灼眼のシャナ (2005)
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エピソード 24
全ての終わり、一つの始まり
坂井悠二の高校生活は始まったばかりだった。また、それはずっと続く日常になるはずだった。だが、悠二は見てしまった。学校の帰り道、商店街の風景が止まり、人々が燃え、その炎をマネキンと巨大な人形が吸い込んでいく、あまりにも異様な景色を。大太刀を振るう、炎髪と灼眼の少女を。それは、悠二の高校生活に終止符を打つに十分な事件だった。
もっと読むトーチとフレイムヘイズ
平井ゆかりは死んでしまった。正確にはトーチの火が消えたのだが、悠二にとってそれは死と同じ意味を持っていた。その悲しみの中、悠二は灼眼の少女に名前を付ける。「君はシャナ、もうただのフレイムヘイズじゃない」。だが、その翌日、学校に行くとクラスメイトが過去の存在も消え失せたはずの平井ゆかりを覚えていた。…彼女はそこにいた。
もっと読む惑いのフレイムヘイズ
シャナは悠二の家にいた。その身に宝具を納めた“ミステス”である悠二を、頻繁に事件を起こしている“紅世の徒”フリアグネから守るため。悠二を囮にフリアグネを狩るために。だが、“紅世の徒”を追う新たなフレイムヘイズが現れた。“紅世の王”蹂躙の爪牙マルコシアスと、弔詞の詠み手マージョリー。今、フレイムヘイズ同士の戦いが始まる。
もっと読む二人のフレイムヘイズ
「シャナと一緒に戦う」そう悠二は言った。共に戦うために鍛えてもらおうと自ら申し出た、それが認められただけではない。シャナにとって、悠二はただのトーチではなくなったのだ。だが、その切っ掛けを与えてくれたラミーは、マージョリーの手に落ちようとしていた。シャナとは相入れないフレイムヘイズ。その原動力は“紅世の徒”への過剰なまでの復讐心だった。
もっと読む恋と欲望のプールサイド
シャナはそれが始めてだった。「お風呂みたいに気持ちいいのかな?」。太陽が容赦なく照りつける日、クラスメイトの池が持ってきた「御崎ウォーターランド」の招待券。オープンしたばかりの話題の巨大屋内プールに、誰も喜んだ。だから、その場で日曜日に一緒に行こうと盛り上がった。それは悠二も同じだった。だが、そこには戦いが待っていた。シャナがココで悠二と一緒にいる限り、受けなければならないもう一つの戦い。悠二の母が、せっかくだからと用意してくれた水着を付けたシャナと、やはり学校では見ることの出来ない水着姿の吉田一美が、各々の思いをぶつける。
もっと読む悠二とシャナとキス
シャナは新たな力に慣れ始めていた。アラストールの力をシャナがイメージすることで具現化する炎の翼と炎の大太刀。その鍛錬のためにシャナは悠二の力を必要とし、悠二はシャナに必要とされることで自信を得ていた。以前とは違う間柄へ変わりつつある二人。だが、アラストールはそこにひとつの問題を見出していた。シャナに対する悠二の有り様をどこまで許容するか。そして、シャナに優しく接する悠二の母・千草の存在。このままでは、優秀なフレイムヘイズとしての教えしか受けてこなかったシャナが変わってしまう…。満を持したアラストールは、千草との直接対決を決意する。
もっと読むゆりかごに花は咲いて
悠二は池に、シャナは吉田に問いつめられた。自分の気持ちから逃げることが、人の好意を無心で受けることが、他の人たちを苦しめているのだろうか。誰もが若き日に味わう葛藤。しかし、二人にはそれ以上に心を向けなければならないことがあった。紅世の徒の討滅。日常を破壊する奴等が、再びこの街に現れたのだ。それも3人。その力に不審を感じたシャナとアラストールは、悠二にその調査を任せ、敵の封絶に向かう。しかし、封絶の中には2人の兄妹しかいなかった。ソラトとティリエル。彼らの真の狙いは人の存在の力ではない。シャナの持つ大太刀・贄殿遮那だった。
もっと読む炎の生まれた日
天道宮から虹が登った。その輝きは天道宮を離れていたヴィルヘルミナの目にも入っていた。ショッピングモールで徒と対峙していたヴィルヘルミナは、その場から逃げる様に、天道宮へ踵を返す。だが一足遅く、天道宮の中にいたシャナの前には、ひとりの徒が現れていた。新たなフレイムヘイズ、新たな炎髪灼眼の誕生を阻止するため、現れたその男の名はウィネ。シロを驚かせ、徒を天道宮へ招いてしまった責に動揺するシャナに、戻ってきたヴィルヘルミナは言う「この生活は不要になった」「もう大丈夫」だと。それは、新たな道、フレイムヘイズへの扉が開かれた瞬間だった。
もっと読む新たなる序章
悠二にひとりでの鍛錬を言いつけ、シャナは台所に立っていた。毎日のように悠二に渡される吉田一美の弁当が、それを食べている悠二が嫌だった。だから、千草に料理を教わることにした。しかし、これまで一度も料理をしたことのないシャナがそうそう上手くなるはずもない。そこで千草は、気分を変えさせようとミサゴ祭へ行くよう提案する。一方、そんなシャナの気持ちを知らない悠二は、祭に一緒に行きたいという吉田の誘いを受けてしまう。ミサゴ祭を明日に控え、悠二へ告白をする決意を固める吉田一美。だが、その前にひとりの少年が立ち塞がる。少年の名はカムシン。御崎市に現れた新たなフレイムヘイズ。
もっと読む非情のヴィルヘルミナ
悠二の頬に涙が流れた。それは、もう死んでいる自分に温かい体と心があると言われたから。生まれ育った温かな街を思い出したから。悠二の心が自分と共にいないことに気付き、戸惑うシャナ。その時、ひとりの人物が現れた。ヴィルヘルミナ。フレイムヘイズになる前の自分を知り、フレイムヘイズになろうとした自分を知る存在に、シャナは暫しの安息を得る。だが、ヴィルヘルミナの目的は、零時迷子を徒に渡さないため如何にするか…その策を実行すること。そこにはミステスである悠二の破壊も含まれていた。
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