孫悟空が岩山に閉じ込められて500年。天竺国では釈迦如来が、人間達の悪事の心を消す三蔵真経をとりに来る者を探していた。話を聞いた観世音菩薩が人間界へ降り、沙悟浄、猪八戒、そして孫悟空に出会い、お経を取り来る者がここを通った時に助けてもらい旅の供をするようにと話す。一方、玄奘は皇帝・太宗に三蔵真経を取りに行かせてほしいと頼む。

孫悟空の留守中に、猪八戒と沙悟浄が三蔵法師を残して食糧探しに出かけると、林の中で大鍋を発見。人がいないのを幸いに食べ始めると、５人の男達に見つかり命と引き換えに代官・李天英の所へ行き“皮袋”を貰ってこいと言われる。実は、この男達は李天英の娘・英貞をさらいその身代金を猪八戒らに取りに行かせたのだった。

三蔵一行はある山間の町で一夜を明かすことになった。その夜、三蔵法師の夢の中に烏鶏国の国王が現れ、自分を殺害し、妃と国を奪った道士から国を救ってほしいと頼まれる。烏鶏国に入った三蔵一行は、国王が証拠に置いていった“碧玉の圭”を見せ太子・阿斗を説得しようとする。

長旅で士気が落ちた孫悟空たちの気持ちを察し､三蔵法師は仏法を敬うことで有名な欽法国を訪れた。三蔵一行は､国王たちから熱烈な歓迎を受け､翌朝に出発しようとするが､三蔵法師が原因不明の高熱で倒れてしまう。その頃､町では娘が生き血を吸い取られて死んでいるのが発見される。

三蔵一行は､猛吹雪の中小さな洞窟に避難するが睡魔と空腹に襲われ､三蔵法師は自分の体を皆に分け与えると言って気を失ってしまう。くじ引きで猪八戒が皆の食糧となることになり､猪八戒は外に出たまま姿を消してしまう。孫悟空と沙悟浄は洞窟の入り口で凍死している猪を猪八戒と信じ込み､三蔵法師には何も告げずに皆で食べてしまい…。

三蔵一行は､妖怪・如意真仙の支配する女だけの国・女人国の入り口で､娘が貢物をして川守りの老婆から一口だけ水をもらっているのを見た。孫悟空と猪八戒は老婆が川の水を一人占めしていると思い文句を言いに行くと､孫悟空たちが三蔵法師の一行とわかったとたん老婆の態度は急変し､好きなだけと水を差し出すが､実はその水は…。

三蔵一行はある猛暑の村に着いた。この暑さは西へ三千里のところにある火焔山のせいで､火焔山の火を消すには羅刹女の芭蕉扇が必要だと村人から聞く。孫悟空は羅刹女から芭蕉扇を借りようとするが失敗。羅刹女の機嫌が悪いのは夫・牛魔王が浮気をして家に帰らないからだと知る。

天竺行きのお供がすっかりいやになった孫悟空、沙悟浄、猪八戒は、三蔵法師を一人残して逃げ出すが、時が経つにつれ、三蔵の事が心配になっていた。その頃、山中で雷雨にうたれ、気を失った三蔵が目を覚ますと、雷のショックで人間の姿になったという玉竜・白馬が側にいた。戻ってきた三人に玉竜が加わり、再び天竺への旅が始まった！

孫悟空と三蔵法師がある峡谷へとさしかかると、行く手に一軒の不気味な館が忽然と現れ、中へ入ると突然、天井が崩れ落下、その下敷きとなってしまった。2人は物音を聞いた館の主人、陳と娘の香蘭によって助け出され、もてなしを受けたが、その夜中、孫悟空は羊頭魔王という妖怪の悪霊がのり移った陳に襲われ、ひどい目にあわされてしまう。

荒野で昼食の弁当をひろげた三蔵一行。その弁当を草むらから盗もうとした子供を猪八戒が捕まえた。名は張羽、彼は野兎を追っているうち迷子になってしまい家に帰ることが出来ないため、孫悟空が送り届けることになった。途中、心配して探し回っていた母親・秋玉に出会った悟空は、その美しさに一目惚れしてしまい…。

不吉な出来ごとが続いたり、母親・温嬌が病死してしまう夢を見た三蔵法師。弟子たちは相談し、孫悟空が長安の都に戻り温嬌の様子を見てくることになった。三蔵法師の夢は正夢で、温嬌は病に侵され、孫悟空がやっとの思いで辿り着くととたんに死んでしまう。孫悟空は、三蔵法師に何と伝えればよいか悩んだ末、温嬌に化けて…。