持ってくる。そんな中、のんびりと構える秋子に、神尾はいささかおかんむり。
受験に失敗した敬四郎をかわいそうに思い、愛子も気がふさいでいた。敬四郎はかおるを引き連れボウリングに行く。しかし、久しぶりにガールフレンドに会い、気まずくてさっさと帰ってきてしまう。家族皆で敬四郎を慰めるが、それが亀次郎には気に入らない。
敬四郎は、机に向かって一生懸命勉強していた。世の中に春が来ても、敬四郎に一年間春は来ない。そこに三郎が飛び込んできた。気晴らしに渋谷の喫茶店に行こうと言うのだ。その喫茶店には三郎お気に入りの女の子がいる。しぶしぶついていった敬四郎だが…。
敬四郎は予備校に通っているが、勉強に全然身が入らない。一足先に社会人となった高校時代の同級生は、新生活を楽しんでいるようで羨ましい。夜な夜な浪人仲間と出かけて公園で勉強するが、アベックの隣になってしまい、何とも居心地が悪い。
鶴家に行く道すがら、うな重の出前を頼んだ正子。しかし、今日は亀次郎が家にいると聞き、頼んだうなぎを慌てて店で食べる。そのころ、家では亀次郎が客人を追い返したあとで、うな重が五つも余っていた。成り行き上、二つ目のうな重を食べることになった正子の前にさらに…。
愛子と正子を引き連れて、三保の松原を見物に行く亀次郎。あいにく春がすみで富士山は見えなかったが、この日ばかりはさすがの亀次郎も終始ニコニコ、すっかり童心に返っていた。さらに、子どもたちにと名物を買う愛子を見て、母親としての心遣いに感心する。
母の日ということで、日曜の朝早くから子どもたちが掃除を始めた。皆で愛子を囲み、昔話をするなどして亀次郎もご機嫌に。ついには愛子にプレゼントを買うと言いだす。そんな中、突然神尾からの連絡が。なんと神尾の祖母が鶴家に来ることになり…。
神尾は鶴家から祖母が戻るのをハラハラしながら待っていた。そして、祖母を送ってきた敬四郎たちから、亀次郎と祖母がどなり合いになったことを聞く。しかし、そのおかげで秋子は、煮えきらない自分の気持ちがはっきりしたと言い、神尾との結婚を決意するのだった。
日曜の朝早く、下水工事の音が鶴家に響く。子どもたちはすっかり起こされて文句を言うが、亀次郎は、仕事の音だと言い機嫌がよい。しかし、塀を壊されたあげく停電になり、家から車を出すこともできないときて結局カミナリを落とす。
鶴家には年頃の息子が三人いる。まず浪人中の敬四郎。ガールフレンドは一足先に大学に入り、今日も同じ大学の男の子と仲良く歩いている。チラチラとその様子を見る敬四郎の心は穏やかではない。そして足の不自由な洋二も、大学生の三郎も同じように悩んでいるのだった。
細かい雨が降る土曜日の午後、洋二は一人で水原のことを考えていた。洋二は愛子に相談するのだが、愛子は亀次郎が反対するだろうと考える。そこに帰ってきた亀次郎。珍しく、洋二が描いた絵本を見せろと言いだすのだが…。
呼び鈴を鳴らしていたずらする子どもを捕まえた亀次郎。その夕方、子どもの姉が鶴家にやって来るのだが、なんとその人は武男の意中の相手だった。片桐というその人は、大変気が強く、玄関先で亀次郎と押し問答になり怒って帰ってしまう。
お手伝いの初子が急に結婚して辞めてしまった。一方、武男は片桐のことが気になって仕事も手につかない。三郎も友達が学生結婚をすると聞いてショックを受けている。さらに洋二もくよくよと水原との関係について悩んでいる。そんな子どもたちを見て、愛子は大きなため息をつく。
お敏が危篤の母の元へ行ってしまったため、台所に立つ子どもたち。そんな中、お敏の母・イネが鶴家にやって来た。危篤と言われていたはずのイネだが、実は夫に愛想が尽きて家出していたらしい。何とも風変わりなイネだが、なぜか亀次郎とは意気投合して盛り上がる。
食事の支度や子どもたちの世話と、愛子は目の回るような忙しさ。そんな母親に同情した三郎が学校を休んで愛子の手伝いを始めた。ここまでは良かったのだが、調子のいい三郎が、昼間からイネにお酒を出したから、さあ大変。そこに正子までやって来て…。
お盆の日、久しぶりに家族がそろった。皆でちらしずしを食べながら平和な一日を過ごす。しかし、三郎がそんな平和を壊す知らせを持ってきた。鶴家の裏門に赤ちゃんが捨てられていたのだ。その父親を巡って、またまた一騒動。
一騒動起こした赤ちゃんの親が判明した。会社の部長・堀がよその女性に産ませた子だった。堀は母親と一緒に赤ちゃんを引き取りにやって来た。息子の不始末をわびる母親と対照的に、堀の態度は何とも煮えきらず…。
イネは武男が初恋の人に似ていると言い、武男の部屋にばかり入り浸っていた。そんなイネに文句を言うお敏。イネとお敏は、親子ながら正反対な性格でいつもけんかばかりしているのだ。そんな中、亀次郎が今年の夏は軽井沢の別荘を借りると言って…
軽井沢に行けると子どもたちは大はしゃぎ。しかし、不機嫌な顔で帰ってきた亀次郎が、突然軽井沢行きは中止になったと告げる。愛子も子どもたちも旅行が急に中止になったことを残念がるのだが、いわくつきの別荘だったことを知ると…。
別荘に行けなくなった代わりに、亀次郎は軽井沢に宿を取ることにした。高原までドライブをして、子どもたちはすっかりご満悦。しかし、息子たちは亀次郎と同じ部屋で寝ることになってしまい、がっかり。特に三郎と敬四郎は、何かとうるさい亀次郎にうんざりしていたのだが…。
秋子がオーストラリアへと旅立った。亀次郎は秋子の見送りに行った愛子たちを家で待っていたのだが、一向に帰ってこない。結局のところ、飛行機が一時間半も遅れてしまったということだった。その翌日、唐突に亀次郎が、子どもたちを連れて北海道へ行くと言いだした。
北海道旅行が、いよいよあさってに迫った。そんな中、亀次郎は専務の息子が、敬四郎と同じく浪人中であることを知る。聞けば専務の息子は、朝から晩までずっと勉強しているらしい。敬四郎のことが心配になった亀次郎は、愛子に電話して、北海道に敬四郎を連れていくのはやめようと言う。
新学期が始まったが、敬四郎だけは予備校にも行かず家でぼんやりとしている。すると急に、神尾から連絡が入った。神尾は敬四郎に、秋子との結婚がうまくいくように、亀次郎に取り合ってほしいと頼んできたのだ。敬四郎は亀次郎に意見しようとするのだが…。
日曜日、愛子が出かけてしまったので、亀次郎は手持ち無沙汰。勝手に大がかりな掃除を始めるものだから、お敏にとっては大迷惑。そんな中、突然イネの恋人が現れる。大喜びのイネだったが、彼はイネに、亭主の元へ帰るよう説得しに来たのだった。
敬老の日、亀次郎は武男に街灯の蛍光灯を取り替えさせていた。しかし、運悪く武男がはしごから足を踏み外し、亀次郎の上に落ちてしまう。たちまち大騒ぎになる鶴家。亀次郎は痛い腰を抑えて子どもたちやお敏をどなり散らす。そんな中、鶴家に懐かしい人物が訪ねてくる。
お彼岸だというのに子どもたちが出かけてしまったので、亀次郎は渋い顔。一方、武男は片桐とのデートを楽しんでいた。しかし、武男は片桐のある発言がきっかけで、結婚にためらいを覚え始める。愛子もうすうす武男の気持ちの変化に気づいていたようで…。
日曜日の朝早くに片桐から電話があり、亀次郎の機嫌はすこぶる悪い。その上、神尾の祖母が来ることになり、鶴家に暗雲が立ちこめる。いつのまにか客間にはイネ、正子、さらに堀の母親と神尾の祖母が集まって話し込んでいた。そこへ入っていく亀次郎だが…。
お敏とイネは、いつものように口げんかをしていた。すると急にイネの恋人が鶴家にやって来る。二度目の説得に、さすがのイネも、亭主の元に帰る決心をする。イネの送別会が行われる中、鶴家に酔っ払った正子が訪ねてくるのだが…。
正子の世話で、やっと結婚することになった武男。待子という女性を妻として迎えることになる。早速、タイの首都バンコクへと新婚旅行に向かった。二人だけの甘いムードに、ガイドの渡辺も当てられ気味。しかし、そんな武男がハシカにかかったという知らせが、鶴家に届いた。
新妻の待子との新婚旅行でハシカにかかってしまった武男。熱で痛む武男の頭をさらに悩ませているのが、カミナリおやじ亀次郎がバンコクにやってくるという知らせだった。せっかくの新婚旅行のよきムードがぶち壊しになり、がっくりとする武男。
敬四郎を引き連れ、亀次郎がバンコクにやって来た。しかし、武男のハシカは完全に治っており、当の本人はピンピンしている。日本からやって来る亀次郎のことを考えると、後ろめたい思いがあった。苦肉の策として、今度は新妻の待子が病気で寝込んだふりをするのだが…。
せっかくの母の日ではあるが、愛子は気の休まる暇がない。西川先生との恋に苦しむ幸子に、相変わらずにぎやかな末っ子かおる。そこに女友達の所に泊まり込んだ三郎がこっそり戻り、秋子とけんかした神尾までもが愛子を頼りにやって来た。
日曜日、亀次郎はいつものように朝早くから起きてどなっていた。しかし、そのどなり声がぴたりとやんだ。新妻の待子が門の前をかいがいしく掃除している姿を見たからだ。そんな平和もつかの間、三郎が一晩泊まり込んだ女友達の父親から、鶴家に電話がかかってきてしまい…。
亀次郎に家を追い出されて一週間。三郎は、叔母の正子に説得され、亀次郎に謝りに行くことに。しかし、田園調布の駅に着いたところで腹が減ったのか、「うなぎを食べていこう」と言いだす。このことが亀次郎にバレないはずもなく…。
洋二と三郎の家出は、亀次郎にとってかなりショックな出来事だった。今日もせっかくの日曜だというのに朝からふて寝。さらに掃除途中のバケツをひっくり返して水浸し。亀次郎の機嫌はどんどん険悪になっていく。愛子もほとほと手を焼いていたのだが…。
土曜日、亀次郎は珍しく早く帰宅した。しかし、愛子は出かけており、その上、お敏は家事をさぼって待子と話し込んでいた。これでカミナリが落ちないわけがない。しかし、亀次郎は気付いた。愛子は家出した洋二と三郎に会いに行っているのだ。
今日は父の日だが、今年の鶴家は静かな朝を迎えていた。家出した息子二人がいないのはもちろんだが、秋子は旅行中で、結婚した武男は隣の家で待子と暮らしている。にぎやかだった去年を思い出すと、より一層寂しい。亀次郎は、洋二と三郎が帰ってきてくれるのを心待ちにしていたのだが…。
家出した洋二が病気をしたという。家の者は誰も住所を知らず、亀次郎は心配のあまり次々とカミナリを落とす。そのころ、愛子は正子と一緒に、洋二のアパートに急いでいた。その下宿先は何とも汚いアパートで、愛子はついつい涙を流してしまう。
日曜日、洋二のアパートはいつもよりにぎやかだった。洋二の恋人が訪ねてきた上に、敬四郎とかおるが愛子のお手製のすしを持って陣中見舞いにやって来たからだ。一方、亀次郎は、誰もいなくなった我が家で愛子を相手に一人イライラしていたのだが…。
七夕の日、愛子が幸子を相手に、ロマンチックな昔話や結婚について話し込んでいた。その時、買い物帰りの待子の声が鶴家に響く。三郎が帰ってきたのだ。愛子をはじめ子どもたちは、大喜びで迎える。しかし、亀次郎には何と言うべきか…。
お盆だからと、正子が五目ずしを持ってやって来た。この前来た時うなぎを食べたか食べていないかでもめて以来、正子は鶴家ではうなぎを食べないと宣言していたのである。そこに折悪く亀次郎が帰宅。そのあとを追うように誰も頼んでいないうな重が二人前届いた。
独立した洋二は、三郎の紹介でうらぶれた小さなバーのピアノ弾きの仕事を見つけた。その店に、三郎はスポンサーとして正子を連れ込んだ。そのころ、鶴家では、おやじ太鼓が落雷先を物色中。このごろは子どもたちも危険を察知すると逃げるようになったのだ。
今日も朝から亀次郎の機嫌はよくない。一方、洋二が仕事を見つけたことを知った幸子は、早速恋人の西川を連れてやって来た。そこへ三郎も、今度は神尾をスポンサーにして現れた。恋がうまくいかない神尾と西川は、お互いに愚痴を言い合いながら飲み続けた。
今日の鶴家はいつもと様子が違う。どうも愛子の方からカミナリが落ちそうな雲行きなのだ。反対に亀次郎は明日から夏休みだと上機嫌。愛子は無断で外泊した三郎を怒っていたのだが、当の三郎は相変わらず調子がいい。そこに洋二から電話がかかってきて…。
珍しく鶴家には敬四郎一人きり。皆に食べさせようと張り切ってハヤシライスを作っていた。ところが、ひっきりなしに電話がかかってきて何ともせわしない。そこに正子がお手製の五目ずしを持って訪ねてくる。一方、隣の武男の所には待子の母親が来ていたのだが…。
今日は鶴家から、心地よいピアノの音が聞こえてくる。洋二が久しぶりに帰ってきたのだ。洋二と顔を合わせるのが嬉しくて仕方ない亀次郎なのだが、今日はテレてしまってなかなか出てこない。そんな楽しい雰囲気を壊したのが、正子の紹介でやって来た、黒田という新しい運転手だった。
鶴家は静かな夜を迎えていた。お敏はお使い、子どもたちは全員まだ帰ってこない。亀次郎を訪ねてきていた黒田が帰ってしまうと、広い鶴家には愛子と亀次郎の二人きり。夫婦の話題はもっぱら昔のこと。いちゃもんを付け合いながらも、会話には夫婦の愛情が満ちていた。
武男の部屋で皆がそろって渋い顔。原因は秋子のフィアンセ・神尾のスキャンダルが載った週刊誌の記事だ。亀次郎は、おしゃべりなお敏のおかげですべてを知ってしまった。しかし、亀次郎は皆の所にやって来たかと思うと「私は神尾君のことなど心配していない」と平気な顔。
亀次郎の様子がどうもおかしい。新しい運転手の黒田をさっさと家に帰してしまい、自分は昼間だというのにタクシーで帰宅。あいにくと妻の愛子は留守。それでもカミナリを落とすどころか、武男の嫁の待子を呼び止めてはさかんに褒めるなど、どこか寂しそうなのだ。
三郎は芝居、敬四郎はホテルの料理人見習いと、それぞれ子どもたちは好きな道を歩んでいるかに見えた。しかし、ある日敬四郎がもうホテル勤めは嫌だと愛子に泣きついた。さらに、亀次郎は幸子の就職を心配して日に何度も家に電話をかけてくる始末。その上お敏が寝込んでしまい…。
亀次郎は二十年ぶりに浜松を訪れた。愛子、かおる、お敏それに運転手の黒田という一行で、はた目にはどこにでもいる家族の小旅行のように見える。だが、亀次郎が浜松へ来たのは、かつて働いていた時の仲間、イッちゃんのお墓参りのためだった。
浜松のホテルで、黒田は自分の女房をさらっていった男を見つけた。亀次郎とお敏は、男の働くバーに乗り込んでいく。男の身勝手な言い分に激怒したお敏は、思い切り平手打ちをくらわせる。浜松から帰って数日たっても、お敏は黒田のことを気にしていたのだが…。
黒田の子どもがどうやら横浜にいるらしいことが分かった。そんな中、浜松から一造の娘が訪ねてくる。派手な身なりで厚かましく、何をしに来たのかと思えば、どうやら金の無心らしい。愛子はほとほと困り果てていたのだが、亀次郎は…。
子どもたちは三郎の芝居を見に、お敏は黒田の子どもを捜しに横浜まで出かけ、家には亀次郎と愛子だけ。二人仲良く、生まれてくる孫のために浴衣をほどいておしめ作り。そこにお敏から黒田の子どもが見つかったと電話がある。亀次郎は黒田を連れて横浜に急ぐのだが…。
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