季節は春。晴れて横浜湊高校へと入学を果たした亮の新生活がついに幕を開ける。バド部には、入学前から共に練習をしてきた榊たちの他にも多くの新入生たちが集まった。しかし、全国制覇を目標に掲げるバド部の練習メニューは想像以上に過酷で、適度にバドミントンを楽しみたかった部員たちには温度差が生まれ、別の部員は勉強との両立に頭を悩ませることに。その結果、一人また一人とバド部を去っていってしまい――
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インターハイ県予選出場メンバー選出のためのランキング戦が目前に迫るなか、榊たちは自分たちの扱いに不満を募らせていた。相変わらず遊佐からは高圧的な態度を取られ続け、おまけに1年には個人ロッカーすら与えられていない始末。そこで今回の戦いをチャンスだと捉える。たとえ勝てないとしてもしっかりと爪痕を残し、正々堂々と待遇改善を要求してやろうと皆で気合を入れる。1年全員団結してのランキング戦が幕を開ける。
インターハイ県予選を無事に突破した横浜湊は晴れて県大会へと駒を進める。始まる個人戦シングルス。横川が法城高校の岡崎に惜しくも敗れるが見事遊佐がリベンジを果たした。その後、始まるダブルス戦で、またしても立ちはだかる法城高校の壁。ツインズと対戦するのは岡崎・有村ペア。意気揚々と試合に臨み順調に見えたツインズだが突如異変が訪れる。岡崎の鬼気迫る勢いに気圧された陽次はプレッシャーにのまれてしまう――
一学期が終了し明日から始まる夏休み。芳しくない成績を取ってしまった亮は、海老原、そして両親から説教を受ける。バドを辞めたくない一心で必死に勉強に励む亮。インターハイへの出発を翌日に控えた夜も、亮はコツコツと課題に取り組んでいた。後れを取り戻そうと頑張る亮だが、いつの間にか机に伏して眠ってしまう。朝、目が覚めると悪寒がする。やってしまったと青ざめる亮。亮はまさかの風邪を引いてしまい――
秋に開催される新人戦。しかし遊佐と横川は国体に向けての準備があるため欠場するという。それは他の部員たちにとって出場枠が増えることを意味した。ダブルスは2枠あり、その内の1枠はツインズが取ったも同然だった。榊は亮と、残りのダブルス枠獲得を目指し気合を入れる。さっそく練習を始める2人だが、思うように上手くいかない。息の合わないチグハグなダブルスに、互いにやりづらさを感じていく――
始まる新人戦。個人戦シングルス決勝は亮対松田の同校対決となった。海老原は2人に対し、互いの長所と短所を意識した戦い方をするようにとアドバイスをした。そしていよいよ試合が始まる。松田には無い自身の強みである粘り強さを武器に戦う亮だが、松田のテクニックを駆使したショットが亮の粘りを上回る。広がっていくばかりの点差に亮は焦っていた。反撃の機会を見つけられないまま、亮はどんどん追い詰められていき……
バド部に新しい顔ぶれが並んでいる。来年入学予定の中学生たちが新たに練習に参加し、そしてなんと花がマネージャーに就任することになったのだ。浮つく榊たちはなんとか花にかっこいいところを見せようと中学生・司波の練習相手を買って出る。しかし、司波はなかなか言うことを聞こうとしない。実は、司波は実力は確かながらも協調性ゼロの異端児と噂されている人物だった。怒濤の新メンバーたちに亮は頭が痛くなる一方で――
今年も県大会に向けてランキング戦が始まる。例年通り全員参加の総当たり戦だ。試合当日の昼休み、亮たちはとんかつなど験を担いだ必勝メニューを食べて気合いを入れる。その後、亮と松田がふたりで教室へと戻る途中、物陰から小林たちの会話が聞こえてくる。そこで知ってしまう彼らの本音。それはランキング戦で上位に食い込むであろう亮たち2年への愚痴だった。気にせずに気を引き締める亮だが、松田の表情は曇ったままで――
自分に足りないものとは何なのか、その答えを亮はずっと考えていた。そんな中、遊佐たちとツインズのダブルス決勝が始まる。気合い十分のツインズに大金星を期待する榊たちだが、亮はひとり冷めた目で試合を観ていた。勝負の世界を知り尽くしている遊佐たちにツインズといえど敵う訳がない。遊佐の恐怖を思い返していたその時、会場のざわめきに気づく。我に返った亮は目を疑った。――ツインズが遊佐たちをリードしていたのだ。
夏休みが始まる。今年のインターハイ開催地である沖縄に向け出発するバド部一同。飛行機の中、ようやくここまで辿り着いたという想いから遊佐たちは昔のことを振り返っていた。初めて参加した横浜湊の練習、横川との出会い、そして岬省吾について。岬は、遊佐から逃げるため県外の高校へ進学したと噂されていた人物だ。飛行機は那覇空港へ到着し、そこで遊佐は意外な人物と遭遇する。その人物こそが他でもない岬省吾だった――
ついに迎える団体決勝戦。対戦校は埼玉ふたばだ。試合は、遊佐・横川とツインズのダブルス戦、そして亮のシングルス戦の3試合が同時にスタートする。一方、学校では一色たちが企画したライブビューイングが開催されており、ツインズの母や亮の両親たちも応援へと駆けつけた。そこには画面越しの亮たちへ熱い眼差しを向ける本郷の姿もあった。皆の期待を背負い、今年こそはと悲願の全国制覇へ向け亮たちが最後の戦いに挑む!!
悲願の全国制覇をついに成し遂げた横浜湊。その夜、ホテルでは小さな祝賀会が開かれた。皆で大いに盛上っているとやってくる誰か。それは今回の功労者、試合終了直後に熱中症で倒れてしまった松田だった。皆、松田の回復を大喜びし、晴れてバド部員全員揃って優勝を祝うことができた。翌日からは個人戦ダブルスが始まる。三冠達成に向け遊佐は順調に勝ち上がっていく。家族に一報を入れる亮だが、なぜか里佳からの返事は無く……
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