特別編 (1990)
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エピソード 7
殿さま栄五郎
岡場所での女をめぐる争いから、凶悪な盗賊・火間虫の虎次郎の配下が仲間割れをし、一人は死に、生き残った参次も火付盗賊改方に捕えられた。虎次郎が失った二人の穴埋めの為、一人働きの盗賊を諸方の首領に周旋する口合人を使うと睨んだ平蔵は、自ら侍くずれの“殿さま栄五郎”という名うての盗賊になりすます。密偵の粂八を口合人に仕立て、老口合人・鷹田の平十と接触した。平蔵は虎次郎のもとに潜入することに成功するが、用心深い虎次郎の信用を得るため、火付盗賊改方の役宅から参次を救い出す。その頃から、次第に盗賊の仲間も増えて慌しくなっていく。虎次郎の信用を得た平蔵は、虎次郎から日本橋の廻船問屋の襲撃計画を聞き出すことに成功した。だが、助っ人に入った増蔵が本物の殿さま栄五郎を知っていたため、平蔵の正体がばれてしまう。平蔵の身に危機が迫り、その魔手は粂八にも伸びようとしていた。
もっと読む鬼平犯科帳スペシャル 盗賊婚礼
薬種問屋「山城屋」に盗賊が入り、七百八十両が盗まれた。平蔵(中村吉右衛門)らの調べにより、関東一円を荒らし回っていた大泥棒・傘山の弥兵衛の息子・弥太郎(市川染五郎)一味の仕業と判明する。引き込み女を山城屋に奉公させるために、それらしい親元まで作って五年もの歳月をかけるという本格のやり口だった。ある日、弥太郎のもとに、尾張の凶盗・鳴海の繁蔵(布施 博)の使いである長嶋の久五郎(松平 健)が手紙を持って現れた。手紙は、先代同士の遺言で、弥太郎と繁蔵の妹・お糸(黒川智花)が結婚する約束だという内容だった。弥太郎は、久五郎を通じて、お糸とは結婚するが稼業の上での付き合いはしないと返答する。先代とは違う、繁蔵一味の非道な急ぎばたらきを、弥太郎は快く思っていなかった。そんなある日、平蔵は料理屋「瓢箪屋」を訪れた。
もっと読む鬼平犯科帳スペシャル 泥鰌の和助始末
元盗賊・泥鰌の和助(石橋蓮司)は、不破の惣七(寺島 進)、その手下の鎌太郎(吉見一豊)に盗みの助ばたらきと人集めを持ちかけた。五年前に足を洗った和助だったが、ある事情から、生涯最後のお盗めを企んでいたのだ。だが、和助は、盗みの日取りも押し入り場所も明かそうとしない。いら立った惣七は、和助が引き取って育て上げた徳次郎(福士誠治)を、自分の情婦のおみね(酒井美紀)に誘惑させ情報を得ようとする。おみねに迫られた徳次郎は、和助からお盗みの詳細を聞き出そうと探りを入れるが、のらりくらりとかわされてしまう。そのころ、密偵のおまさ(梶芽衣子)が、昔馴染みであるおみねと再会したことで、一味の動きが発覚。
もっと読む鬼平犯科帳スペシャル 見張りの糸
密偵・小房の粂八(蟹江敬三)は、縁日で幼馴染みの盗賊・稲荷の金太郎(渡辺いっけい)と再会。昔話に花が咲く中、金太郎は近々行うという盗みの助っ人を粂八に頼んできた。粂八によると、金太郎は盗賊・狢(むじな)の豊蔵(木下ほうか)の配下で、茶屋「大黒屋」を盗人宿としているという。話を聞いた平蔵(中村吉右衛門)は、金太郎を泳がせ一味を根こそぎ捕えようと、見張り所を設けることに。大黒屋近くの仏具屋「和泉屋」が選ばれ、与力・小林金弥(中村又五郎)らが、主人の忠兵衛(中村嘉葎雄)を訪ねてその二階を借り受けた。そんなある日、小林らが見張りをしていると、忠兵衛が大黒屋でお茶を飲んでいた。目立つことはするなと怒る小林に対し、忠兵衛は、お参りをした帰りには決まって大黒屋に寄るため、素通りはかえって誤解を招くと切り返した。
もっと読む鬼平犯科帳スペシャル 密告
火付盗賊改方長官の長谷川平蔵(中村吉右衛門)の役宅近くにある、平蔵と旧知の間柄の久兵衛(柳家小さん)が営む居酒屋に、謎の女が現れ、「これを、長谷川様に」「急いで」と手紙と心付けを置いていった。そこに現れた平蔵配下の同心・木村忠吾(尾美としのり)は、手紙を預かるが、飲み明かしてしまい、夜更けに平蔵に届けるはめに。平蔵は文面に目を通すと顔色を変え、忠吾を激しく叱責する。それは、深川・仙台堀にある鎌倉屋という足袋問屋に、今夜盗賊が押し入ることを密告する手紙であった。火付盗賊改方は鎌倉屋へ駆けつけたが、すでに盗賊が金を奪って姿を消した直後だった。平蔵や同心、密偵たちは女を探し、元は木更津で旅籠の女将をしていたお百(高島礼子)であることを突き止める。
もっと読む鬼平犯科帳スペシャル 浅草・御厩河岸
火付盗賊改方長官・長谷川平蔵(中村吉右衛門)の密偵、大滝の五郎蔵(綿引勝彦)と伊三次(三浦浩一)は、通りで男が老人を張り飛ばす現場に居合わせ、止めに入る。結局、乱闘となるが、その隙に老人は逃げおおせた。同じく密偵のおまさ(梶芽衣子)は、目を腫らした伊三次の治療をしながら、大人気ないとあきれ返る。片や五郎蔵は、老人に見覚えがあるのだが、誰だか思い出せずにいた。翌朝、老人が伏木の卯三郎(左とん平)だと思い出した五郎蔵は、おまさに報告。おまさからそれを聞いた平蔵は、大盗賊と知られる海老坂の与兵衛(田村亮)の配下だった卯三郎が一仕事を企んでいるとしたら見逃せない、と鋭く言う。 平蔵と同じことを考えた五郎蔵は、卯三郎の息子で御厩河岸に暮らす岩五郎(田辺誠一)の元へ。
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