Episodes 11
聖夜の奇跡
2009年12月24日。藍沢耕作(山下智久)、白石恵(新垣結衣)、緋山美帆子(戸田恵梨香)、藤川一男(浅利陽介)は翔陽大学附属北部病院救急救命センターでフライトドクターを目指しながら、1年3ヶ月が経過しようとしていた。その日、救命センターにフライトドクター、橘啓輔(椎名桔平)が赴任してくる。しかし、フェローたちは挨拶する暇もない。藍沢はヘリで飛び、さらに三井環奈(りょう)は救急車で搬送中の2名の患者を受け入れた。ヘリの患者と最初の救急車の患者を藍沢たちが初療していると、見知らぬ医師が入ってきて的確な指示を出す。処置が一段落すると男は、藍沢たちの腕前を試すために来た橘だと名乗った。そこに、もう一台の救急車が到着。患者を見た藍沢は驚く。祖母の絹江(島かおり)だった。絹江は、急性肺炎のために入院が必要となった藤川は、クリスマスを一緒に過ごそうと冴島はるか(比嘉愛未)を誘うがかわされる。冴島には難病と戦う恋人、田沢悟史(平山浩行)がいた。藤川にあきれる緋山は胸痛を覚える。緋山の状態に白石が気づく。だが、緋山は白石の忠告を受け入れない。悟史と会った冴島は、ある決意を知らされる。そんな時、ドクターヘリ要請が入った。オートバイの男性と自転車の主婦が衝突。藍沢は冴島、橘と現場に急行。容態の重い主婦をヘリで搬送することに。ヘリが飛びたとうとした時、藍沢が川面に何かを見つける。子供の靴だ。そう言えば、事故現場にも…。どうやら、主婦の子供が衝突で飛ばされたようだ。藍沢は子供を川から助け出すが、すでに心配停止状態。救急車で蘇生処置を施すが、子供の体温は戻らない。主婦を搬送したヘリは、タッチ&ゴーで引き返し、藍沢たちを乗せた救急車とのランデブーポイントへ。子供をヘリに乗せ換えて、翔北へ急ぐ。
Read More自らの道
藍沢耕作(山下智久)は、翔北に入院した祖母、絹江(島かおり)の病室をたびたび訪ねてくる山田一郎という見舞い客を受付ノートに見つけた。藍沢は山田のことを聞くが、絹江は知らないと言う。そこで、絹江の病室によく出入りしている藤川一男(浅利陽介)にも尋ねてみるが、心当たりはない様子。白石恵(新垣結衣)は緋山美帆子(戸田恵梨香)の体を心配し、診てもらうようにと心臓外科を手配する。だが、緋山は入院していた時の分のフライト数が足りないと応じようとしない。一方、入院してきた冴島はるか(比嘉愛未)の恋人、田沢悟史(平山浩行)は延命措置を拒否。主治医とも連絡がついたのだが、もはや転院させられる状況ではなかった。緊急外来、救急車…次々と訪れる患者たち。藍沢たちは、びまん性の脳腫瘍患者や、妻に灰皿をぶつけられた夫、海外で整形手術を受けて後遺症に悩む女性たちを橘啓輔(椎名桔平)の指導のもとに治療していく。そんな中、藤川は頭蓋低骨折の患者にいち早く気づいて橘にほめられて喜びを隠せない。次の日、ドクターヘリの要請が入り、藤川は橘、冴島と現場に飛ぶ。工事現場で鉄材が落下して作業員2名が下敷きになったのだ。橘は重症に見えた患者の治療にあたる。藤川は、話もはっきりしているもう一人を診るのだが、突然倒れてしまった。大量血胸を確認し、焦る藤川。手の離せない橘は、病院の藍沢をCS室に呼び出し、藤川に指示を出すよう命じた。動揺する藤川を落ち着かせ、出血を止める手際を教える藍沢。藤川も手際よく治療をするのだが大血管損傷もあって、現場での治療は限界。搬送する時間もなく、患者は息を引き取った。
Read More真実と嘘
藍沢耕作(山下智久)は、祖母・絹江(島かおり)の病室を訪ねてくる山田一郎が気にかかる。しかも、絹江は物騒なうわ言も口にした。だが、絹江は藍沢に何も話そうとしない。一方、緋山美帆子(戸田恵梨香)の心臓は、やはり爆弾を抱えていた。検査の結果、カテーテルによる手術が必要だった。2時間ほどで済むと心臓内科医は言うのだが、回復率は約6割超。前回の手術でフェローとして2カ月の空白が出来てしまった緋山は、安易に手術の同意書にサインすることが出来ない。そんな時、消防からドクターヘリ要請が入る。駅の階段で乗客の将棋倒しが発生し、傷病者が多数出たのだ。藍沢は、橘啓輔(椎名桔平)、白石恵(新垣結衣)と現場へ飛ぶ。藍沢は3人が倒れていると消防官に呼ばれる。応じた藍沢は、現場を見て愕然。何と、その3人はスキー板で串刺しになっていた。橘と三井環奈(りょう)、西条章(杉本哲太)も藍沢に合流。串刺しの3人は男2人と女が1人の大学生でサークル仲間。一番上になっている松井透(濱田岳)はスキー板が骨盤を貫き、真ん中の木沢広之(日和佑貴)は頭を打っていて危険な状態だ。松井は、一番下にいる恋人の森田恵理(小林涼子)をかばってこんな状態になったと藍沢たちに説明する。安易に板を抜けないため、藍沢たちは対策を練る。やって来た緋山は、橘から患者のトリアージを任され、沙希(中別府葵)をヘリで搬送する手配をとって、白石と冴島はるか(比嘉愛未)が診ている患者のもとへ行く。患者には気胸が認められ、すぐに空気を抜く処置が施される。しかし、処置を終えて運ぼうとするが、出血が止まらない。緋山は、沙希がヘリに乗るのを嫌がっていると聞いて現場を離れた。白石の患者は、ついに心停止。冴島は居合わせた患者の両親から、心臓に先天性の疾患があると聞いて白石に伝える。拡張型心筋症で、心臓マッサージを続けても回復の見込みがないことを知った白石は両親にその事実を告げ、その手を止めた。
Read More過ぎし日
藍沢耕作(山下智久)が、祖母の絹江(島かおり)の病室にいると、ひとりの男(リリー・フランキー)がひょっこりと顔を出した。絹江は、思わず誠次と口に出す。だが、男は藍沢の姿を見ると、すぐに踵を返した。藍沢は絹江に、父親の誠次ではないかと問いただす…。しかし、絹江は咳き込んでしまい、藍沢は答えを得られなかった。一週間後、緋山美帆子(戸田恵梨香)は心臓カテーテル手術を受け、順調に回復。反対に白石恵(新垣結衣)は、最近、仕事だけでなくプライベートも忙しそうで少しやつれた様子。冴島はるか(比嘉愛未)も元気がない。入院中の恋人、田沢悟史(平山浩行)が徐々に来るべき時への不安を抱え始めたのだ。唯一、変わらないのが藤川一男(浅利陽介)。同僚たちの焦りやいら立ちを理解出来ない。そんな時、ドクターヘリ要請が入り、落ちて来た店の看板で頭を打った若い女性、木島由紀菜(木南晴夏)が運ばれて来る。橘啓輔(椎名桔平)たちは、過去の病歴はないと女性から聞くのだが、妊娠していた。藍沢はこの女性の担当となるが、由紀菜には母親になる自覚がない。藍沢は由紀菜の母親にも連絡するが、娘への関心は皆無だった。同じころ、緋山は昨日も病院にやってきた男性を外来で診察。昨日は、白石が担当して男性を軽い食中毒と診断して帰宅させていた。だが、緋山は男性の腹の隆起を見て驚く。腹部大動脈瘤が確認されたのだ。緋山の機転で男性には緊急手術が行われ、無事成功。白石は、自分のミスを知って落ち込んでしまう。橘は、由紀菜が妊娠24週と知って、過去の辛い出来事を思い出す。橘は、三井環奈(りょう)とともに、かつて西条章(杉本哲太)の指導を受けていた。その時、橘は妊娠24週で臓器が未発達で産まれてしまい、あきらめるしかない子供への挿管を西条から命令されていた。平然と練習だと言ってのける西条に、納得できないまま従った橘。子供の命が消えた時、橘は謝り続けて泣き崩れることしか出来なかった。
Read More愛する人
突然、現れた父親。そして、母親の死の真相とは…藍沢耕作(山下智久)は、絹江(島かおり)が相変わらずはっきりと教えてくれないことに苦悩していた。一方、冴島はるか(比嘉愛未)の恋人、田沢悟史(平山浩行)には“その時”が間近に迫る。すでに悟史は個室に移され、彼の両親やたくさんの友人たちも呼ばれた。藍沢、白石恵(新垣結衣)や緋山美帆子(戸田恵梨香)、藤川一男(浅利陽介)たちも、その夜はフェローたち全員が病院に残ることになる。そんな時、体中に痣のある女の子、上野未来(杉山優奈)が救急車で搬送されて来た。未来は児童養護施設から抜け出し、事故に遭った可能性もある。藍沢は頑なにぬいぐるみを手放さない未来を諭した。そして、未来が友人にバスから投げ捨てられたぬいぐるみを取り戻すために、怪我を負ったことを聞き出す。翌日、悟史の意識レベルが著しく低下。父親は、楽にさせてやろうとの決断をする。悟史は、最期の力をふりしぼって、冴島を傍らに呼んだ。だが、その時、ドクターヘリ要請が入る。冴島は、ヘリコプターに乗り込んでしまった。遠のいていく意識の下で、冴島の名を呼ぶ悟史。だが、冴島は悟史の死を看取ることは出来なかった。冴島が、悟史の死を知ったのは帰還中のヘリの中。藍沢からの無線連絡だった。病院に戻った冴島は、息絶えた悟史の手をそっと握る。白石は、悟史の両親に病理解剖を依頼。辛い依頼をためらう白石に、藍沢は自分だったら解剖を希望すると告げる。悟史の両親は解剖を承諾。解剖所見を両親に報告する白石は、悟史が最期まで立派な医師だったと伝えた。夕方のヘリポート。藤川は、梶寿志(寺島進)に冴島にどう声をかけたら良いかと相談。梶が、傍にいてやるだけで良いとアドバイスしているところに冴島が来た。藤川が口を開こうとすると、冴島は自分を必要としてくれる人は誰もいなくなったとはき捨てる。その言葉に、何も言うことがみつからない藤川…。
Read More秘密
藍沢耕作(山下智久)は、父、誠次(リリー・フランキー)に自ら会いに行く。藍沢が知りたいのは、亡き母の死の真相だった。藍沢は、母親が自殺をしたのではないかと疑っていたのだが、誠次はそれを否定。絹江(島かおり)同様に事故だったと答えた。一方、緋山美帆子(戸田恵梨香)は、臨床的脳死診断で脳死の判定を受けた子供の母親、野上直美(吉田羊)への説明とDNR(延命拒否)の承諾を得ることを橘啓輔(椎名桔平)に任される。緋山の説明に最初は子供の死を受け入れらず、激しく抵抗した直美。だが、緋山の真摯な態度に触れ、ようやくこれを受け入れた。緋山の最期に何をしたいかという問いに、直美は自分の手で子供を抱きたいと答える。緋山が、子供の挿管を外すと直美が胸に抱く。そのまま、子供は静に息を引き取った。白石恵(新垣結衣)と藍沢は、末期ガンの患者、内藤妙子(キムラ緑子)を診る。たった一人の家族で息子の芳雄(太賀)にも自分の病気を伝えていないと言う妙子に、藍沢は知らせないわけにはいかないと迫った。やって来た芳雄に、藍沢は妙子の状態を説明。芳雄は病状には気づいていたが、今までずっとウソをつき続けてきた妙子が隠していたいのなら、その方が良いと言う。病室に来た芳雄は、妙子に自分が医者になるまで生きていて欲しいと訴える。うなずく妙子だが、すでにその日まで体がもたないことは母子で悟っていた。白石の父親、博文(中原丈雄)が田所良昭(児玉清)に娘への面会を求めてきた。フェロー卒業後の進路を勝手に決めてきた博文を軽蔑する白石。しかし、なぜ博文は、こうまで強引なのだろうか? 内藤母子との出来事から、隠し事には訳があると気づかされたと言う藍沢を否定出来ない白石。後日、白石は自ら博文を訪ねる。博文は頑なに白石の進路を決定付けようとするのだが、ついに本音を打ち明けた。博文の体はガンに侵されていたのだ。最期まで医者でいたいと言う博文に、白石は…。
Read Moreあやまち
藍沢耕作(山下智久)、白石恵(新垣結衣)、緋山美帆子(戸田恵梨香)、藤川一男(浅利陽介)は久しぶりに集まって酒を飲む。しかし、白石は父親のガンを知っての絡み酒。母の手紙を読んで動揺する藍沢にも絡んで、緋山と藤川もあきれるほど大盛り上がり。藤川は、冴島はるか(比嘉愛未)も誘ったのだが現れなかった。翌日、登山中の夫婦が落石に遭ったとドクターヘリ要請が入る。緋山が出動しようとすると、1人の男に呼び止められた。男は野上明彦(松田賢二)。脳死判定を受けた息子を亡くした直美(吉田羊)の兄だ。激昂して人殺しと怒鳴る明彦を見た橘啓輔(椎名桔平)は、藍沢と白石に現場に飛ぶように命令。緋山は残して、明彦の話を聞くことにする。明彦は、甥の死を緋山の責任として、病院に謝罪を求めた。一方、橘は緋山が直美から同意書を得ていないことを知って落胆する。そして、緋山は当面の治療行為を禁止されてしまった。藍沢と白石は、冴島とともに患者が収容された山小屋に到着。藍沢と白石は、患者の大量血胸を確認し、開胸して止血をしようとするのだが、冴島がサテンスキーを忘れていた。冴島は、準備中に亡き恋人、田沢悟史(平山浩行)が生前中に残した携帯への留守電を聞いていて入れ忘れたのだ。藍沢と白石は森本忠士(勝村政信)に連絡。肺をひねって血流を止めるという難しい処置を指示され、それを施して男性を搬送して助けた。病院に戻った白石は、緋山の事情を知って慰める。一方、冴島は自責の念にかられていた。冴島がエレベーターに乗っていると緋山が来る。裁判になっても証言しないで良いという緋山に、冴島は声をかけられない。藍沢が乗って来ると、冴島はミスを誤る。すると、藍沢は患者が助かったので冴島のミスは関係なくなったと言う。さらに、藍沢は自分たちの仕事は結果が全てで、その過程には注視されないので医師を選んだと続ける。だが、語尾には、そのはずだった…と。そして、誰にともなく、時々、むなしくなると言い残してエレベーターを降りた。
Read More理由
藍沢耕作(山下智久)は、白石恵(新垣結衣)に父の誠次(リリー・フランキー)と会い、母の死の真相を聞いたことを話す。その白石は、父、博文(中原丈雄)を見舞うため休暇をとり、実家へ帰ろうとしていた。一方、緋山美帆子(戸田恵梨香)の医療過誤を訴える野上明彦(松田賢二)、直美(吉田羊)兄妹は、弁護士を立て、正式に病院への説明申し入れを行ってくる。藤川一男(浅利陽介)と冴島はるか(比嘉愛未)は、一月も前に亡くなった娘の姿を求めて、毎日、病院を訪ね来る母親、時田早苗(水木薫)への対応に苦労していた。そんな時、消防からドクターヘリ要請が入る。アナフィラキシーショック(アレルギー反応による重篤な症状)と思われる高校生の救命搬送の依頼だ。ところが、同じ症状の高校生が次々に発生。多くの患者が病院に運ばれてくる。緋山は、橘啓輔(椎名桔平)、田所良昭(児玉清)らと、明彦、直美、彼らの弁護士、羽田(島津健太郎)への説明に入った。羽田の鋭い追及に、緋山は自分の行為を受け入れて謝るばかり。そんな緋山に、橘が本当の気持ちはどうなのかと促す。田所も緋山に、謝罪しなければならないようなことをしたのかと諭す。すると、緋山は直美の息子に何の治療も出来なかった無力さを話しだす。そして、直美の最後の願いをかなえるため、息子の呼吸器を外して抱かせてやったと話した。また、DNRオーダーを取らなかったのは、家族を死なせる書類にサインなどさせることができず、家族の悲しみに寄り添いたかったと思いのたけを吐き出した。田所は、緋山が受けた心の傷を心配する。アナフィラキシーショックの集団発生は、サッカーの試合後に出された弁当が原因だと判明。事態は沈静化に向う。その夜、白石は父の博文に電話。今まで反抗してきたことや、病気に気づかなかったことを謝罪する。すると、博文は自分や家族を後回しにするのは、白石が医者だからだと答える。そんな父の優しさに涙する白石は、帰れなくなったと告げた。白石は博文に一日でも長く生きて欲しいと約束して電話を切る。
Read More心の傷
藍沢耕作(山下智久)たちは、部長室で倒れた田所良昭(児玉清)の身を案じる。もうひとつの関心事はそれぞれの卒業後の進路。藤川一男(浅利陽介)が尋ねると、藍沢と白石恵(新垣結衣)は、まだ決めていないと答える。緋山美帆子(戸田恵梨香)は、裁判には至らず、現場に復帰したものの患者との対応に心を痛め、深く傷ついてしまっていた。藍沢は、外来患者、青山美樹(宮本裕子)の足にコンパートメント症候群を発見。すぐさま、手術に入る。一方、緋山は橘啓輔(椎名桔平)、冴島はるか(比嘉愛未)とドクターヘリに搭乗。練習中に怪我を負ったスキー選手、田上信夫(榎亮太朗)の治療、搬送に向う。だが、緋山は現場での治療中に自分の手を傷つけてしまった。藍沢の機転で美樹は足の切断は免れ、病室に戻る。美樹は、離れて暮らしていた息子と近々一緒に暮らすことになったと嬉しそうに冴島に放す。藍沢は傍で聞いていた。少し後、冴島が美樹の会話に不自然さを感じて藍沢に報告。すぐさまCTを撮ると、美樹の脳に大きな腫瘍が発見された。藍沢は美樹に後遺症を伴うリスクの大きな手術になると説明する。スキー選手の田上は、MRIで脊柱管狭窄症による中心性頸損が確認された。転倒による怪我が全て治っても、選手はおろかスキーを滑ることも出来なくなる。白石は田上にどう告げるかと緋山に相談。だが、緋山は患者への説明を避けた。白石が田上に病状を伝えていると、彼の妻、和美(関根洋子)と娘の楓(毛利恋子)がやって来る。和美は、田上の表情に暗いものを感じた。三井環奈(りょう)から、田所が心配していると聞いた緋山は病室を訪ねる。田所は、フェロー卒業は無理だと言う緋山に、かつて自分も遠回りをしたと語る。その田所の手術は、西条章(杉本哲太)の腕を持ってしても、困難なものになりそうだった。次の日、白石が田上の病室に行くと、その姿がない。復帰を焦り、勝手にリハビリしようとしたのだ。藍沢は、西条の執刀による美樹の手術を手伝う。手術は成功するのだが、当初の懸念どおりに美樹はリハビリが必要な後遺症を負っていた。
Read More岐路
藍沢耕作(山下智久)、白石恵(新垣結衣)、緋山美帆子(戸田恵梨香)、藤川一男(浅利陽介)のフェロー終了認定の日が近づいていた。そんなある日、田所良昭(児玉清)のオペも始まろうとしている。フェローたちはもちろん、冴島はるか(比嘉愛未)やシニアドクターたちも心配する中、白石の父、博文(中原丈雄)らも田所を見舞う。田所の手術を知った、黒田脩二(柳葉敏郎)も病院を訪ねて来た。田所の手術は、脳外科の西条章(杉本哲太)だけでなく、心臓外科の協力も必要となる困難なもの。そんな大手術が開始されようとした時、ドクターヘリ要請が入る。どうやら、飛行機が墜落したようだ。現場の詳細がわからぬうちに飛び出したヘリには、三井環奈(りょう)、藤川、冴島が搭乗。梶寿志(寺島進)が飛行機の上げる黒煙を頼りにヘリを着陸させた現場は、未曾有の惨状を呈していた。一方、病院では橘啓輔(椎名桔平)がタッチアンドゴーで藍沢たち残っている医師やフライトナースたちを現場に送ることにする。その時、墜落した飛行機の便名を聞いた白石の顔色が曇る。なんと、その飛行機には博文が乗っていたのだ。それを知った橘は、現場に出すのは無理だと判断するのだが、白石は自ら志願する。墜落現場では、まだ飛行機に医師たちが飛行機に近づくことは出来ないが、隣接する体育館に次々と被害患者が運び込まれていた。藍沢、白石は、先行した緋山たちに合流し、患者のトリアージを始める。そんな中、藤川はかつての列車事故の際、ともに患者を助けた救急隊員、細井(永岡佑)と再会。細井は藤川同様、列車事故当時よりたくましくなり、キビキビと働いていた。緋山は、重度の熱傷を負った男性患者を診る。寄り添う患者の妻に、治療を迫られるのだが自ら治療を決断できない。その姿を見ていた橘が行き、患者を応急処置。そして、橘は過去を引きずらずに、今出来ることをしろと緋山に迫る。その後、熱傷患者を看取った緋山は、新たに男の子の治療を頼まれるのだが…。
Read More卒業〜奇跡の定義
藍沢耕作(山下智久)は、墜落した飛行機に息子を置いてきたと絶望と悲観にくれる北村(木下政治)を診ていた。死なせてくれとまで言い出す北村を残して、藍沢は飛行機の残骸を調べ始める。すると、北村の座っていた席の近くに人影を発見。それは、北村の息子、勇樹(一井直樹)だった。白石恵(新垣結衣)は、父の博文(中原丈雄)と患者の治療にあたり始める。2人は、残骸で初老の男性を手当て。傍らには、娘の三咲(山田キヌヲ)が心配そうに付き添っていた。緋山美帆子(戸田恵梨香)は、症状が良く分からない子供、翔太(清水優哉)を診ていたが、見る間に危険な状態に陥っていく。母親の知子(中村綾)に促された緋山は、橘啓輔(椎名桔平)に援助を仰いだ。しかし、橘も自分の現場を離れることが出来ない。状況を聞いた橘は、開胸しての処置を急ぐよう伝えるのだが、緋山は躊躇してしまう。藤川一男(浅利陽介)は、知り合いの救急隊員で、二次災害に遭った細井(永岡佑)を診ていた。自分の不甲斐なさを嘆く細井は、自分を後回しにして他の患者を診て欲しいと藤川に訴える。細川から離れた藤川は、骨盤骨折で右足の血流を失った患者を診ることに…。病院で田所良昭(児玉清)の手術をしていた西条章(杉本哲太)は、なんと撤退を宣言。だが、それは処置時間を持たせるための手続きにすぎなかった。西条は、慎重かつ緻密に田所を治療。その手術も、無事に終わろうとしていた。見守っていた黒田脩二(柳葉敏郎)も安堵する。その黒田が看護士に呼び出された。それは、次々に運ばれてくる患者を手当てする森本忠士(勝村政信)の要請。黒田は、無線で藤川に処置方法を指示。藤川は、患者の足を切断せずに搬送することに成功する。緋山は、知子に何週間もオペから離れていたことを告げ、手術が出来ないと正直に謝る。すると、周囲の医師不足の状況を見た知子は、それでも翔太を助けられるのは緋山だけだと懇願する。その言葉に、緋山は開胸を決意。応急手術を成功させた。
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