重盛の死を受け、「未来が見えても変えることはできない」と嘆くびわ。その左目は、いつの間にか重盛の目と同じ色になっていた。重盛に代わり弟の宗盛が平家の頭領になるが、後白河法皇は平家の勢力を削ごうと動き始める。これに反発した清盛は、三種の神器とともに幼い安徳天皇の即位を急ぐ。
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伊豆に流罪になっていた源頼朝が、遂に後白河法皇の院宣を受けて挙兵した。総大将に任命された維盛率いる平家の兵は富士川の戦いであえなく敗走し、いよいよ没落の色を濃くするのだった。年が明け、高倉上皇が危篤状態に陥る。清盛は徳子に今後の身の振り方を提案するが……。
清盛の死を受けて動揺する一門を離れ、母探しの旅に出たびわは、各地で平家と源氏の戦の状況を耳にする。奮闘する知盛や重衡らを尻目に、頭領の宗盛は京で宴三昧の日々を送っていた。源氏側につく者が増えるなか、維盛は木曽義仲に大敗を喫し、引き返せないほど精神的に追い詰められていく。
年が明けて季節は冬から春へ。決戦は屋島の戦いから壇ノ浦へと向かう。追ってきたのは源氏の若き総大将・義経。激しいうず潮に源平の舟が入り乱れるなか、イルカの大群が押し寄せ、遂に風向きが変わる。平氏の敗北と滅亡が垣間見えるなか、みなを勇気づけ闘う宗盛と知盛。三種の神器とともに帝の手を取る時子。びわはそのすべてを目に焼き付けようとしていた。
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