夏休みの旅行の最後に、拓也たちは立派な露天風呂のある古びた旅館に泊まった。その夜、眠っている拓也の枕元に着物姿の小さな女の子が現れ、拓也は翌日原因不明の熱にうなされる。その事を話すと旅館のお婆さんは、古ぼけた写真を見せながら、幼くして死んだいとこ兄妹のことを話しだす。その兄はなんと拓也にウリふたつだった。

拓也は公園で実に雰囲気のよく似たうさぎを見つけた。実を連れて公園に行くとそこで公治という大学生に出会う。じつはこのうさぎ、アパ-トで飼えなくなった公治が捨てたらしい。名前は「さっちゃん」。公治が昔付き合っていた恋人と同じ名前だった。東京へ引っ越していった幸子を追って同じ大学に入ったが再会した幸子は昔とはまるで変わってしまっていた。